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最終更新日:2019.10.24 公開日:2019.10.24

アウトドアが苦手でも楽しめる。新感覚ドームをご紹介。【レジャー&サービス産業展2019】

アウトドアの代表格であるキャンプに挑戦したくても、躊躇してしまう理由に「虫」「天気の急な変化」「事前の準備のわずらわしさ」などがあるという。そこで近年は、手軽にアウトドア体験ができる「グランピング」が注目されている。そんなグランピングの人気を盛り上げてくれそうな新しいタイプの常設型テントが、「レジャー&サービス産業展2019」で展示されていた。 本記事では、グランピング施設運営者向けの注目の新型ドームをご紹介しよう。

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©靖宜 小泉 – stock.adobe.com

 ヨーロッパ貴族の文化のひとつである狩猟。その期間滞在するために常設されていた豪華なサファリロッジが、グランピングの源流であるとも言われている。近年ブームのグランピングと言えば、キャンプ場やリゾート施設に常設されているテントやドームで楽しむ優雅なキャンプスタイルのことを指す。
 日本では2015年に大手リゾートホテルチェーンがグランピング事業に参入したことを皮切りに、キャンプ初心者や、虫嫌いなどが原因でアウトドアが楽しめなかった人たち、SNS好きの女性などを中心に人気を集めている。
 今回ご紹介する新しいドーム型テントは、どれも “グランピング” を楽しみつくせそうなデザインで、注目すべきものが多かった。

AURA DOME/夢木香株式会社

 アウラドームは、フレームレス透明ドームを展示、同社によると「世界初」なのだとか。視界を遮らない透明なドームは、多数の六角形のポリカーボネート板のみで構成されている。
 この六角形の集合体はハニカム構造になっており面を隙間なく敷き詰めることができるうえ、最も衝撃吸収率の高い形なのだそう。サッカーゴールのネットもこのハニカム構造になっているそうだ。

 中に入ってみると、フレームレスなので視界を遮るものもなく広々と感じられた。周りの風景が丸々見えているのに、切り離されて独立した空間であるという感覚はなんとも不思議なものだった。
 ドアも同じ素材を使用した透明なスライディングドアなので、ボディ部分とデザインがマッチしているところもクリア感へのこだわりを感じられた。
 「星の観察にも良いでしょうし、音響効果も独特なので音楽と合わせたイベントにもおすすめしたいんですよ」と、ドームコンサルタントの野口さんは語った。
 実際に、中で手のひらを叩いてみると「パァン!」という音が、ドーム全体を回るように余韻を持って柔らかく広がっていった。ヒーリング音楽に包まれながら星空を見上げる。うん、これはいいかもしれない。

Sky Capsule Dome/あそびネーション株式会社

 あそびねーしょんが展示していたのは、9枚のパネルの組み合わせのみで組み立てられている、フレームのないドーム。「WHITE DOME」「ALL Clear PC Dome」「ClearPC & White Dome」の3タイプがあるが、いずれも天井部分はクリアで空を望むことができる。
 クリア部分はポリカーボネート製で高い透明性と、熱源が無くなった際に自ら消火する性質のひとつ自己消火性に優れているそうだ。さらにプラスチックの中でも最高クラスの耐衝撃性も備えているとのこと。展示場ではバットでフルスイングをしてもびくともしない様子が実演されていたので、その耐久性は間違いないだろう。
 突風などでもし風で物が飛んできてしまっても、しっかりと中にいる人を守ってくれるに違いない。
 実際に私が中に入って感じたのは、ベッドとラグが敷かれていても十分にゆとりのある空間の快適さだった。これだけのスペースがあれば、家族や友人同士で宿泊してもゆったりと体をリラックスさせながら時間を過ごすことができそうだ。
 天気が良ければ星空を観察するシチュエーションも叶うだろう。カーテンレールも付けられるそうなので、プライバシーの面でも安心できそう。
 他にも、「配管穴加工もできるので、エアコンや電源設備を付けることも可能です。野外ですから、暑さ寒さ対策は大切ですしね」と語ったのはあそびネーションの神代さんだ。快適に過ごすためのオプションが用意されているとのことで、至れり尽くせりの新型ドーム。
 「まだどの施設にも置かれていない、今回初めて展示したドーム」(神代さん)という、注目の新作だ。

Deluxs ドームテント model5/株式会社ゼンシン(Deluxs)

 ゼンシンの常設型テントもドーム型だ。安全性と強度・居住性を重要視したドームで、限りなく球体に近づけた構造。台風のような風雨にも十分に耐えられる強度を持っているそうだ。
 中に入ってみて驚いたのは、約28(17)もあるという広い空間。なんとセミダブルのベッド4つを入れてもなお余裕がある広さなのだとか。取材時には他にも見学客が56名ほどいたのだが、これだけの広さがあるので窮屈さはまるで感じられなかった。
 まるでクッションのような内張りも、ラグジュアリーな雰囲気を演出していた。断熱性と防音性に優れているそうなので、これならちょっとしたパーティをするときにも気兼ねせずに済みそうだ。
 透明部分は「透明PVC」というポリ塩化ビニル素材のシートで覆われている。このPVCはクリアな透明感が特徴で、調べてみると実はファッション界でもトレンドの服やアクセサリーに使用されているらしい。なんだかオシャレな素材なのである。
 「内張りのカラーバリエーションや、透明部分の位置などはカスタマイズ可能」とのことで、同じドームでも設置される施設によっては違った雰囲気になりそうだ。
 大きなドームなので、グループでのグランピングに活躍しそうである。

Snow Trick Powder/あそびネーション株式会社

 さて、ドームを紹介してきたがここからは、グランピング時に使用すれば楽しめそうなアイテムもご紹介しよう。
 Sky Capsule Domeを提供するあそびネーションが展示していたのは、ひんやりさらさらとまるで本物のような人工雪「Snow Trick Powder」だ。
 ポリアクリル酸ナトリウムの粉末に水を加えるだけで、むくむくと膨らんで雪のように広がる。食品添加物に指定される高吸水性ポリマーなので万が一口に入ってしまっても害がないという安心性もあるそうだ。ただし、もちろん本物の雪ではないので故意に食べることは避けてほしい。

 編集部でも実際にSnow Trick Powderで簡単にデコってみた。

 いかがだろうか。100均で売っているカラーアイスキューブを利用して、下からライトを当ててみただけでもなかなか幻想的でロマンチックな雰囲気になった。
 きっとセンスを磨けば、もっと素敵な雪景色を演出することができるのだろう。低コストで個人での利用も叶いそうなところが、さらにポイントが高いなと思ったアイテムだ。
 冷たさは注いだ水の温度によって調整することができるので、よりリアリティを求めるのであれば氷水を注ぐと良いだろう。
 グランピングを楽しむひと時に、季節にかかわらず雪が見られるとしたら子どもでも大人でもきっとテンションが上がるはず。例えば、記念日や誕生日などのサプライズの演出に使用してみたら、忘れがたい思い出になること間違いなしだ。

 一言に “グランピング” といっても、ブームの影響もあり多様化して実にさまざまなスタイルが提案されてきたと感じた。アウトドアが苦手な人であっても、より快適に過ごせるテントなら自然と一体感を感じることができてアウトドアの魅力を感じてもらえるのではないだろうか。これらの新型テントがグランピング施設に導入されるのが待ち遠しい。

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