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最終更新日:2019.10.28 公開日:2019.10.28

【東京モーターショー2019】国内メーカーの見どころまとめ!トヨタ&トヨタ車体・スバル・ダイハツ編

東京モーターショー2019の青海展示棟Bホールに出展したトヨタ&トヨタ車体、スバル、ダイハツを紹介する。またトヨタは同施設以外にもニューモデルやコンセプトカーを出展しており、それらも合わせて取り上げる。

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従来の展示型ではなく参加・体験型ブースとしたトヨタ

 今回のトヨタブースは参加・体験型となっており、来場者がクルマを見る以外の楽しみ方を用意していたのが特徴だ。ロボットも複数種類が出展されていて、例えばヒューマノイドロボット「T-HR3」は来場者のじゃんけんの相手をしてくれる。

ヒューマノイドロボット「T-HR3」。カウンターに隠れていて見えないが、2足歩行ロボット。

 また、ブース内のチェックポイントを回ってポイントを貯めると、ブースの一角にある「トヨタコンビニ」内でオリジナルグッズに交換できるようになっていた。

トヨタコンビニの店内。最大7ポイントを集められ、PCケースやタンブラーなどをもらえる。

 そして主役のクルマたちは未来的なコンセプトカーのみで構成。その中で唯一、2020年になれば公共交通として誰でも乗れるようになるのが、Autono-Maas(※1)専用EV「e-Palette(東京2020オリンピック・パラリンピック仕様)」だ。

※1 Autono-Maas:Autonomous Vehicle(自動運転車)とMaaS(Mobility-as-a-Service:モビリティサービス)を融合させた、トヨタによる自動運転車を利用したモビリティサービスを示す造語

Autono-Maas専用EV「e-Palette(東京2020オリンピック・パラリンピック仕様)」

「e-Palette(イー・パレット)」はオリンピック・パラリンピック会場周辺の公共交通として使われる自動運転車。最大20人が乗車することが可能だ(車いすの利用者は最大4人まで)。最高速度時速19kmで、低速自動運転を行う。

2人乗りEVスポーツカー「e-RACER」

「e-RACER(イー・レーサー)」は未来の”Fun To Drive”を代表するモビリティという位置付け。搭乗者は専用デジタルグラスを装着することで、AR技術を駆使して好みの走行シーンを現実世界に重ね合わせながら走れるというコンセプトを持った、タンデムの2人乗りEVスポーツカー。

“人機一体”モビリティ「e-broom」

「e-broom(イー・ブルーム)」は空飛ぶ魔法のほうきをモチーフにし、人と機体とが一体になれるという、移動の楽しさを再確認できるパーソナルモビリティ。

 そしてトヨタが、東京モーターショーのブース以外でニューモデルやコンセプトカーを展示したのが、青海展示棟に近いMEGA WEBや、同施設に隣接するショッピングモールのヴィーナスフォートなどだ。これらも見落とさないようにしよう。

コンパクトカー「ヤリス」(4代目)

これまで国内では「ヴィッツ」と呼ばれていたが、この4代目から海外での車名「ヤリス」に統一することとなった。発売は2020年2月中旬を予定。展示場所はヴィーナスフォート2階だ。

FCVセダン「MIRAI Concept」(次期開発最終段階モデル)

世界初の量産FCV(燃料電池車)「MIRAI」は、2020年末に2代目が登場する予定で、今回展示されたのはその開発最終段階モデル。エコカーとしてシンボリックな外見だった初代に対し、2代目は走りの性能も追求した高級セダンとして生まれ変わる。MEGA WEBトヨタシティショウケース2階に展示中だ。

 総合家電メーカーやIT企業、ドローンメーカーなど約60社が参加し、日本の近未来を題材とした体験型無料展示が、MEGA WEBで開催中の「FUTURE EXPO」だ。搭乗型ドローンやAIコンシェルジュなどが展示される中、トヨタはAI搭載車「LQ」などのコンセプトカーを出展している。

