2021年08月27日 18:30 掲載

クルマ トヨタがル・マンを4連覇。
小林可夢偉は初優勝

世界耐久選手権(WEC)第4戦のル・マン24時間レースが2021年8月21・22日に開催され、トヨタGR010ハイブリッドが優勝と2位を獲得。優勝ドライバーはマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組で、小林可夢偉はル・マン初制覇となった。このレースをモータースポーツライターの大串信がリポート。

文・大串信(モータースポーツライター)

ハイパー元年だが、規定に沿ったマシンはトヨタのみ

優勝し、ピットレーンをパレードするトヨタGR010ハイブリッドの7号車

優勝し、ピットレーンで祝勝を受けるトヨタGR010ハイブリッドの7号車 写真=トヨタ

 2021年WEC世界耐久選手権第4戦/第89回ル・マン24時間レースは8月21日(土)16時(現地時間)にスタート、翌22日(日)16時にフィニッシュを迎えた。総合優勝はTOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタGR010ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組)が飾った。この3人によるル・マン制覇は初。また同チームの8号車(中嶋一貴/セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー組)が2周差の2位に入賞した。この結果、トヨタはル・マン4連覇を果たした。

 今年のル・マン24時間は、新しいル・マン・ハイパーカー(以下LMH)規定による初めてのレースであった。新規定により今年のマシンは、昨年より一回り大きく重くなり動力特性も制限を受けるが空力性能は向上したものだ。トヨタは早くからLMH規定に合わせた新型車両であるGR010の開発に取り組み、今年のル・マンに送り込んだ。

 今年はLMP1からLMH規定の移行期なので、2つの規定の車が混走することとなった。LMH規定ではトヨタの2台と、ハイブリッドシステムを組み合わせないターボ過給エンジンを搭載したグリッケンハウスの2台。LMP1規定では、アルピーヌがハイブリッドシステムを組み合わせない自然吸気エンジンを搭載した車両を1台持ち込み、LMHクラスは合計5台での争いとなった。

 同じLMHクラスの車両でも、ハイブリッドシステムを搭載するトヨタに対し、グリッケンハウスもアルピーヌもハイブリッドシステムを搭載していない。そのため、各車は最大出力や1スティントで使用できる最大エネルギー量などに対してそれぞれBoP(性能調整)による性能均衡化を受けてレースに臨んだ。

 トヨタの中嶋一貴はレース前「去年までのLMP1は、(ハイブリッドシステムの)ポテンシャルをフルに使えば(一時的に)1000馬力以上あったんですが、今年のLMH規定ではコンスタントに600馬力で走る感じなので、コーナーの出口からストレートエンドまでは、総じてグリッケンハウスのほうが速く感じます」と語っていた。

手前からアルピーヌ、トヨタ、グリッケンハウス、トヨタのLMHマシン

手前からアルピーヌ、トヨタ、グリッケンハウス、トヨタのLMHマシン 写真=トヨタ

 実力均衡状態で迎えた本番だったが、公式予選ではトヨタ7号車に乗った小林が3分23秒900を記録してポールポジションを獲得、2番手にトヨタ8号車が3分24秒195で続き、3分25秒574のアルピーヌが3位、グリッケンハウスは3分25秒639、3分27秒656で4位、5位につけた。昨年のポールポジションも小林で、タイムは3分15秒267。長いル・マンのコースを考えれば、今年は各車のパフォーマンスが伯仲していたといえる。

2020年までにル・マン24時間レースを3連覇しているトヨタの中嶋一貴

2020年までにル・マン24時間レースを3連覇しているトヨタの中嶋一貴 写真=トヨタ

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