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最終更新日:2018.08.24 公開日:2018.08.24

2019年、ついにWRCラリージャパンが復活! …まであと少し

WRC世界ラリー選手権第9戦のラリー・ドイチェランドで激走する、トヨタ「ヤリスWRC」(日本名「ヴィッツ」)。

 WRC世界ラリー選手権で、TOYOTA GAZOO Racingが上り調子だ。8月16~19日に開催された第9戦ラリー・ドイチェランドでは、前戦ラリー・フィンランドに続き、オット・タナックが2連勝。今季3勝目を挙げた。トップとは36点差の136点で3位につける。WRCは1戦で最大30点の獲得が可能なことから、2018王者の可能性も大いに出てきた。

 そしてTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamもタナックの活躍により大量得点で241点となり、2位に浮上。1位のチームの13点ビハインドという、射程に捉えた状況だ。

WRC日本ラウンド開催の可能性はどうなっている?

 そんな日本のラリーファンにとっては大変嬉しいムードが漂う中、8月22日に開催されたのが、WRC世界ラリー選手権 日本ラウンド招致準備委員会による招致活動報告だ。まず、JAFを通じてFIA(国際自動車連盟)に対し、WRCの日本開催のカレンダー申請を行ったことが報告された。

 併せて、国内プロモーターであるサンズ社が、WRCを運営するWRCプロモーターGmbH(ドイツ・ミュンヘン)と、WRC日本ラウンドの興業に関する契約である「Event Promotion Agreement」を締結したことも発表された。契約期間は4年間で、FIAによりWRC日本ラウンドが2019年カレンダーに加わることが決定した場合には、2022年までの4年連続での開催になるという。

 ただし、WRCプロモーターGmbHと契約したからといって、2019年のWRC日本ラウンドが決定したわけではない。年間の開催数を無制限に増やせないところに、WRCは人気イベントのために日本以外にも手を挙げている国があり、開催枠の奪い合いとなっているのだ。

 このあと、11月にはFIAの視察団が来日するが、どれだけ開催条件を整えているか最も評価された国がカレンダー入りできる。FIAからの正式発表は12月。吉報を期待して待とう。

WRC プロモーター GmbHのマネージング・ディレクターのオリバー・シースラ氏の締結に関するコメント。

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日本ラウンド招致成功のカギを握るのはこの4人だ!?

WRC招致応援団が活動報告の場に登場!

WRC招致応援団の4人。左から安東弘樹さん、小塚崇彦さん、梅本まどかさん、栗田佳織さん。2種類のWRCTシャツを着てフォトセッションに臨んだ。

 2019年の日本ラウンド開催実現に向けて、4人の著名人・芸能人による「WRC招致応援団」が結成されたことも活動報告の一環として発表され、4人がメディアの前にそろって登場した。

 フィギアスケーターでトヨタ「86」/スバル「BRZ」レースに参戦している小塚崇彦さん、SKE48卒業生でCUSCOジュニアラリーチームのコ・ドライバーとしてTGRラリーチャレンジに参戦して3連勝中の梅本まどかさん、CS放送局JスポーツのWRC中継番組のメインキャスターを務める栗田佳織さん、そして日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員でフリーアナウンサーの安東弘樹さんの4人だ。

 ちなみに安東さんは当日は会場でMCを担当しており、恐縮しながらその4人のひとりとして自分で自分を紹介するという、レアな場面で笑いを誘っていた。

彼女見たさに、そして声を聞きたくてWRC中継を見ている人も間違いなくいるであろう栗田さん。JスポーツのWRC中継番組で8年間メインキャスターを務めている。

 また”WRC中継の顔”、”WRCの女神”などといわれる栗田さんは、かつて90年代はトヨタ、スバル、三菱の国内メーカーが入れ替わりでマニファクチャラーズ7連覇を達成したことを引き合いに出した。WRC日本ラウンドの招致を成功させ、スバルや三菱に加え、スズキ、マツダなど、かつてWRCに参戦した国内メーカーに再びWRCへの参戦を考える機会にしてほしいとした。

 今後、4人はWRCを広くアピールし、そして日本ラウンドの招致が成功するよう、さまざまな場面で活躍していく予定だ。

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開催されるとしたらどのような内容で?

WRC日本ラウンド2019開催計画概要

 現在の計画では、開催は秋となっており、8月21日にJAFが発表した国内で開催される国際格式のモータースポーツの2019年暫定カレンダーによれば、3候補が挙げられている。第一候補が11月14日~17日で、第二が11月7日~10日、第三が9月12日~15日だ(日程は3種類とも木曜から日曜)。

 開催地は、岐阜県と愛知県の両県にまたがる形で計画されている。WRCのヘッドクォーター(本部)が設置されるのが、面積的・観客の収容人員的に余裕がある愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)。各チームの拠点となるサービスパークも設置され、また1周5kmのサイクリングコースを利用したスペシャルステージも計画しているという。

 コースの予定としては、愛知県は豊田市、岡崎市、新城市、長久手市、設楽町、岐阜県は中津川市と恵那市という名が上がっている。この地区の一般公道および林道(舗装路)を利用したコースとなる。コース沿道の一般市民の同意を得られれば所轄の警察署に公道の使用許可申請を行えるということで、現在は市民との話し合いを進めている段階とした。

 ちなみにコースそのものの詳細な発表は開催直前になる。なぜかというと、チームが事前にテストを行えないようにする狙いがあるのと、一般人がラリーのマネをしたりしないようにするためだ。もっとも、この地域では全日本ラリー選手権で長らく新城(しんしろ)ラリーが開催されていることから、同じようなルートになる可能性はある。

 また近隣の大都市である名古屋市では、セレモニアルスタートを行うことを計画しているとした。

 そして、大会名はかつて北海道で開催されていた時の「ラリージャパン」を踏襲する予定だ。

 主催はトヨタモータースポーツクラブ(JAF公認クラブ)で、共催はサンズ(JAF加盟団体)だ。

WRC招致準備委員会のロゴ。

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