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クルマ最終更新日:2018.10.04 公開日:2018.10.04

開催中の「イグ・ノーベル賞の世界展」に行ってみた

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イグ・ノーベル賞のトレードマークとして使われるイラスト。考えすぎて台座から落っこちてしまった考える人、ということらしい。

 2018年のノーベル賞では生理学・医学賞を、京都大学の本庶佑さんが受賞したのは記憶に新しい。その一方で、”裏ノーベル賞”こと「イグ・ノーベル賞」でも、堀内朗(ほりうち・あきら:医師、伊南行政組合昭和伊南総合病院 内科診療部長・消化器センター長)さんが2018年の医学教育賞受賞(※1)により、日本人の12年連続受賞。こちらでも日本人が大活躍だ。同賞は、ともすればマジメで堅いイメージが強くなってしまう科学の世界を、一大エンターテイメントに変えて見せた米国発のノーベル賞のパロディーである。

 そんなイグ・ノーベル賞を題材とした世界初という本格的な展示会「イグ・ノーベル賞の世界展」が、東京ドームシティのギャラリー・アーモ(Gallery AaMo)で11月4日(日)まで開催されている。料金は高校生以上1,400円、小中学生900円だ。イグ・ノーベル賞紹介エリア、受賞研究パネル・実物展示および受賞研究体験エリア、展示会に即したユーモア満載の物販エリアで構成され、イグ・ノーベル賞とは何なのかを楽しめる内容となっている。

 そして一般公開前の9月21日には、過去の日本人受賞者の多数と、堀内さん、ゲストのテリー伊藤さんに加え、イグ・ノーベル賞の創設者であるマーク・エイブラハムズさんが登壇したプレス向け内覧会が実施された。

※1 堀内さんの受賞理由は、「座った姿勢で大腸の内視鏡検査を行うと苦痛が少ないことを自ら実証したことに対して」。大腸の内視鏡挿入を容易にするために内視鏡スコープを自ら大腸に挿入する研究を行っていたが、現在は研究は終了して次のステップに進んでいるとした。

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左から、「イグ・ノーベル賞の世界展」アンバサダーに就任したテリー伊藤さん、2018年イグ・ノーベル教育医学賞を受賞した堀内朗さん、イグ・ノーベル賞を設立したマーク・エイブラハムズさん。堀内さんが手にしているのが、ひとりで自分の大腸に挿入した内視鏡スコープ。

そもそもイグ・ノーベル賞とは何か?

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2002年のイグ・ノーベル賞のトロフィー。毎年、形状が異なる。

 イグ・ノーベル賞は1991年、ユーモア系科学雑誌「The Annals of Improbable Research(風変わりな研究の年報)」の共同設立者であり、編集者でもあるエイブラハムズさんによって創設された。年に1回、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に賞が与えられる。

 この「人々をまず笑わせて、そして考えさせる」は、簡単にはできないこと。誰も真似のできない、そして”真似すべきでない”研究こそがイグ・ノーベル賞の対象なのだ。ちなみにイグ・ノーベルとは、英語で”あり得ない”を意味する「ignoble」から来ている。

 各部門は、本家ノーベル賞と同じ「物理学賞」や「医学賞」などもあれば、ノーベル賞にはない「心理学賞」や「医学教育賞」などもあり、なおかつ年ごとに新設される賞も多い。いってみれば、その研究を表彰するために賞が用意されることもある。

 授賞式はハーバード大学の大講堂のサンダースシアターで行われ、受賞者は1分間のスピーチを行う。1分間を過ぎてしまうと、1999年からはスウィーティー・プーという8歳の女の子が「もうやめて、飽きちゃったわ」と受賞者に向かって厳しい言葉を浴びせかけ、受賞者を退場させるようになった。観客が考案して今では定番となった、紙飛行機を壇上に向かって投げるといった、さまざまな「イグ・ノーベル賞ならでは」があり、今では科学界で世界最高といってもいいエンターテイメントショーとなっている。

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「イグ・ノーベル賞の世界展」の会場の様子(受賞研究パネル・実物展示および受賞研究体験エリアの一角)。日本人・外国人問わず、代表的な受賞研究を解説したパネルが展示されており、それに関連するものや装置、写真、動画なども用意されている。また研究内容によっては実体験も可能。ちなみに、正面の柱に貼り付けられているのはトースターで焼いたパン。詳しくは下の画像のキャプションを。

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柱の大量に貼り付けられたパンのアップ。焦げ跡などが人の顔に見える心理現象「パレイドリア」に関連した研究で、2014年に神経科学賞を受賞したチャンガン・リューさんらの研究に対する解説をしたコーナーである。いわれてみると、一部のパンの焦げ方が顔に見えなくもない気がする。

日本人はなぜ12年も連続して受賞できているのか?

