佐藤琢磨、日本人初の1レースで3冠達成! インディ第3戦アラバマで予選PP、最多リードラップ、決勝ウィン!!
2017年、日本人で初めて世界三大レースのひとつである「インディ500」を制した佐藤琢磨選手。同選手が、再びインディカー・シリーズで日本人初の快挙を達成! 今度は2019年第3戦において、ポールポジション、最多リードラップ、そして優勝の3冠を成し遂げた。
北米大陸で開催されているオープンホイール・シングルシーターのレーシングカーによる最高峰のレース「インディカー・シリーズ」。現地時間4月7日(日)に米アラバマ州バーミンガムのバーバー・モータースポーツ・パークで決勝戦が行われた、その第3戦「ホンダ・グランプリ・オブ・アラバマ」で、佐藤琢磨選手が見事優勝を果たした。
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングに所属する佐藤琢磨選手は、30号車「Mi-Jack/パナソニック・ダラーラ・ホンダ」を駆り、2位に2秒3874の差をつけてゴール。残り4周でコースアウトし、一瞬ファンをヒヤリとさせたが、無事コースに復帰してトップチェッカーを受けた。
日本人初のPP・最多LL・優勝の3冠達成!
琢磨選手は前日の予選で1分08秒5934をマークし、今季初、通算8度目となるポールポジションを獲得。今回の優勝はポール・トゥ・ウィンということになる。さらに、決勝90周のうち74周をトップで周回したことから、「最多リードラップ」も獲得し、日本人として初の3冠を達成した。
この3冠達成で、優勝の50ポイントにポールポジションの1ポイントと最多リードラップの3ポイントを加えた、1レースで獲得できる最多の54ポイントを獲得。これにより、第3戦終了時点の合計ポイントは99点となり、シリーズランキングは13位から一気に3位まで浮上した。
今回の優勝に対する琢磨選手のコメント
琢磨選手のコメントは以下の通りだ。
「この優勝を僕にもたらしてくれたボビ(・レイホール)、デイヴ(・レターマン)、そしてマイク・ラニガンの(チームオーナー)3人に心からお礼を申し上げます。これまで密接に仕事をしてきた(チームメイトの)グレアム・レイホールにも感謝しています」
最初のピットストップがやや遅かったことについて
「30号車を担当するクルーには新しいメンバーもいて、今は練習している最中なので、(ピットストップに手間取るのは)いつでもありうることです。なにしろ、これはレースなんです。皆さんご存じの通り、僕がミスすることだってあります。それは構いません。今日のマシーンはとても好調だったので、その後、リードを取り戻すことができました」
残り4周でコースアウトしてしまって危うかったことについて
「おそらく、あそこまでハードにプッシュする必要はなかったのでしょう。とても密度の濃いバトルでした。本当によかったと思います」
今後、琢磨選手が狙える日本人初の快挙は?
琢磨選手が達成できる”日本人初”はまだ存在する。最も狙える可能性があるのが、今回の3冠に加えてファステストラップの記録を加えた4冠(ファステストラップにはポイントはつかない)。連勝もある。とても難易度が高いのが、1度もライバルにトップを譲ることがないパーフェクト・ウィン(かつ4冠)。
そしてこれまた大変難しいものの、ぜひ達成してほしいとファンなら誰もが願っているのが、シリーズ王者だ。世界三大レースに数えられるインディ500は2017年に制しているので、今度はシリーズ王者も達成してほしいところである。
今後のレーススケジュールは、4月14日に決勝のカリフォルニア州ロングビーチでの第4戦、5月11日にインディアナ州インディアナポリスでの第5戦、同じくインディアナポリスで5月26日に第6戦のインディ500と続く(第5戦と第6戦は同じコースだが、回る方向が異なる)。インディ500は再び優勝してほしいところだ。
2019シーズンは全17戦。9月22日開催のカリフォルニア州ラグナ・セカまで続く。今シーズンはシリーズ王者を達成してくれるよう、期待しよう。