【フリフリ人生相談】商いは飽きない? いや、もう飽きた!
よく「商いは飽きない」と言われていますが、やっぱり飽きちゃう人もいるんですね。自宅でお店を営んでいるという相談者さん。果たして解決への糸口は???
自宅の1階で飲食店を経営しています。
オリジナルメニューなども考案したりと独自性を出したり
凝ったメニューや料理の開発などもして評判も上々なのですが
毎日毎日同じ厨房に立ち早35年。
ワタシ自分の仕事に飽きちゃいました。
天空
そのうち、客も飽きるよ
サラリーマンが毎日満員電車に詰めこまれて
会社に行くのがいやになった、みたいな感じかな?
毎日毎日、自宅の1階の厨房に行き、
仕込みをして、料理をつくるのに飽きたっていうのは?
料理人が、仕事に飽きた、ということは、きっと、
味はたいしたことないんだろうなぁ。
メニューもいろいろと工夫してるし、
評判も上々って言うけど、
それは、たまたま、ラッキーなのだと思うよ。
とにかく「料理に飽きた料理人」がつくる料理なんだから、
そのうち、客たちも飽きて、
誰も店に寄りつかなくなるね。
そのときにまた、考えればいいと思う。
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純一
日本企業の大問題
この〈お悩み〉は、ひとりのオーナーシェフの嘆きのようでいて、
実は、いまの日本の多くの企業が抱えている大問題と
同じものが背景にあると感じました。
品質的には文句ないものを、
よそと比較して、競争力のある価格で提供する。
そのことをずっと続けていれば、
少し前まで、企業は右肩上がりに儲かっていました。
社員たちはノルマを与えられ、工夫を求められて、
ギリギリまで追いつめられて、身を削るように仕事に励み、
その結果、ある「飽和状態」に達したのです。
わかりやすく言えば、それが「仕事に飽きた状態」です。
企業全体が、仕事に飽きているわけですね。
そうすると、なにが起きるか。
毎日のノルマに厭気がさして、
創造性や生きがいを失っているわけですから、
品質チェックに関して、不正が発生します。
社内にウソが蔓延します。
組織力も脆弱になり、ハラスメントなどの問題が起きます。
「仕事に飽きた状態」の会社は、恐らく、
これからの社会においては、生き残れないでしょう。
では、どうするか。
私がいま読んでいる『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』
という本には、大切なヒントが述べられています。
サイエンス=経営学的な裏づけや、
クラフト=伝統的技術ではなく、
「アート」こそが鍵だと、著者は述べています。
「真・善・美」を理解する「アート」を企業トップは学ぶべきだ、と。
参考にしてみてはいかがでしょうか。
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バンジョー
ジャンル変更!
メニュー開発くらいことには、もう飽きちゃったんでしょ。
だったら、いっそ、ジャンルの変更だね。
中華ならイタリアンに、
イタリアンなら和食に、
和食ならカレー、
カレーなら中華、
みたいな感じで、
大きくジャンル変更すればいいんじゃない?
レストランだったのなら、
いっそ、完全に飲み屋にしちゃうとか。
飽きたなら、大胆に、飽きない工夫を繰り返すしかないよ。
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ライター・松尾の右往左往
高橋純一いわく、
「仕事に飽きる」というのは、
日本企業に蔓延している根深い病巣である、と。
深すぎて、ため息が出ました。
さすが、大宮の青年実業家(若くはないけど)です。
鋭く日本経済を見つめているのですなぁ。
儲けとか効率とかではなく、
ほんとにう大切にしなければいけないマインドを、
私たちは忘れてしまったのではないか、と、
高橋純一は、しきりに、嘆いておりました。
逆の言いかたをすれば、
「料理人が仕事に飽きないための工夫」
という素朴なポイントに、
日本再生のヒントがあるということかもしれません。