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日本人歴代受賞者が多数出席。内覧会では、実際に出席者ひとりずつ1分間スピーチが再現された。紙飛行機を持っている車いすの人物は、元祖日本人ぶっとび研究者といっていいサー・ドクター中松。この集合写真の前に、壇上の研究者らとともに報道陣も紙飛行機を飛ばした。

 すでに多くのメディアで報道されている通り、日本人は12年連続受賞を達成。これまで24の研究者が受賞しており、英国人と並んでトップクラス。日本人はこれまで本家ノーベル賞では27名(外国籍の日本人も含めて)が受賞しているが、それに負けないぐらい独創的な研究者が多いということが、イグ・ノーベル賞からわかるのである。

 今回来日したエイブラハムズさんによれば、英国人と並んで日本人受賞者が多いことの理由として、個人的な推測としながらも、「日本の伝統にあると思います。この風変わりな地球と向かい合い、調和する類い希な心根を持っているからです」という。さらに、「日本人は、さすがに隣に住んでいる場合は嫌がる方も多いかも知れませんが、奇人変人が日本のどこかに住んでいる分にはそれを容認し、その人の行いを楽しむ気質があります。それが、一風変わった研究でも続けていける理由だと考えています」とした。

 実際、世界を見渡してみると、変わっているというだけで敵視されたり、あまりにも理解されない研究などをしていると逮捕されたり、最悪の場合は処刑にまで及んだりしてしまうような国もあるという。一風変わった人々の行いに対し、「直接的な害がなければ別にいいんじゃない? 端で見ている分には面白いよね?」として楽しむことが可能な、希少な気質の国民性を日本人は持っているとした。

 歴代の日本人受賞研究者(チームの場合は代表者)24組とその受賞理由については、受賞年順にこちらのページにまとめた。実際にどんな研究なのか詳細を知りたい方は、ぜひ展示会場の解説パネルなどをご覧いただきたい。

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イグ・ノーベル賞の創設者、マーク・エイブラハムズさん(画像左の女性は通訳)。日本人は、奇人変人を容認するどころか、楽しんでしまう気質があることが、イグ・ノーベル賞の常連である理由ではないかとしている。

→ 次ページ:
大まじめなんだろうけど…疑問だらけの研究たち!

本当にそんな研究しているの!? 口あんぐりの研究たち

 日本人の受賞者リストを見ていただいた方は、なぜそんな研究をしているのだろうか、疑問に感じた方も多かったのではないだろうか。しかし独特な視点の研究は日本人の専売特許というわけではない。どうしてそんな題材を取り上げたのか不思議でならない、世界の研究たちを紹介しよう。

2005年
平和賞:クレア・リンドさんら
受賞理由:バッタが映画「スターウォーズ」を見ている間、その脳細胞の活動を電子的にモニタリングしたことに対して

 バッタの脳には、捕食動物などが急接近したことを感じる「接近刺激」に反応する神経細胞が備わっている。そこでリンドさんが感じたのは、高速で何かが迫ってくるシーンが多い「スターウォーズ」の映像を見せたらどう反応するか、というものだった。同作品から接近刺激シーンを中心にピックアップし、実際にバッタに見せたところ、接近刺激シーンに興奮することが判明したのである。ちなみにこの実験は、「バッタが衝突せずに空を飛べる理由」に関する研究の一環として行われた。

2006年
物理学賞:バジル・オドリさんら
受賞理由:乾燥したスパゲティを曲げると、2つに割れず、それ以上の数の破片になってしまうのはなぜかについての洞察に対して

 会場では、実際にスパゲティを1本割らせてもらえる。そして割ってみると、確かに大きな2本と短い1本に割れてしまう。その理由は、最初に折れたところから伝わる爆発的な屈曲波(たわみ)によって、ほかの場所にも断片が生じてしまうからだという。オドリさんらは高速度撮影を用いて、それを明らかにした。ちなみに、ノーベル物理学賞を受賞した米国人物理学者のリチャード・ファインマンさんも、台所で悩みに悩んだがこのテーマを究めきれず、ギブアップしたという。

