無限が完全自社開発の新型Vツインエンジンを発表!
無限(M-TEC)は3月23日~25日に東京ビッグサイトで開催された東京モーターサイクルショーで、「Vツインエンジンスタディモデル」を初公開した。このエンジン、なんと完全自社設計&自社開発の新エンジンだ。
大手自動車メーカーですらメーカー間でエンジンを融通しあう時代。ホンダレーシング部門の一翼を担う会社とはいえ、エンジンをイチから開発するのは非常に困難なことだ。経済合理性だけでは測れない同社の内燃機関にかける並々ならぬ思いが伝わってくる。
そんなオーラを漂わせているこのエンジン、空冷(!)の45度Vツインのロングストローク型で、排気量は1400ccだ。OHVのプッシュロッドや、深く多層に刻まれた空冷フィンなど、昔からのバイク好きなら唸ってしまう造形が全体に施されている。米・英の旧車を彷彿とさせる全体のデザインを持つこのエンジンに装備されるのは、ケーヒン製CRキャブレター(その響きだけで懐かしい)。前方排気のエキパイが美しい。大きなシリンダーヘッドやこのメカニカルな形から、荒々しいフィーリングを持つであろうことが想像できる。もちろん、絶対的なパフォーマンスを追求したエンジンではないが、排ガス規制などで年々”おとなしくなっていく”最近のエンジンに一石を投じるモデルである。
このエンジン、実は市販化を想定している。今回のショーへの出展は、来場者の反応を見るリサーチの場にするためという目的もあった。搭載する車体の製造予定はなく、エンジン単体での発売を目指している。発売開始は2020年予定だ。
2018年3月27日(JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一)