○○万円オーバーの超本格ドライビングシミュレーター「APEX3 GT」はいかが!?【モータースポーツジャパン2019】
首都圏最大級のモータースポーツ系イベントである「モータースポーツジャパン2019 フェスティバル・イン・お台場」。4月6日(土)・7日(日)にお台場で開催された。富士スピードウェイブースで展示されていたのが、米シムクラフト社製の超本格ドライビングシミュレーター「APEX3 GT」。税込み価格600万円オーバーのその高性能に迫る!
「グランツーリスモ」に代表される現在のレースゲームは、リアルな挙動の物理エンジンを搭載し、もはやレースゲームの範疇を超え、ドライビングシミュレーターとさえ呼ばれている。そのクオリティは、今ではF1ドライバーなどのトップドライバーたちが新コースに臨む際、コースレイアウトを覚えるために事前に使っているほどだ。また、モータースポーツの裾野を広げる新競技として、”eモータースポーツ”も「グランツーリスモ」で行われている。
ドライビングシミュレーターのクオリティがアップするにつれて、よりリアルな環境でプレイしたいという要望が強くなり、ペダル類とセットの”ステアリングコントローラー”というレースゲーム専用周辺機器がまず誕生した。さらにそれでは飽き足らず、モニターやステアリングコントローラーなどをセットして、本格的なバケットシートに身を包んで、自宅でレーサー気分を味わいながら走れる筐体まで登場。
そうした筐体も年々進化を重ねており、今では「グランツーリスモ」などと連動させることで、コックピット自体が3次元的にリアルな挙動を見せるスタイルにまで進化している。米ジョージア州に本拠を置くシムクラフト社は、そんな超本格的な筐体のひとつである「APEX」シリーズを開発しているメーカーだ。
「APEX3 GT」は、シートやステアリングコントローラー、ペダル類、モニターなどがまるごとロールゲージのように組まれたフレームに取り付けられている。そのコックピットゲージが3次元的にリアルに動くのだ。
同社の正規輸入代理店であるトゥウェイは、シリーズのひとつである「APEX3 GT」を、モータースポーツジャパン2019の富士スピードウェイブースで出展。プレイステーション3用の「グランツーリスモ6」に専用プログラムで対応しており、同ゲームを用いて富士スピードウェイのバーチャル走行体験会が実施されていた。
XYZの3軸制御でレーシングカーの激しい挙動を体感できる!
加減速による車体前後の浮き沈み、コーナリング時の車体のロールなどを「グランツーリスモ6」はすべてをシミュレーションしている。そして「APEX3 GT」は専用のプログラムを介して、その動きをアクチュエーターに伝えてコックピットゲージの動きを再現。「APEX3 GT」は「グランツーリスモ6」の指示する通りにロール(※1)、ピッチ(※2)、ヨー(※3)を再現することで、画面と連動したリアルな挙動となるのである。
また右の前輪が縁石に乗り上げたような、路面からの入力もきちんと再現される。それも右前側で下から突き上げるようなショックが発生したように再現されるので、プレイヤーは右前輪が縁石に乗り上げたと感じられるのだ。
3画面マルチモニター機能で人の視野に近い迫力ある映像を楽しめる!
「グランツーリスモ6」自体がマルチモニターに対応しており、「APEX3 GT」はそれを考慮して32~40インチのモニターを3画面並べられる仕様だ。3画面は単に1画面を横に引き伸ばすわけではなく、3画面ならではの映像が描画される。人の視野に近くなり、サイド・バイ・サイドでライバル車と争っているときに横に並んでいるのが見える。迫力がより増すのである。
本体価格626万4000円は安いか高いか!?
「APEX3 GT」は税込み価格626万4000円。高級車やスポーツカーなどを買えてしまう価格で、おいそれと手を出せるものではない。それだけのお金を使うのなら、実際のクルマを所有した方がいいという人も多いことだろう。現実的には「APEX3 GT」はアミューズメント施設に設置したり、モータースポーツジャパンのようなイベントなどで使用したりする業務用途の製品だ。個人で購入するとしても、プロのレーサーなどだそうである。
しかしバーチャルとはいえ、ウン千万やウン億円のスーパーカー、さらには過去の名車などを駆って、そのリアルな挙動や迫力を味わうことができることに魅力を感じる人もいるだろう。レースゲーム好きにとっては究極の周辺機器、それが「APEX3 GT」なのだ。