『恋するせつない歴史人物事典』で歴女が増えるか? 恋バナ&SNS的展開も!
歴史好き女子「歴女」が、ますます増えてしまいそうな歴史人物事典が話題になっている。『恋するせつない歴史人物事典』は、誌面でまさかのSNS風やりとりが展開されるなど、斬新な内容が注目を集めている。
歴史好きの女性「歴女」という略語もすっかり定着した今日この頃。彼女たちの歴史の楽しみ方は旧来のものとは異なるケースが多い。歴史上の人物の意外なエピソードに共感したり、エピソードから垣間見えるキャラクター性に惹かれるといった声が多いようだ。
そんな歴女がますます増えてしまいそうな歴史人物事典が注目を呼んでいる。誌面でまさかのSNS風やりとりが展開されるなど、斬新な内容の1冊に注目してみた。
このシリーズ、どこが新しいの?
歴史の教科書にたくさん登場する偉人たち。彼らの名前と偉業は、年号と結びつけて覚えるだけで終わってしまうことがほとんど。特に女子には「興味が湧かない」と敬遠されがちだ。そんなニガテ意識をガラリと払拭すべく登場したのが、このシリーズ。登場人物の面白さ、人間らしい要素をピックアップし、歴史へのハードルを下げた人物事典となっている。
これまでも”すげー部分”に特化した『あっぱれ歴史人物事典』、”ポンコツな部分”に特化した『しくじり歴史人物事典』が発売されており、これらに続く第3弾として登場したのが、『恋するせつない歴史人物事典』。タイトルどおり誌面では恋バナが続々と展開し、歴史の表舞台では見せたことのない、知られざる歴史人物たちの恋する素顔が描かれている。
気になる中身をピックアップして紹介!
本書では、まずは歴史人物を理解するための偉業を紹介。歴史初心者の人たちが「この人は誰?」とならないように、まずはその人物にまつわる史実をざっくりと紹介。その偉業を知ってから次のページをめくると、彼らの恋する姿が描かれており、そのギャップに驚くという仕掛けになっている。
偉人の歴史とプロフィール、2人の出会いなどを美しいビジュアルとともに。人物と歴史との関係性はこれでつかむことができる。
歴史人物たちの大枠を知ったところで、恋バナが展開。例えば、源頼朝の場合はこんな感じ。
【島流しの身でちゃっかりかけ落ちをした源頼朝】
“鎌倉幕府を成立した源頼朝は、伊豆への流罪の最中、その島流し先で出会った北条政子と恋に落ちます。そして、別の人と結婚をさせられそうになっていた政子は、その輿入れの日に頼朝のもとへと逃げ、ふたりはかけ落ちをしました。”
恋バナは、改行や会話を多くして読みやすさを重視。スチル(恋愛シチュエーションのワンシーンを一枚絵にしたもの)的なイラストで、さらに内容に入り込める。SNS風のやりとりも、ホンネトーク炸裂で楽しめる。
教科書や参考書では「平氏をほろぼし、鎌倉幕府を成立。武家政権の基礎をつくった」人物と説明される源頼朝。だが、これを読めばそのイメージが一変。「頼朝もこんなことをしていたのね」と親近感が湧き、歴史人物と読者の距離が縮まっていく。
関係者から集めた充実のコメント集!
また、周囲の人物がそれぞれの言葉で語るコメント集にも注目。同じ偉業でも、他人の視点からリアルに語られることで、リアリティが増していく。
関係者のコメントを拾い集めて、ぎゅ~っと凝縮。普段は見えてこない愛らしい姿や意外な一面を知ることができる。
【コメント例】
「秀吉様は、天下人になってから開いた醍醐の花見でも、私を正室として一番に扱ってくれました」正室・おねより
「刀を差さなくても食べていけるのは、わしと陸奥(宗光)だけだ」坂本龍馬より
「政宗様は、『枕草子』『源氏物語』などの古典を引用し、情緒あふれる手紙を送ってくださいました」正室・愛姫より
女の子目線の恋をテーマにした、おもしろコラムがいっぱい!
その他にも、楽しい仕掛けで見せていくコラムも見逃せない。 信長や秀吉が、恋に悩む女の子を史実に基づいたキメ台詞で励ます「武将たちのときめき神セリフ対決」。他にも「イケメンコンテスト」「いまどき訳で読み解く百人一首」などなど…。偉人たちのいろいろな姿をユーモラスにとりあげている。
織田信長や源義経など、イケてる武将たちとデートをしたら…。そんな妄想に彼らが応えてくれるコラムも。
ビジュアルをメインとし、切り口や角度を変えた構成に、遊び心も満載。文章だけでは頭に入りにくい情報も、知らないうちに覚えられるようになっている。キュンとして、泣いて、笑って、どんどんと読み進めるうちに歴史が好きになる、そんな1冊となっている。
[商品概要]
あの偉人たちの泣ける素顔がまる見え!『恋するせつない歴史人物事典』
定価:本体1000円+税
発売日:2018年11月23日(金)
判型:B6/160ページ 電子版:あり
発行所:(株)学研プラス