ドライバーの4人に1人が高速道路は「苦手」と感じている
高速道路での運転に関するアンケート調査によると、ドライバーの4人に1人が高速道路での運転を苦手としていることがわかった。また毎週運転するようなドライバーであっても6人に1人が「高速道路にできれば乗りたくない」と回答。日産が2019年10月に実施したアンケート調査で明らかになった。
毎週運転しても6人に1人が高速道路は苦手
年末年始は、帰省や旅行などでクルマでの長距離移動が増える時期だ。そんな時期が近づくなか、日産が行ったアンケート調査「高速道路の運転」の結果が興味深い。
これによると、ドライバーの4人に1人(24.3%)が高速道路での運転を「苦手と感じる」と回答。さらに毎週運転するようなドライバーでさえも6人に1人(16.7%)が苦手と感じていることがわかった。
車線変更や合流の運転が苦手
苦手意識のあるドライバーに、高速道路のどんな「道」の走行が苦手と質問したところ、トップは「車が頻繁に合流する道(ジャンクションやインターチェンジなど)」。2位は「分岐が多く複雑な道」、3位は「車線が多い道」となった。
高速道路の運転で苦手だと感じる「こと」を質問すると、トップは「車線変更」で、2位は「ジャンクションなど、複数の道が交わる分岐地点の判断」、3位は「悪天候による視界不良」だった。
「高速道路を利用した時に感じること」という質問に対しては、半数以上が「利用後に大きな疲労感を感じるようになった」と答えている。
このようなアンケート結果になったが、読者の皆様はどうお感じだろうか? 身に覚えがあるとうなずくか、それとも遠い過去と懐かしむか。
緊張が連続する高速道路の運転
そもそも高速道路は一般道路より車速が速い中で、交通の流れに同調しなくてはならない。例えば前方との車間が縮まったら、後方との車間を確認して、アクセルを緩める、もしくはブレーキを踏むなどを判断し実行している。車線変更やジャンクションからの合流となれば、これにハンドル操作も加わることになる。
他車が周囲にいなくても、道路の勾配にあわせて車速を調整することが必要だ。スピードメーターで車速を確認しながら、アクセル操作で丁寧に調整して速度を維持することになる。それを一般道よりも高い車速で行うため、ドライバーは精神的な余裕が少なくなり、「苦手」という意識を生み出している背景がアンケートの回答から透けて見える。
さらに高速道路では、信号待ちのような、ちょっと息をつける時間も稀だ。緊張が連続するから、一般道よりも疲労が増してくる側面もあるだろう。
自動運転で高速度の苦手を克服
その一方で、高速道路に苦手意識があるドライバーの60.5%が、それを克服したいと回答している。そのためには、ACC(車間距離制御装置)や車線変更アシストなどの運転支援システムが有効であると考えているドライバーが79.9%もいた。
運転支援システムを利用した経験からは、確かに最初はいつもと変わらず緊張していたが、運転支援システムが信頼できるものであると実感できると、緊張感が和らいだ。これは苦手意識のあるドライバーには有効であろうと思われる。
また精神的な疲労感だけでなく、アクセル・ブレーキ操作をしている右足の疲労感の軽減は大いに実感できるだろう。高速道路では、すねやふくらはぎの筋肉を頻繁に使っていたことを初めて自覚した。
運転支援システムはドライバーの負担を軽減する目的もあるので、利用によって高速道路での疲労感が緩和されるだろう。同時に高速道路が苦手という意識も和らぐかもしれない。