2018年12月12日 12:00 掲載

旧車 【トヨタ博物館 クラシックカー・フェス 2018】(2)
動画で見る1950年代の名車たち。「ミニ」など、辞典なみの情報量で紹介!


くるくら編集部 日高 保

動画2:フェラーリ「ディーノ 196S」~ベントレー「S1フーパー」

1950年代のクルマの走行動画その2は、フェラーリ「ディーノ 196S」、パナール「ディナ Z」、フォルクスワーゲン「カルマンギア」、ベントレー「S1 フーパー」の4台。再生時間1分51秒。

世界に3台しかない! フェラーリ「ディーノ 196S」

 1958年式のフェラーリの「ディーノ 196S」のレプリカ車。「ディーノ」というと、フェラーリの創始者エンツォ・フェラーリの夭折した長男の名を冠したV6ミッドシップのスーパーカー「246」(※1)を思い浮かべるが、それとは異なる。「ディーノ 196S」は、エンジンをフロントに搭載したプロトタイプレーシングカーである。3台しか存在しないという。

 この車両は、その3台のうちの1台を1980年代にリプロダクトしたレプリカ車。パイプフレームにアルミの叩き出しによるボディということで、1950年代の技術のまま製造されたという。公道走行ができないため、会場までは積載車で運び込まれたが、走行そのものは可能だ。パレードランのスタートには参加し、展示スペースまでの短い距離を走行した。

※1 別記事『フォト&動画・同乗試乗レポ#4 日・伊、曲線美の競演! 「ディーノ」と2000GT」!!』で、「ディーノ246GTS」1973年式の助手席に同乗試乗した様子を画像と動画で紹介。

フェラーリ 196S|ferrari dino 196s

「ディーノ 196S」1958年式。全高はレーシングカーだけに、1mを切る970mm。車重も940kg。エンジンは排気量2410ccの「135C」を搭載。

フランス最古のメーカー・パナールの最後の乗用車「ディナ Z」

 19世紀末には創業していたという、世界屈指の歴史を誇るフランス最古の自動車メーカー・パナール。1965年にシトロエンに吸収されるなどして紆余曲折を経たが、現在は軍用車両メーカーとしてその名が残されている。

 「ディナZ」は1954年から1959年まで生産され、その後1965年までは「P17」と名前を変え、シトロエンに吸収されるまで生産された。全長4580×全幅1660×全高1460mmという、本来は2000cc級エンジンがほしいサイズのボディだが、徹底的に軽量化が図られて車重は850kgを実現。空力的にも優れ、搭載エンジンが排気量851ccの空冷水平対向2気筒だったが、最高速度は時速130kmを出せたという。

パナール ディナ Z|panhard dyna z

角の取れたデザインから空力的に優れていることが想像に難くない「ディナZ」1958年式。フランス流の徹底的な合理主義で軽量化を実現し、また空力性能を高め、排気量がわずか851ccの2気筒エンジンで最高速度時速130kmを実現したのだという。

「ビートル」がベースのフォルクスワーゲン「カルマンギア」

 「ビートル」の名で親しまれるフォルクスワーゲン「タイプ1」をベースに、イタリアのカロッツェリア(デザイン工房)のギア社がデザインし、独カルマン社がボディを架装したスポーツカー。車名は、わかりやすく両者の社名を合わせたものになっている。とてもエレガントなボディラインが特徴で、世界的な人気も高い。

フォルクスワーゲン カルマンギア|volkswagen karmann ghia

「カルマンギア」1958年式。排気量は初期型の1200ccタイプ。後に、排気量がアップしたグレードも登場している。

希少なコーチビルド仕様のベントレー「S1 フーパー」

 ベントレーは現在はフォルクスワーゲンの傘下となっているが、英国で誕生した高級車・スポーツカーメーカーだ。この「S1」は1955年から1965年まで製造され、この時期はロールス・ロイスの傘下にあり、「シルヴァークラウド」とは兄弟車に当たる。また「S1」からはエンジンも同一になり、ロールス・ロイスの車種との違いはボディのみとなる。「S1 フーパー」のフーパーとはコーチビルダー(クルマの架装業者)のことで、「S1 フーパー」は3台のみしかないという。

ベントレー S1 フーパー|bentley s1 hooper

コーチビルダーのフーパーが手がけた「S1 フーパー」1958年式。「S1」の総生産台数3072台のうち、185台がコーチビルド仕様だという。

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