“新しい時代の愛車”「LQ」

「LQ」は、東京モーターショー2017でも出展されたAIエージェント搭載コンセプトカー「TOYOTA Concept-愛i」の発展型。自動運転機能も装備している。将来的にクルマは個人所有されなくなり、モビリティサービスの方向に向かうとされるが、「LQ」はその逆で、所有したくなるクルマとして開発されている。

フルサイズの高級ワゴン「グランエース」を世界初披露したトヨタ車体

 2018年にミニバン事業をトヨタから移管され、その企画・開発・生産を担うことになったトヨタ車体。今回は「Creating New Value」をテーマに、トヨタに隣接してブースを構えた。注目を集めたのが、世界初披露となったフルサイズの高級ワゴン「グランエース」だ。

高級フルサイズワゴン「グランエース」

「グランエース」は全長5300×全幅1970×全高1990mmという、大型ミニバン「アルファード/ヴェルファイア」のさらに上を行く大型車。その一方で乗車人数を6人としており、とてもゆったりとした車内空間が特徴だ。2列目だけでなく3列目にもキャプテンシートを採用しており、高級の名に違わぬ豪華仕様となっている。

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続いてはスバルブースを紹介!

新型「レヴォーグ」や「WRX STI」特別仕様のプロトタイプを公開したスバル

 「believe.」(信じる)を出展コンセプトとしたスバルは、ステーションワゴン「レヴォーグ」の新型(2代目)プロトタイプを世界初公開。クルマの自動運転化が進む中、スバルは「誰もが自分の意志で、運転をどこまでも愉しめる未来」を実現するクルマとして、新型「レヴォーグ」を開発しているという。

 新型「レヴォーグ」では、スバル車のアイコンのひとつであるボクサー(水平対向)エンジンが新開発の第4世代1.8L水平対向直噴ターボエンジンとなる。また安全運転支援システム「EyeSight」も、前後合計4つのレーダーを加えたニューバージョンが投入される予定だ。

ステーションワゴン・新型「レヴォーグ」(プロトタイプ)

世界初公開となった新型「レヴォーグ」のプロトタイプ。車体に関しては、軽量かつ高剛性のスバル・グローバル・プラットフォームに、フルインナーフレーム構造を組み合わせている。

 長らくスバルのモータースポーツ活動を支えてきた名機で、第2世代に含まれる「EJ20型」エンジンが2019年内で生産終了となる。そこで、限定555台(WRC参戦時代のスポンサーロゴにちなむ)として世界初公開とされたのが、同エンジンを積むスポーツモデル「WRX STI」の特別仕様車「EJ20 Final Edition」だ。ちなみにEJ20型の生産終了に伴い、「WRX STI」の現行モデルも2019年12月23日をもって注文受け付けを終了する。

スポーツセダン「WRX STI EJ20 Final Edition」(プロトタイプ)

「WRX STI EJ20 Final Edition」のプロトタイプ。回転系パーツの重量公差・回転バランス公差を低減させたEJ20型が搭載される。また車両は「WRX STI」の上位グレード「Type S」をベースとしており、ゴールドの19インチホイールなど、内外装が特別仕様となっている。

SUV「ヴィジヴ アドレナリン コンセプト」

「ヴィジヴ(VIZIV) アドレナリン コンセプト」。「ヴィジヴ」は2013年からスバルが毎回異なるテーマのもとに発表しているコンセプトカー。この「ヴィジヴ アドレナリン コンセプト」は、2019年2月の第89回ジュネーブ(スイス)国際モーターショーで展示された。大胆さを意識したデザインとなっている。

4ドア・ハッチバック「インプレッサ スポーツ」ビッグマイナーチェンジモデル

11月15日から発売が始まる、ビッグマイナーチェンジが施された5代目「インプレッサ スポーツ」。最新の「EyeSight ツーリングアシスト」を全車標準装備し、アダプティブ・ドライビングビームなどの先進安全技術も追加。サスペンションが改良されたほか、フロントフェースやアルミホイールなど、デザインも一部が刷新された。

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最後はダイハツブースを紹介!

