ヤマハのデザインコンセプト「GEN」シリーズ第5・6弾
第4弾までとはちょっと変わったコンセプトに!
お出かけしやすくなるリバーストライク型の電動アシスト付き自転車「GEN05」。
ヤマハは6月23日、デザインフィロソフィー「Refined Dynamism(洗練された躍動感)」に基づくデザインコンセプトシリーズ「GEN」の第5弾および第6弾として、「05GEN」と「06GEN」を発表した。
Refined Dynamismは同社が2013年に掲げた設計思想。それに基づいたGENシリーズは、2014年10月に発表されたリバーストライク(前2輪後1輪)「01GEN」を皮切りに、これまで4作が披露されている。
そのGENシリーズ最新作となる今回の2台は、建築家の伊東豊雄氏の大三島(愛媛県今治市)での「日本一美しい島・大三島をつくろうプロジェクト2016」の活動に賛同したという同社が、これまでとは一線を画すコンセプトで作ったものだ。
従来の多くのモビリティが、速さや走行距離など、「足」としての効率的な移動を求めたものであった。しかし、今回の2台はそれとは対極ともいえる、生活圏内や旅先での短い距離をゆっくりと移動することに主眼を置き、「人と人、人と場所の縁を結ぶ」モビリティとしてデザインされた。
毎日の買い物も楽しくなる「GEN05」
GEN05は、体を優しくくるむ「衣」をイメージした、リバーストライク型の電動アシスト自転車。人がカサをさして移動するときと同程度の面積しか占有しないというコンパクトなボディが特徴となっている。
そのコンパクトなボディを活かせるよう、3輪車が苦手とする小回りな旋回をしやすいよう、安定して車体を旋回方向に傾けられるリーニング機構を搭載した。
そして、軽い雨の日や日差しの強い日でも出かけやすくなるよう、ルーフも装備している。ルーフは乗り降りする際に跳ね上げたり、走るときは降ろしたりと可動式。また横や後ろは遮らない吹き抜けなので、周囲の人との視点を近くすることができ、会話をしやすい距離感を取れる点も特徴だ。
GEN05の「リーニング機構」。前2輪も旋回方向に平行して倒れる仕組みだ。
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みんなで会話を楽しみながらゆっくり移動する「GEN06」
旅先で楽しく会話しながら移動「GEN06」
「移動するリビング」という和んだ雰囲気が特徴の電動4輪モビリティ「GEN06」。
一方のGEN06は、家の内と外をつないで人々に交流をもたらす、日本独特の建築文化の一つである「縁側」をモビリティに、というコンセプトのもとに作られた電動4輪車。
低速走行するので、それによって実現可能となるリビングルームのソファや床のような素材を利用している。そして、とても開放的な構造も特徴だ。目的地まであえてゆっくりと移動することで、乗り合わせた人たちが会話を楽しめるようになっている。
また、人々を温かく招き入れやすいように、同時に周囲にも馴染みやすいようにということで、全体的なデザインは曲線的で柔らかいものが採用されている。まさに、観光地での乗り合い型モビリティに向いた1台といえるだろう。
7月2日・3日に2台をそろって展示の予定
なお両モビリティは、7月2日(土)に実施される大三島・今治市伊東豊雄ミュージアムのリニューアルオープン内覧会、および翌3日(日)に同施設で開催されるトークイベントにて展示。その後、GEN05のみが同ミュージアム内スティールハットで展示される予定だ。コンセプトモデルなので市販商品化は未定だが、どちらも未来志向の新しいモビリティだけに期待したいところである。
なお、両モビリティの公式サイトはこちら。日本一美しい島・大三島をつくろうプロジェクト2016に関してはこちら。
GEN06の車内のアップ。土足禁止にしてしまいたくなる雰囲気。
2016年6月27日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)