鳥類学賞:アイヴァン・R・シュワブさん
受賞理由:なぜキツツキは頭痛がしないのかを解明したことに対して

 キツツキは、1秒間に20連打という早業で木にくちばしを叩きつけている。人間なら1回だけでも脳しんとうを起こすようなところ、キツツキは何ともない。それは、強く引き締まった首の筋肉と、頭蓋骨内側のスポンジ状の骨と強靱な筋肉が、脳が揺れないように支えているからである。しかも、衝撃を受ける1000分の1秒前に首の筋肉を収縮させ、むち打ちを防いでいることもわかった。また目も瞬膜が閉じることで飛び散る破片から守る一方で、目が飛び出るのも防いでいたのである。このキツツキの頭部の構造を参考にしたヘルメットの研究が進められており、クルマのシートやシートベルト、精密機械の保護装置などへの応用も検討されている。

2013年
物理学賞:アルベルト・ミネッティさんら
受賞理由:もし月面に池があった場合、人間が池の表面を走って渡ることが物理的に可能かもしれないことを発見したことに対して

 ハーネスで実験者を吊り上げ、擬似的に地球の重力の10~25%の範囲で、水面を歩けるかという実験が行われた。その結果、22%までなら歩ける人がいたという。つまり、地球の7%しか重力がない冥王星では軽々と水面を歩くことができ、17%(約6分の1)の月面でも歩ける人もいる、ということだ。ミネッティさんによれば、「宇宙探査をにらんで、我々生命体が異なる重力環境下で動き回るためには、どうすべきかという未来思考と現実のズレについて今認識することに深い意味合いがある」としている。

2017年
物理学賞:マルク=アントワン・ファルダンさん
受賞理由:「猫は固体、液体の両方でありうるか」という疑問に流動学を用いて調査したことについて

 液体を「容れ物の形に合わせて形を変えるもの」と定義するのなら、体格に対して容積的に小さいはずの容れ物になぜか収まってしまう猫も「液体といえるのでは?」と考えたのがファルダンさん。流動学で使われている研究手法と、独自に考察した複雑な計算式を用いて、さまざまな変動要素についての研究を重ねたが、実は決定的な答えを出せていないという。また日本の研究による、1匹1匹の自己完結した流動系として猫を見るよりも、むしろ猫は環境内のストレスを伝導・吸収する能力を持った存在とするべき、という考えに賛同している。日本の猫カフェで、客たちのストレスが猫によってすりすりされた結果、発散されていくのを見ての結論らしい。

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会場では、各受賞研究の詳細パネルが用意されている。パネルは、猫は液体でもあるのではないかということを唱えた、マルク=アントワン・ファルダンさんの受賞研究の解説パネル。

さらに世界の下ネタ系を紹介!

 最後は、世界の下ネタ要素を題材とした受賞研究を紹介しよう(研究自体はもちろんマジメに行われている)。理由がわからなかったら、なぜこんな研究を行っているのか、疑問符が頭の上に湧きまくること間違いなしだ。ちなみに、あまりにも色物過ぎて、当記事での掲載を断念したものもチラホラ。どんな受賞研究があるのかは、ぜひ展示会に足を運んで確認していただきたい。

1999年
化学賞:牧野武さん(セイフティ探偵事務所)
受賞理由:下着に用いると不貞行為を検出できる「S・チェック」への情熱に対して

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当時、セイフティ探偵事務所所長の牧野さんは、以前から警察の捜査で使われていた精子を検出できる薬品を知っており、それをもっと誰でも簡単に使えるようにならないかと考えた。そしてついにそのアイディアを結実させ、依頼主の奥さんに持たせて、自宅で夫の下着に使わせて、証拠を押さえさせたのだという。ちなみに各解説パネルの上にはテリー伊藤さんのコメントがある。トガったコメントも多いが、ここではストレートな心情。

2001年
生物学賞:
バック・ワイマー
受賞理由:
悪臭のガス(おなら)を防ぐ気密性の下着『アンダー・イーズ』を発明したことに対して

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「アンダーイーズ」は実際に商品として販売されているパンツ。機密性が高く、パンツの穴は後方下部にしかないため、おならが出ると空気の逃げ口はそこのみ。しかし、そこにはフィルターをセットできる仕組みになっており、おならに1~2%含まれる悪臭成分の硫化水素を吸収・除去してくれるという設計なのだ。

