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最終更新日:2018.02.18 公開日:2018.02.18

アメリカでは日本車って今でも売れてる?

 日本車が世界で高い評価を受けている、…というのは多くの人が知るところだろう。とくに、自動車王国アメリカでの評価が抜群に高い。写真は2017年11月にアメリカに行った際に、商業施設の駐車場で撮影したものだ。ごらんの通り、写っている車はすべて日本車である。全体を見回しても、9割以上が日本車だった。実際、東京都内のスーパーマーケットよりも日本車率が高いくらいだ。

 アメリカで日本車はどれくらい売れているのか?2016年の販売ランキングは以下となっている。

【乗用車】
★2016年 米国乗用車車名別販売台数ランキング
1位 トヨタ カムリ (388,618台)
2位 ホンダ シビック (366,927台)
3位 トヨタ カローラ (360,483台)
4位 ホンダ アコード (345,225台)
5位 日産 アルティマ (307,380台)

 なんと! 1-5位はすべて日本車だ。実はこの傾向は、20年近く変わっていない。カムリは2001年を除いて、1990年代後半からランキングの1位を独走している。ちなみに2001年の1位はホンダ アコードだった。

 アメリカ発祥といわれるSUVも日本車の人気は高い。販売ランキングは1位ホンダCR-V、2位トヨタRAV4、3位日産ローグ、4位フォードエスケープ、5位フォード エクスプローラーと上位3車種は日本車だ。

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やっぱり日本車大人気。その理由とは?

やっぱり日本車大人気。その理由とは?

 日本車が北米市場でここまで強い支持を受けているのには様々な理由がある。壊れない、品質が良いといったおなじみの理由はマストとして、燃費の良さも人気の理由の一つだ。原油価格の高騰で、かつて「水より安い」と巷間言われてきたアメリカのガソリン価格も、それまでの水準から最高で4倍以上になった。1ガロン1$以下→4$以上にアップすれば、さすがのアメリカ人も燃費の良い車に乗りたくなるだろう。

 デザインも近年はアメリカ人好みのデザインになってきている。多くの車種が、日本国内よりはるかに売れている北米市場をターゲットにしたデザインに切り替わって久しい。当初は国内専用車の予定だったがアメリカからの熱いラブコールで急きょ左ハンドル車を開発したCR-Vのような車もある。日本ではパッとせず終わっても、北米では絶大な支持を得た日本車も少なくない。

 日本的なアフターサービスの良さも日本車人気を支える重要な理由だ。もともとあまり壊れない日本車ではあるが、年間走行距離が日本の3倍強(33~4万キロ)というアメリカでは消耗品をはじめパーツの交換やメンテナンスの度合いも日本の比ではない。整備性が良く、広い国土においても部品供給は2-3日以内と早く素早い、その部品の耐久性も素晴らしい!となれば、もはや合理的なクルマ選びをするアメリカ人が、日本車を選ばない理由は無きに等しい。…

 アメリカのトヨタディーラーを取材した際にセールスマネージャーが言っていた言葉が印象的だった。「カムリのユーザーは、トヨタが日本のメーカーであることは知っているが、日本車という認識はもはやほとんどない。アメリカの自動車文化を構成する一部となっている」確かに。アメリカで人気の日本車の中にはカムリをはじめ、米国内で生産される車も少なくないためもはや「外国車」という感覚もないのだろう。海外メーカーの車=輸入車という日本では少々、理解しがたい感覚かもしれないが。

2018年2月18日(加藤久美子・雨輝)

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