【PR】国道20号・大垂水&相模湖区間は大雨時に「通行止め」を実施!
近年、日本では大雨による水害が増えており、道路が冠水したり、アンダーパス区間が水没したりすることも珍しくない状況となっている。そうした状況に備え、国土交通省 関東地方整備局 相武国道事務所では、国道20号の八王子市から相模原市の区間において、大雨時に通行止めを実施することにしている。毎年、降雨量の多い時期になると、通行止めを実施する可能性がある注意喚起を行っており、今年もそうした時期になった。同区間を利用される方は降雨時は注意していただきたい。
今回発表されたのは、国道20号の東京都八王子市南浅川町から神奈川県相模原市緑区千木良(ちぎら)までの約4.8kmの「大垂水(おおたるみ)」と、相模原市緑区与瀬から同区吉野までの約1.5kmの「相模湖」の2区間。台風などによる大雨により、「降り始めからの連続降雨量が150mmを超えた」場合に、この両区間は通行止めとなる。150mmとは、大雨により地盤が緩むことで土砂崩れや落石などが発生する可能性があるとして、過去の記録をもとに定められた基準である。
大垂水区間は、東京と神奈川の都県境を通過する区間で、その都県境にあるのが標高400m弱の大垂水峠を中心とした区間である。大垂水峠から相模原市緑区へ向かう神奈川県側はつづら折りが続くまさに峠道で、東京側は勾配が厳しいのが特徴だ。
一方の相模湖区間は、E20中央高速、JR中央本線と接近して並走する区間だ。ここは相模湖岸にも近く、湖の形に添って道路が峠道のようにつづら折りになる。場所によっては湖面が見えるほど接近し、増水時の災害が起きる危険性もゼロとはいえないエリアだ。
「1時間あたり」ではなく「降り始めからの連続降雨量」が150mmを超えると通行止め
注意したいのは、「降り始めからの連続雨量」であるため、大災害級の豪雨でなくても150mm以上の降雨量が記録される可能性があることだ。つまり、1時間あたりの降雨量が少ない場合でも、降雨時間が長い場合はその積算で150mmを超えることもある。仮に1時間平均15mmの雨が10時間(一晩ぐらい)続いたら、通行止めになるのだ。
実際に過去に両区間でどれぐらいの通行止めが行われた?
過去にどの程度、両区間で通行止めが行われたかというと、2009年から2018年までの10年間で、大垂水区間では15回、相模湖区間では6回通行止めが行われた。両区間とも1回も発生していない年がある一方で、大垂水区間で年に3回も行われた2011年、2018年のような年もある。
2018年の気象庁のデータによると、相模湖の降雨量は150mmを超えたことがなかった。ただし、年に2日ほど144~5mmほどを記録した日があった。あと5~6mmで150mmに達する量であり、降る可能性がある地域なのだ。国道20号を走行中にもし雨が降っていたら、通行止めのことも念頭に置いておきたい。
通行止めの実施を知るふたつの方法
両区間が実際に通行止めが実施されているかかどうか、ふたつの方法で確認することが可能だ。両区間に入る手前に設置されている「道路情報板」と「雨量広報板」である。道路情報板では雨量および通行止め状況の確認が可能。もうひとつの雨量広報板では、現在の雨量状況を知ることができるのである。
ホームページやTwitterでも情報の確認が可能
もちろん、相武国道事務所ホームページでも情報発信されている。事前にブックマークしておくことをオススメする。一番上に災害情報の欄があり、確認しやすくなっている。
さらにトップページの右メニュー中段にあるのが、公式Twitterの「@mlit_sobu[外部サイト]」。国道20号の両区間、もしくはどちらかの区間でも利用する機会が多いなら、あらかじめブックマークしておくと安心だ。
人は「自分だけは大丈夫」とつい思いがち。また安全のために必要とは頭でわかっていても、「確認する」、「登録する」といった作業はつい面倒に感じてしまうものである。しかしここ数年、短時間の降雨量で記録を更新するような豪雨が各地で降り注いでいるのはご存じの通り。そして道路の冠水や水没、家屋の床下・床上浸水、河川の決壊、土砂災害などが発生しており、人命が失われる事態が何度も起きている。「大雨は自分事」として考えるクセを身につけよう。
また別ルートで遠回りする場合、通行止めが確認できていれば、時間的なロスを最小限に抑えられるはずだ。仮にE20中央道を利用するにしても、入口は限られているので、長い距離を引き返す羽目になったら、それだけ時間的損失が大きい。国道20号の両区間もしくはどちらかの区間を通行するときは、強めの雨が降り出したら、もしくは最初から雨が降っているときの移動は、「この区間は通行止めが行われるリスクのある道」と認識して、早め早めの情報収集で備えておいていただきたい。