2002年
医学賞:クリス・マクマナスさん
受賞理由:『人間と古代の彫刻における陰嚢の非対称性』に対して

英国人の新米医師のマクマナスさんがイタリア旅行で美術館を回る内に、この古代の人々の解剖学的な間違いに気がついたのだという。この論文は、世界トップクラスの科学誌「ネイチャー」で発表され、表紙も飾った。

2004年
生物学賞:ベン・ウィルソンさんら
受賞理由:ニシンがおならでコミュニケーションしていることを示したことに対して

スカンジナビア半島周辺の海中でしか聞かれない不思議な音は、旧ソビエト連邦が存在していた頃から知られていた。そのため、最初は同国の潜水艦ではないかと考えられたという。しかし真実は、なんとニシンのおならだったのである。ニシンは、おならでコミュニケーションしていたのだ。

2009年
公衆衛生賞:エレナ・N・ボドナーさんら
受賞理由:一対のガスマスクに素早く変形させることのできるブラジャーを発明したことに対して

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どうしたらこういう発想ができるのかという代表格。しかし、至って大まじめな話で、女医のボドナーさんは、旧ソビエト連邦のチェルノブイリ原発のメルトダウン事故で、放射性物質の塵を吸い込んで重症となった多数の患者を診てきたのだ。普段身につけていて、いざとなったらガスマスクになる。長年悩んだ末にたどり着いたのが、ブラジャーがガスマスクになるというもの。服を脱ぐ必要はなく、ひとつのブラで自分ともうひとりを助けられるのだ。

 これら世界の研究に負けない、日本人研究者受賞24組の一覧はこちら

2018年10月2日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

日本人研究者受賞24組一覧

 受賞年順に紹介。所属は当時のもの。

1992年
医学賞:神田不二宏さん(資生堂研究員)ら
受賞理由:「足のにおいの原因となる化学物質の特定」という研究に対して

夏場などは、とても重要な研究だ。

1995年
心理学賞:渡辺茂さん(慶應義塾大学)ら
受賞理由:ハトを訓練してピカソの絵とモネの絵を区別させることに成功したことに対して

ハトの認識能力と、見分けられる知能の高さに脱帽。

1996年
生物多様性賞:岡村長之助さん(岡村化石研究所)
受賞理由:岩手県の岩石からミニ恐竜、ミニ馬、ミニドラゴン、ミニ王女など1000種類以上に及ぶ「ミニ種」の化石を発見したことに対して。「ミニ種」はいずれもすでに絶滅しており、体長は0.3mm以下だったという。

コメント不能な研究成果。

1997年
生物学賞:柳隆視さん(関西医科大学)ら
受賞理由:「人がガムを噛んでいるときに、ガムの味によって脳波はどう変わるのか」という研究に対して

噛むという行為が脳によい刺激を与えるのは、今ではよく知られている。

経済学賞:真板亜紀さん(バンダイ)ら
受賞理由:数百万人分の労働時間を仮想ペットの育成時間に費やさせたことに対して(初代たまごっち)

多くの人が実際に自分で育てたり、お子さんに頼まれて代わりに面倒を見たりしたことがあるのではないだろうか。

1999年
化学賞:牧野武さん(セイフティ探偵者)
受賞理由:下着に用いると不貞行為を検出できる「S・チェック」への情熱に対して

テリー伊藤さんの意見に賛成の方も多いのではないだろうか。

2002年
平和賞:佐藤慶太さん(タカラ)ら
受賞理由:コンピューターで犬の言葉を人間の言葉に翻訳する機械「バウリンガル」を発明し、人間と犬の平和的な対話を促進した

テリー伊藤さん曰く、「なぜか犬にほえられることの多い人は、一度翻訳してみたら?」としている。

2003年
化学賞:廣瀬幸雄さん(金沢大学)
受賞理由:ハトに嫌われた銅像を化学的に調査したことに対して

粘り強く研究を続けると、いつか真実がわかるという好例のひとつ。

2004年
平和賞:井上大佑さん(会社経営者)
受賞理由:「カラオケを発明し、人々が互いに寛容になる新しい手段を提供した」業績に対して

カラオケは国際用語となるほど、世界に広まっているのはご存じの通り。

2005年
栄養学賞:サー・ドクター中松(中松義郎)さん
受賞理由:34年間継続して、自分の食事を撮影し、食べたものが脳の働きや体調に影響を過去にまで遡って分析し続けていることに対して

