2022年08月11日 06:30 掲載

交通安全・防災 ゾーン30の連携施策「ゾーン30プラス」とは?

ゾーン30は、交通量の多い幹線道路に囲まれた住宅街を抜け道にして先を急ぐような車などによって、生活道路の安全が脅かされるといった問題を解消するため、地域全体に時速30kmの速度規制を実施する交通安全対策だ。このゾーン30の安全性を高めるために、2021年8月から物理的デバイスを組み合わせた新しい交通安全対策「ゾーン30プラス」が推進されることになった。その物理的デバイスの内容を紹介する。

くるくら編集部 小林 祐史

生活道路への交通安全対策「ゾーン30」

ゾーン30の路面標示

ゾーン30に指定された地域の道路 写真=小林祐史

 ゾーン30は、20119月から始まった生活道路における交通安全対策の1つだ。従来の交通安全対策は、道路や交差点の問題解消等に主眼を置いて行われてきたが、ゾーン30は地域(ゾーン)の問題解消として行われた対策である。

 その内容は地域内の速度規制を時速30kmにする。加えてカラー舗装された歩行者用の路側帯や、交差点にクロスマークを設置する等で、ドライバーに歩行者の安全を意識させるものとなっている。

 速度規制を時速30kmとした理由は、歩行者と車両の交通事故で車両の速度が時速30kmを超えると致死率が急激に高くなるから。時速30km以下の致死率は0.9%なのに対して、時速40km以下は2.7%という統計を警察庁が発表している。

ソーン30の道路標識 ⓒU-image - stock.adobe.com

ソーン30の道路標識 ⓒU-image - stock.adobe.com

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