2020年09月10日 16:00 掲載

クルマ 【くるくら座談会】アフターコロナのクルマがどうなるか考えてみた。【前編】


くるくら編集部 会田 香菜子

クルマのエアコンフィルターが洗えるような手軽さをクルマにも

記者:アフターコロナは、マイカーのメリットが見直されそうですが、その一方で、クルマは密室ですよね。そうなると、1人で乗るときはいいのですが、複数で乗ると密になりませんか?

浮穴:空気質(※)を良くするための空気清浄機を、車内に導入する取り組みは既に行われているそうです。花粉やたばこの煙は、ほぼミクロン単位ほどの大きさなんです。PM2.5は、2.5ミクロンですね。そのくらいまで除去できる空気清浄機を使い、イオンも発生させて空気中を除菌することで対応してきました。でも、今回の新型コロナウイルスは50ナノといって、0.05ミクロンになる。それを除去できるものは、作られたとしても非常に高価なものになると思います。

 だから、窓を開けるとかで対応するしかないんです。飛行機だとジェットエンジンから空気を取り込んで、2分から3分で機内全ての空気が入れ替わる仕組みなんだそうです。クルマで同じことをするのは無理かもしれませんが、こういう技術や流体力学を応用して温度を維持しながら空気の入れ替えをできればいいですね。窓を開けてもいいんだけど、夏だとすぐに車内が暑くなって、冷やすのにまた燃料をたくさん使うことになりますからね。0.1ミクロン以下のものが除去できる空気清浄機の研究は進んでいるはずですから、車内に設置できるようになれば世界的に需要が高いものになっていくと思います。

※建物内等の空気中のガス成分量のこと

杉浦:社内でお子さんがいらっしゃる方も含めた、20代から40代くらいの女性に意見を聞くと、男性とは違った価値観や観点が結構あったんです。新型コロナのような病原体に感染しないための清潔さというのはもちろん、臭いや汚れにもすごく敏感でした。あとは、例えば夏だと日焼けしないとか、肌が乾燥しないようなクルマとか。新型コロナの感染予防の観点からも、女性ならではの衛生的なこだわりがさらに強まったように感じてるんですが、女性の視点で、クルマにこんな機能があったらいいなとか、ありますか。

記者:今は、電車の窓が全部閉まっている方が気になりますが、エアコンが強力なので窓を開けても涼しいですよね。でも、クルマの場合は暑くなるので、開けたくないです。車内が涼しくないと、出かけるためにメイクしたのに汗をかいてしまうし、マスクだけでも化粧崩れはあるのに嫌だよねという話は、周りの友人ともします。とはいえ、感染は避けたいし、先ほど話に出たような空気清浄機が早くできるといいですね。

杉浦:たしかに、浮穴さんのお話にもあったように、今までのクルマって、内気循環と外気を取り込むスイッチはあっても、強制的に外気と内気を入れ替える機能は、あまり想定されていなかったですね。

浮穴:そうですね。ただ今後は、飛行機のように10分に1回ぐらいは、自動的に全ての空気が入れ替わるシステムができる可能性はありますね。

記者:強制的に外気と内気を入れ替える場合、ウイルスや花粉とかを除くフィルターも大切だと思うのですが、交換の回数が増えたり、高かったりして、それでまたお金がかかるのも嫌なので、気軽にフィルターを変えたりできるような方法はないでしょうか。

浮穴:技術的に0.5ミクロンぐらいまでは今の技術でもすぐにできるんです。花粉は30ミクロンぐらいあるので除去できます。0.5ミクロン以下のサイズは、除去することが難しいというだけで、既に技術が存在していますし、イオン化するなどさらに進化することで可能性はありますよ。あとはフィルターの値段のほかに、さきほど話に出た交換やクリーニングをどうするかですね。技術はあるけど、使いやすくするのが難しいと思います。

杉浦:ナビ、オーディオ、燃費などはクルマ選びの着眼点として認知されていると思いますが、エアコンやフィルターの性能を見ることは今まではありませんでしたよね。新型コロナをきっかけに、暑さ対策も含めて、そういう基本的な機能が見直される可能性ってあるんじゃないかと思いました。

記者:そうですよね。エアコンってフィルター掃除をしてないとカビ臭かったりしますよね。クルマ独特の臭いも、今まではしょうがないって思ってたところもあるんですけれど、もっと日常的に使うようになってくるとその臭いが嫌だ、耐えられないという人にとっては、家のエアコンみたいに、クルマのエアコンも自分でフィルター掃除ができるようになってほしいですね。

杉浦:それいいですね。日本の自動車メーカーの方にも、考えていただきたいですね。例えば、ダッシュボードを開けてガシャってエアコンのフィルターを取りだしたら、水洗いができるとか。自分で手軽にフィルターを入れ替えできるクルマがあったら、結構売れそうですよね。そこだけでも女性にも響きそうな気がします。

記者:ダッシュボードを開けて取り出せる手軽さって素敵ですね。

杉浦:エアコンの手入れって、自分ではなかなかできないですよね。ディーラーとか工場に頼めば、フィルター交換やガスの充てんとか、点検としてやってくれたりはしますけれど。臭いとかのことも考えていくと、気持ち的にもフィルターが水洗いでガシャガシャって洗えたらすごく気持ちいいですよね。

記者:自分で見て綺麗になったことが分かるのが、一番気持ちよいのでそうなって欲しいなと思いますね。なるでしょうか。なってほしいんですけれど。アフターコロナできっと売れますよ。でも、ならないかも。

杉浦:今日のこの座談会を日本の自動車メーカーの方や、エアコンシステムを開発・製造していらっしゃるサプライヤーの方が見ていらっしゃったら、是非作ってください(笑)。

後編は、「カーシェアの衛生面」と「アフターコロナにおいて求められるサービス」について語り合います。近日公開予定なのでお楽しみに!

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