コンセプトカー4車種や、謎の新型コンパクトSUVなどを出展したダイハツ

 ダイハツブースのテーマは「つどい ~みんなの暮らしをあたたかく~」。人々や日本の各地域がクルマをきっかけに元気になっていく「あたたかな未来の暮らし」を、ブース全体で表現するというコンセプトだ。

 それに則り、4種類のコンセプトカーを世界初公開。ファースト/ラストワンマイル用途の自動運転車「IcoIco(イコイコ)」、大きなキャビンと荷台を併せ持った次世代軽トラック「TsumuTsumu(ツムツム)」、3列6人乗車ながら運転しやすいコンパクトサイズのミニバン「WaiWai(ワイワイ)」、ダイハツならではのクルマ本来の楽しさを形にしたという軽クロスオーバーSUV「WakuWaku」の4台だ。

ファースト/ラストワンマイル向け自動運転車「IcoIco」

「IcoIco」は対面式の4人乗り。車内には付属の小型ロボット「ニポテ」がおり、搭乗者が話しかけると、移動に関してのサポートをしてくれる。自宅前まで行けるよう、住宅街などの細い道でも通行可能なサイズとなっている。

次世代軽トラック「TsumuTsumu」

「TsumuTsumu」は荷台サイズを従来と同等としながら、居住性や乗降性を考慮した大型キャビンを備えた次世代型の軽トラック。用途に合わせて荷台を換装できることも大きな特徴だ。ダイハツスタッフによれば、同社の人気軽トラック「ハイゼット トラック」が、将来的にはこうした機能やデザインを持つ可能性もあるという。

3列6人乗り小型ミニバン「WaiWai」

運転のしやすさを考慮した小型サイズながら、3列6人乗車を可能としたコンパクト・ミニバン。現行のミニバンの大多数とは異なり、モダンフレンドリーな柔らかいイメージが特徴。またサンルーフ仕様で、1列目の天井と2列目のルーフが個別に開く。さらに助手席側はセンターピラーレスなので乗り降りがしやすいこともポイントだ。

軽クロスオーバーSUV「WakuWaku」

遊びの世界を広げるというコンセプトを持った軽クロスオーバーSUV。1列目シートの天井はサンルーフ、2列目はルーフをポップアップさせられる仕様。また2列目シートは収納することで広い荷室を確保できる。

 そしてダイハツブースでは、市販予定の新型コンパクトSUVも展示されていた。車名や発売時期などは未発表だが、スペックは公開されており、近日中に正式発表が行われるものと思われる。

市販予定の謎の新型コンパクトSUV

ボディカラーが赤と白の2台が展示されており、内外装が一部異なるグレード違いだという。全長3995×1695×1620mm、ホイールベース2525mm。車重980kg。排気量996cc・水冷直列3気筒12バルブDOHCインタークーラーターボエンジン搭載、最高出力98ps/6000rpm、最大トルク140N・m/2400~4000rpm、駆動方式FF、トランスミッションCVT。タイヤサイズ195/60R17。乗車定員5名。


 今回紹介した、東京ビッグサイトの青海展示棟Bホールでは、ほかにも日産車体や小規模EVメーカー、もしくは海外製小型EVの正規輸入代理店なども出展している。現状購入可能な小型EVを見て回りたい場合は、青海展示棟Bホールは要チェックだ。

 また青海エリアと東京ビッグサイトのある有明エリアは、無料シャトルバスで往来が可能である。ただしもし時間があるのなら、両エリアを結ぶシンボルプロムナード公園が舞台の「OPEN ROAD」(約1.5km)を歩いてみるのもありだ。ここも東京モーターショー2019の無料会場のひとつで、スーパーカーやカスタムカー、キャンピングカー、最新バイクなど、約70台のクルマやモビリティが展示されている。さらに、電動キックボードやパーソナルモビリティ、超小型モビリティなどの試乗も行え、通り過ぎてしまうにはもったいない充実した内容だ。

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