2022年10月17日 22:30 掲載

旧車 吉田 匠の
『スポーツ&クラシックカー研究所』Vol.9
アルピーヌA110という名のフランス製スポーツカー(前編)


文=吉田 匠

ポルシェを破りモンテ初優勝

アルピーヌA110というフランス製スポーツカー(前編)|吉田 匠の『スポーツ&クラシックカー研究所』Vol.9

1971年にはA110が母国のモンテカルロラリーで初優勝し、1、2、4位を占めた。写真のNo.22は4位に入ったアンドリュー/ヴィアルのクルマ。

 アルピーヌという名は、フランス語で「アルプスの」という意味で、アルプス山中のワインディングロードを軽快に素早く走り回り、ラリーで優勝できるようなスポーツカーに憧れた、レデレの想いを存分に込めた車名だった。

 やがてルノー4CVが次期モデルのドーフィンにモデルチェンジすると、それをベースにしたアルピーヌも、A106より洗練されたボディを持つA108に発展する。さらに1962年にドーフィンがルノー8、別名R8に換わると、その翌年の63年、A108も基本的なスタイリングは変えぬまま、一段と高性能で洗練されたA110に発展する。

アルピーヌA110というフランス製スポーツカー(前編)|吉田 匠の『スポーツ&クラシックカー研究所』Vol.9

色とりどりのA110が生産される、1970年代初頭と思われるアルピーヌの工場。

アルピーヌA110というフランス製スポーツカー(前編)|吉田 匠の『スポーツ&クラシックカー研究所』Vol.9

ラリーやレースに向けて準備を進める競技車両部門のワークショップ。

アルピーヌA110というフランス製スポーツカー(前編)|吉田 匠の『スポーツ&クラシックカー研究所』Vol.9

1971年モンテカルロラリーのドライなコーナーを抜ける、A110。

 A110は1100cc、1300cc、1600cc、1800ccとエンジンのバリエーションを増やしながら高性能化していき、ついに1971年、それまで3年連続優勝していたポルシェを破って、自国開催のモンテカルロラリーで念願の初優勝を果たす。

 こうして初代アルピーヌA110は、アルプスを素早く駆け巡ってラリーに勝つという、ジャン・レデレの夢を実現したのだった。その後アルピーヌは、A310,V6,A610とモデルチェンジして大型化していき、1995年のA610ターボを最後に市場から姿を消す。

 そのアルピーヌとA110の名が復活したのは、2017年のことだった......。<中編へと続く>

アルピーヌA110というフランス製スポーツカー(前編)|吉田 匠の『スポーツ&クラシックカー研究所』Vol.9

歴代アルピーヌのロードカーとレースカー。

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