JNCAP2016・対歩行者自動ブレーキ評価ランキング161222最新版
対歩行者の自動ブレーキ試験の体験デモで、マツダ「アクセラ」の車内から撮影。
★★後期も含めた2016年の予防安全全22車種に関しては、2017年5月29日に発表されました。「JNCAP最新結果! 自動ブレーキ等の性能ランキング発表!」でアップしました(新しいタブが開きます)。★★
★★また、最新の2017年度前期の評価結果が2017年10月26日に発表されました。10月31日に追加発表された1車種分も含めて、9車種をランキング形式にしてこちら「JNCAP予防安全2017年前期発表! 最新9車種をランキングで紹介」でアップしました(新しいタブが開きます)。ぜひ併せてご覧下さい!★★
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国土交通省並びに独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)が2016年12月1日に発表した、「平成28(2016)年度前期自動車アセスメント評価結果」(Japan New Car Assessment Program:JNCAP)。
2016年から行われるようになった、予防安全性能評価の最新項目である、被害軽減(自動)ブレーキの対歩行者の試験結果については、11車種について発表が行われ、どれも総合評価で好成績を収めて最高ランクの「ASV++(ダブルプラス)」を獲得した。
予防安全性能評価とは?
予防安全性能評価は、対歩行者の自動ブレーキのほか、2014年から実施されている「被害軽減(対車両の自動)ブレーキ」と「はみ出し警報」、2015年から実施されている「後方視界情報」の合計4項目で行われる。
対歩行者が25点満点、対車両が32点満点、はみ出しが8点満点、後方が6点満点の合計71点満点で評価され、マツダ「アクセラ」が70.5点(100点満点換算で99.3点)を獲得して11車種の得点ランキングで1位となった。
スズキの「ソリオ」とASV++初の軽「スペーシア」が追加
その後、12月22日に新たにスズキの「ソリオ」並びに軽自動車では初となる「スペーシア」がASV++として評価されたことが追加発表された。そこで、新たにその2車種を加えた最新ランキングを掲載する。
それと同時に、今回は実際にテストで使用された各車種のグレード、また対歩行者(および対車両)自動ブレーキで使用されているセンサーの方式などについても紹介する。
今回は実際にテストで使用されたグレードも紹介
予防安全性能評価のランキングの見方は、車名・グレード名・メーカー名、センサー方式、そして4項目の得点(対歩行者、対車両、はみ出し、後方)と合計得点(カッコ内が合計得点を100点満点に換算した値)、最後に技術としていつ開発されたものなのかをわかりやすくするため、その車種の発売年月日も加えた。
なおテストでは、1台の車両で行われた場合と、同一グレードが複数台使われた場合、同一車種ではあるが同じ予防安全システムを搭載されている異なるグレードが使われた場合もある。複数のグレードが使われている場合は、今回のランキングでは両方を表記した。
追加されたスズキの2車種は、「ソリオ」がトヨタ「プリウス」と同順位の5位にランクインし、軽の「スペーシア」は11位にランクインした。どちらも、100点満点換算で90点以上の高得点を獲得している。
また、4項目それぞれを見てみると、13車種すべてがはみ出し警報、後方視界情報で満点を獲得。
自動ブレーキの対車両に関しても、今回追加されたソリオとスペーシア、そしてホンダ「フリード」が0.1~0.2点減点している程度で、ほぼ完成の域に達しているといっていい。それ故に、対歩行者の自動ブレーキの試験が意味を持ってくるというわけだ。
トヨタ「クラウン アスリート S」の対歩行者自動ブレーキの体験デモの様子。
2016年12月22日現在最新ランキング
1位:アクセラ 15XD L Package(マツダ)
ミリ波レーダー・単眼カメラ併用
対人:24.5/対車両:32.0/はみ出し:8.0/後方視界:6.0
計:70.5(99.3/100) 16年7月~
2位:フォレスター 2.0i-L EyeSight(スバル)
ステレオカメラ
人:23.5/車:32.0/は:8.0/後:6.0
計:69.5(97.9/100) 15年10月~
3位:インプレッサ 2.0i-L EyeSight(AWD)(スバル)
ステレオカメラ
人:22.9/車:32.0/は:8.0/後:6.0
計:68.9(97.0/100) 16年10月~
4位:レヴォーグ 1.6GT-S EyeSight、同1.6GT EyeSight(スバル)
ステレオカメラ
人:22.5/車:32.0/は:8.0/後:6.0
計:68.5(96.5/100) 14年6月~
5位:ソリオ HYBRID MX(スズキ)
ステレオカメラ
人:22.3/車:31.8/は:8.0/後:6.0
計:68.1(95.9/100) 15年8月~
※安全予防システム「デュアルカメラブレーキサポート」のメーカーオプション装着費用は5万5000円(税別)
5位:プリウス A”ツーリングセレクション”、同A(共にトヨタ)
ミリ波レーダー・単眼カメラ
人:22.1/車:32.0/は:8.0/後:6.0
計:68.1(95.9/100) 15年12月~
7位:RX450h(レクサス)
ミリ波レーダー・単眼カメラ
人:22.0/車:32.0/は:8.0/後:6.0
計:68.0(95.8/100) 15年10月~
7位:レガシィ アウトバック Limited、同アウトバック(スバル)
ステレオカメラ
人:22.0/車:32.0/は:8.0/後:6.0
計:68.0(95.8/100) 14年10月~
9位:GS300h(レクサス)
ミリ波レーダー・単眼カメラ
人:21.9/車:32.0/は:8.0/後:6.0
計:67.9(95.6/100) 15年11月~
10位:クラウン アスリート S(ハイブリッド・2WD)(トヨタ)
ミリ波レーダー・単眼カメラ
人:21.3/車:32.0/は:8.0/後:6.0
計:67.3(94.8/100) 16年8月~
11位:スペーシア X(スズキ) ※軽自動車
ステレオカメラ
人:20.9/車:31.8/は:8.0/後:6.0
計:66.7(93.9/100) 15年5月~
※安全予防システム「デュアルカメラブレーキサポート」のメーカーオプション装着費用は7万円(税別)
12位:イグニス HYBRID MX(スズキ)
ステレオカメラ
人:20.3/車:32.0/は:8.0/後:6.0
計:66.3(93.4/100) 16年2月~
※「デュアルカメラブレーキサポート」などを含むセーフティーパッケージのメーカーオプション装着費用は9万円(税別)
13位:フリード HYBRID G・Honda SENSING(ホンダ)
ミリ波レーダー・単眼カメラ
人:12.5/車:31.9/は:8.0/後:6.0
計:58.4(82.3/100) 16年9月~
2017年1月5日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)
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