フェラーリ史上”最強”エンジンを搭載する新型車を発表。
フェラーリは9月18日、イタリア・マラネッロのファクトリーで新型モデル「Ferrari Monza SP1」(写真上)と「同SP2」(写真下)を発表した。1950年代にレースでの勝利だけを目指していた”最も刺激的な”時代のフェラーリを彷彿とさせるデザインと、現在の実現可能な先端技術を備えるという。その全貌はいかに?
「SP1」はシングルシートのみのスパルタンなモデル。「SP2」は「SP1」に風除けやロールバーなどを追加して2シーター仕様にしたモデルだ。
現在の目で見ると新奇性を感じさせるデザインだが、”古きよき時代”を知るカーマニアには、まるで「750 Monza」など40~50年代に活躍した往年のレーシング・フェラーリを思い浮かべる姿形にもなっている。
このデザインをまとう「Ferrari Monza SP1&SP2」は、全長4,657mm×全幅1996mm×全高1155mmで、ボディシェルはすべてカーボンファイバー製。車重はSP1で1,500kg、SP2で1,520kgだ。
「Ferrari Monza 」は見た目も凄いが中身も凄い
さらに特筆すべきはその心臓部だ。カーボンファイバー製のボンネットの下に収まるのは、フェラーリの市販車エンジンでは”最強”となる6500ccのV12エンジンを搭載し、最高出力603kw(820PS相当)と最大トルク718Nmを発揮。最高速は優に時速300kmを超えてくる。スペックだけ見ても壮絶なパフォーマンスを発揮することは明らかで、世の燃費至上主義の志向などどこ吹く風といった速さを見せつけることだろう。その証拠にフェラーリでは0-100km/hを2.9秒、0-200km/hを7.9秒と公称しているから、普通のドライバーでは公道はおろかサーキットでもフルパフォーマンスを発揮することは難しいだろう。
「特別なお客様とコレクターの方々」へ向けた限定車としているが、フェラーリ・ジャパンによると、総生産台数や価格に関しては、今年10月に開催されるパリモーターショーで正式発表されるということだ。もっとも、価格など気にしない層へ向けた値付けになるだろうが、そうした幸福なオーナーの元へのデリバリーに関して、日本への導入も予定しているとする一方、日本国内での公道走行可否については現在検討中としている。