クルマ最終更新日：2018.09.20 公開日：2018.09.20

老舗店とコラボ。バインミー専用「七味唐辛子」登場。

「バインミー専用七味唐辛子」のパッケージ。見慣れた七味のロゴの横に、バインミーのイラストが描かれている。

　バインミー専門店「ジューシーバインミー」(愛知県名古屋市)は、七味唐辛子の老舗「八幡屋礒五郎」(長野県長野市)と共同で開発した「バインミー専用七味唐辛子」を10月4日から販売する。

サンドイッチにふりかける？専用七味唐辛子の実態

「バインミー専用七味唐辛子」の中身。レモンやみかんの皮が入っているので、通常の七味よりもオレンジ色な印象。

　創業280年の七味唐辛子の老舗「八幡屋礒五郎」による、厳選した自然素材からなるこの七味唐辛子は、ベトナムやタイ料理で使用される唐辛子「バードアイ」を使用することにより鮮烈な辛みを実現。さらに「花椒(ホアジャオ)」の華やかな香りと、「コリアンダー(パクチー)」をはじめとしたエスニックな素材の風味と旨味で、バインミーの美味しさをひきたてる七味唐辛子となっているという。中身には以下の素材が使われている。

「バインミー専用七味唐辛子」の配合素材
　・唐辛子(バードアイ)
　　アジア圏でよく使われる小粒で辛味の強い唐辛子。
　　通常の七味に使用される唐辛子の3倍の辛さ(同社比)。
　・ブラックペッパー
　　清涼感のある香りと刺激的な辛さが特徴。
　・オニオン
　　タマネギの旨さが凝縮された甘みと香ばしさが特徴。
　・レモン
　　爽やかさが広がるフルーティな香りと酸味が特徴。
　・ガーリック
　　エスニック料理には欠かせない食欲を誘う旨味と辛味。
　・コリアンダー(パクチー)
　　柑橘類を思わせる甘くてまろやかな香りが特徴。
　・花椒
　　中国のミックススパイス「五香粉」に配合される香辛料。
　　強烈な痺れと、華やかな香りが特徴。
　・陳皮
　　温州みかんの皮を使用。甘みと苦味が特徴。

　なぜバインミー専門店が「七味唐辛子」の開発に着手したのか？　通常の七味唐辛子とどんな違いがあるのか？　と疑問だらけのこの商品、そもそもバインミーとはいったい何なのだろうか。

ベトナムのサンドイッチ「バインミー」とは？

「ジューシーバインミー」で販売されているチャイニーズスパーシーチキンバインミー、ハラペーニョピクルストッピング。ボリュームたっぷりで、上にパクチーが乗せられている。760円(税込)

　そもそも「バインミー」は、長さ20cmほどの柔らかいフランスパン（バゲット）に切り込みを入れ、バターとパテを塗り、野菜、ハーブ、肉などをはさみ、ナンプラーなどで味付けするベトナムのサンドイッチである。大根と人参の酢漬け(日本でいう紅白なます)が入っているのが特徴で、現地では屋台やバスターミナルなどで販売されるファーストフードとして庶民に親しまれている。

　2014年にアメリカの大手旅行サイト「Fodorʼs Travel」で「世界一おいしいサンドイッチ」に選ばれたことで世界的に注目を集め、ここ数年の間に日本でも続々と専門店がオープンしブームとなっている。

　そんなブームを先取りするように2014年にオープンしたバインミー専門店「ジューシーバインミー」はなぜ七味唐辛子の開発に着手したのだろうか？

「バインミー専用七味唐辛子」開発ストーリー

　ジューシーバインミーのスタッフによると「バインミーを扱うお店は日本では昨年ごろから店舗が増えてきました。パスタやカレーのように、今後はどんどん日本流に進化していくと思います。当店でも日本ならではの特色を出すことができればと常々考えていました。そんな時に、八幡屋磯五郎の七味に出会い、バインミー専用七味を思いつきました」という。

　思い立ったが吉日、すぐに八幡屋磯五郎の製造元の長野に向かい開発を始めたが、0.1ｇ単位で素材の組み合わせを考えるのは思ったより繊細で難しい作業。さらに使用したバードアイは通常の唐辛子の3倍の辛さがあり、調合中は、汗が吹き出す辛さ、くしゃみと鼻水との戦いだったそうだ。

　ベトナム人スタッフの意見も聞いて、何度も何度も試作を重ね、バインミーに合う七味唐辛子を完成させた。

　同スタッフは、「パンに七味をかけるという初めての体験ができます(笑)バインミーに刺激的な辛さ、ニンニクなどのうまみ、そして花椒や陳皮からくる華やかな香りをお手軽にプラスできて、チリソースよりも携帯しやすいのもポイントです！」と楽し気に語った。また、フォーなどのベトナム料理に合うのはもちろん、ポテトやからあげにかけても美味しい七味唐辛子であるという。

　バインミー専用唐辛子は「ジューシーバインミー」の店頭または公式ホームページで販売される。詳しくは公式サイトを参照のこと。