2022年06月03日 18:40 掲載
次世代技術 マツダはこれからも「人間中心」のクルマづくりを目指す! 清水和夫が徹底解説「先進運転支援システム 2022」<マツダ篇>
Mazda Co-Pilot Concept
(マツダ・コ・パイロット・コンセプト)
「機械中心」ではなく「人間中心」。それがマツダの考える自動運転技術「Mazda Co-Pilot Concept(マツダ・コ・パイロット・コンセプト)」だ。
安全という大義のために
「サスティナブルZoom-Zoom」というキャッチフレーズ(技術開発の長期ビジョン)で知られるマツダは、一方で世界が認めるロードスターを作り続ける独自の路線を歩むメーカーである。しかし、自動運転や高度運転支援に関してはどんな考えを持っているか、いままではベールに隠されていた。
マツダは決して大きな自動車メーカーではないので自動運転のような製品コストが高い技術には独自で取り組むことが難しい。それゆえ業界の協調領域で開発されるダイナミックマップのようなコンテンツをすぐに搭載することも容易ではないはずだ。
しかし、次世代自動車に求められる「コネクト・自動化・シェアリング・電動化」を意味するCASE革命は、自動車産業の構造を大きく変えるインパクトがあり、中でも自動化の領域は交通事故削減という大義があるので、メーカーは必死だ。
マツダにとってクルマの安全性を高めることはZoom-ZoomのDNAでもあるので、マツダの強みを生かした技術開発は水面下では熱心に取り組んできた。その想いが今回発表された新技術に込められていると、筆者はみている。
そこで今回紹介する技術はマツダが昨年末に発表した先進的運転支援技術「Mazda Co-Pilot Concept(マツダ・コ・パイロット・コンセプト)」について話をしよう。
これはドライバーを中心にした考えで開発され、従来の高度運転支援(レベル2=運転責任はドライバーにあり、ACCやLKAS機能を含む)にくわえ、ドライバーを見守る(ドライバー・モニタリング)という機能が新たに追加されているのが特徴だ。
具体的な話をすると、すでにプロトタイプとして試乗記などが公開されているCX-60(新型ラージSUV)には「Co-Pilot 1.0」が搭載されている。このモデルは今年の秋頃には納車が予定されている。そして、「Co-Pilot 1.0」は2025年ごろに「Co-Pilot 2.0」として進化するロードマップが明らかにされている。はたしてどんな技術で、どんなメリットがあるのかレポートしてみたい。
「Mazda Co-Pilot Concept(マツダ・コ・パイロット・コンセプト)」のロードマップ。
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次世代技術