空から計測!ドローンを用いた交通量計測システム
ドローンで空から交通量計測
ドローンによる交通量計測のイメージ。交差点全体が映し出されている。
テラドローン株式会社は8月6日、ドローンを用いた交通量計測ソフトウェアの開発を発表した。ドローンを活用することで、従来の交通量計測より効率化が期待できるそうだ。
ここのところ、急速に利活用の分野を広げるドローンとは、いったいどんなもので、どんな利点があるのだろうか。
ドローンの可能性
小型のマルチコプター。プロペラが4~8枚あるものが主流。カメラやセンサーなどを搭載できる。
ドローンは、無人で遠隔操作や自動制御によって飛行できる航空機の総称。近年では、マルチコプターと呼ばれる、4~8つほどのプロペラのついた小型機が普及して、災害時の物資輸送や農業、建設現場での測量、監視、さらには映画製作など、世界中でドローンの活用に注目が集まっている。
ドローンに、GPSや画像解析などのテクノロジーを活用することで、有人では困難な低空での飛行や危険な場所での飛行、対象物に接近した飛行が可能となる。また、カメラやセンサーを搭載することで、さまざまな計量や計測にも利用することが可能だ。
ドローンによる交通量計測ソフトウェアを開発
ドローンによって交差点の上から撮影された写真。AIにより車が自動認識されている。
ドローンを活用した土木測量、鉱山測量、施設点検などのサービスを提供するテラドローン株式会社が開発したソフトウェアは、AIを用いた自動認識によって、車や人の速度、走行軌道、車種ごとの交通量算出などの幅広いデータを取得することができるという。
従来の人による交通量計測では、人件費がかさむ上に、収集できる情報量が少なかったが、ドローンを活用することで大幅なコスト削減が見込めるという。また、ビルなどに設置する定点カメラでは、設置コストがかかるうえに広域の計測ができなかったが、ドローンの活用により、設置コストを無くし、今までより広域の交通量計測を実現できる。
テラドローン株式会社は今後、この技術を用いた車や人の流動のデータ取得とマーケティングへの活用も視野に入れたシステムを開発する予定だ。可能性を秘めたドローンの活躍できるフィールドはまだまだ広がっていく。
2018年8月11日(JAFメディアワークス IT Media部 大槻 祐士)