34年間毎日欠かさず3食撮影すると、3万7000回以上撮影する必要がある。今のようにスマホのない時代に、である。

生物学賞:早坂洋之さん(オーストラリアワイン研究所)
受賞理由:131種類のカエルがストレスを感じているときに出す特有のにおいを全部嗅ぎ分けてカタログ化した、骨の折れる研究『においを発するカエルの分泌物の機能と系統発生的意義について』の調査に対して

研究とは、地道な努力が必要なよい例。

2007年
化学賞:山本麻由さん(国立国際医療センター研究所)
受賞理由:牛の糞からバニラの香りと味のする物質(バニリン)を抽出したことに対して

牛の糞から抽出したバニリンを使ったソフトクリームを食べられるかというと…。

2008年
認知化学賞:中垣俊之さん(北海道大学)ら
受賞理由:単細胞生物の真正粘菌にパズルを解く能力があったことを発見したことに対して

この実験の結果、粘菌は、最も効率のいいエサの採取を考えられることが判明。

2009年
生物学賞:田口文章さん(北里大学)ら
受賞理由:ジャイアントパンダの排泄物から採取したバクテリアを用いると、台所の生ゴミは、質量で90%以上削減できることを示したことに対して

製品化できそうな気がするが、そのバクテリアをどこから採取したかは書けないかも。

2010年
交通計画賞:中垣俊之さん(公立はこだて未来大学)ら
受賞理由:粘菌を使って鉄道網の最適な路線を設計できることを示したことに対して

パズルを解く能力がある粘菌は、鉄道網を最適に設計する能力も有していた。

2011年
化学賞:今井眞さん(滋賀医科大学)ら
受賞理由:緊急時に眠っている人を起こすのに適切な空気中のわさびの濃度発見と、これを利用したわさび警報装置の開発に対して

警報装置のサイレンは、聴覚障害者にとっても意味をなさないため、辛味を利用した警報装置は素晴らしい発明だ。

2012年
音響賞:栗原一貴さん(産業技術総合研究所)ら
受賞理由:自身の話した言葉を、ほんの少し遅れて聞かせることで、その人の発話を妨害する装置「スピーチジャマー」を発明したことに対して

製品化したら大ヒットしそうな装置。デカイ声で無駄話している人は気をつけましょう。

2013年
医学賞:内山雅輝さん(順天堂大学)ら
受賞理由:心臓移植を受けたマウスにオペラを聞かせた効果を評価したことに対して

マウスもオペラを理解できるのか、オペラがすごいのか。世の中にわからないことはまだまだある。

化学賞:今井真介さん(ハウス食品)ら
受賞理由:たまねぎに多く含まれているアミノ酸を反応させると、涙を誘う「催涙物質」が作られ、目を刺激し、涙が自然と出てくる仕組みになっている研究

たまねぎと人間の長い戦いの理由がついに解明。

2014年
物理学賞:馬淵清資さん(北里大学)ら
受賞理由:床に置かれたバナナなの皮を、人間が踏んだときの摩擦の大きさを計測した研究に対して

バナナの内側のネバネバが犯人だった!

2015年
医学賞:木俣肇さん(開業医)
受賞理由:ダニ・スギ花粉アレルギーに陽性反応を持つ患者がパートナーとキスをしてもらい、キス前後でプリックテストにおいてアレルギー反応を検査したところ、キスの後には、アレルギー反応が減弱化したことに対して

愛は偉大なり。

2016年
知覚賞:東山篤規さん(立命館大学)ら
受賞理由:前屈みになって股の間から後ろ方向のものを見ると、実際よりも小さく見える「股のぞき効果」を実験で示した研究について

脳の認識とはかくも不思議なり。

2017年
生物学賞:吉澤和徳さん(北海道大学)ら
受賞理由:雄と雌で生殖器の形状が逆転している昆虫(トリカヘチャタテ)の存在を明らかにしたことに対して

男性と女性の形態すら当たり前ではないという証拠となった。

2018年
医学教育賞:堀内朗さん(医師、伊南行政組合昭和伊南総合病院 内科診療部長・消化器センター長)
受賞理由:座った姿勢で大腸の内視鏡検査を行うと苦痛が少ないことを自ら実証したことに対して

授賞式の1分間スピーチでは、実際にスコープを自分の大腸内に入れたというすごさ。

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