2022年03月17日 19:50 掲載
ライフスタイル 【運転疲れのストレッチ】「腰」がラクになる理学療法士のオガトレ②
記事提供元/カエライフ
「長時間の運転疲れを解消したい!」という人へ、運転で疲れが出やすい「肩」「腰」「首」の効果的なストレッチを紹介する企画の第2弾。今回も理学療法士の資格をもち、ストレッチ系YouTube動画「オガトレ」チャンネルが大人気の尾形 竜之介さんに教えていただきます。
前回の「肩」のストレッチに続いて、今回もキャンプが大好きなママライターの私、内舘 綾子がレポートします。
長いペーパードライバー歴を卒業するべく、運転でガチガチになりやすいカラダのほぐし方をしっかり学んで、ドライブを楽しんでいきたいです!
今回は「腰」の疲れを解消するため、次の3つをご紹介していきます。
- 「運転席で座ったままできる」ストレッチ
- 「クルマから出てすぐできる」ストレッチを2つ
では、尾形さん、よろしくお願いいたします!
ストレッチ系YouTube「オガトレ」尾形 竜之介さん
理学療法士として病院勤務やトレーナー活動をしながら、2019年にストレッチ系YouTube「オガトレ」チャンネルを開設し、2020年に独立。チャンネル登録者数51万人(2020年7月現在)。ストレッチ動画200本以上を配信するYouTuber。「カラダのかたい人を0(ゼロ)にする」がモットー。会員制サロン「オガトレ塾」開設。近著『オガトレの 超・超・超かたい体が柔らかくなる30秒ストレッチ』(ダイヤモンド社)。Twitterでは「#オガトレ部 #オガトレ」で投稿するフォロワーとの交流も。
Twitter @ogaryu___
【しくみ解説】「腰」の運転疲れは「背中」「お尻」「もも裏」をストレッチする
そもそも「腰」が痛くなるというのは、どういう理由があるのでしょう?
◆オガトレ流ポイント
実は意外に思えるかもしれませんが、腰痛のいちばんの原因は「腰」の筋肉ではなく、「背中」「お尻」「もも裏」の筋肉に原因があるんです。まずは「腰」が痛くなる体のしくみについて、解説していきますよ!
尾形さんによると「腰」自体にはあまり筋肉がありません。その「腰」を上下で挟んでいるのが「背中」と「お尻」「もも裏」の筋肉です。
例えば、長時間の運転だけでなくデスクワークのときも、座りっぱなしで動かないままの姿勢を続けていると「腰」が痛くなりますよね。
これは、運転席のシートに接する「背中」「お尻」「もも裏」の部位に、長時間体重が集中することで筋肉がかたまってしまうことが原因です。
すると、それらの筋肉のあいだにある「腰」の骨(=骨盤・こつばん)が前後に傾いて無理な姿勢になってしまい、その結果、「腰痛」を引き起こします。とくにクルマの走行中は振動や緊張状態が長時間続くため、負担がかかりやすいのです。
つまり、腰痛を根本的に解消するには、「腰」の上下にある「背中」と「お尻」「もも裏」のかたまった筋肉をストレッチでほぐすことが大切です。すると骨盤の動きがやわらかくなって正しい姿勢に戻り、腰への負担が軽くなっていくのです。
私、ライター内舘は「腰痛の原因は腰にある」と思っていたので、まさか「背中」と「お尻」「もも裏」の筋肉が「腰」に悪さをしていたとは...意外な事実です!
【基本】オガトレ流ストレッチで守りたいこと
では、ストレッチを教えてもらうまえに、今回もオガトレ流ストレッチを効果的に行うための「基本」を押さえておきましょう!
◆オガトレ流ストレッチの基本
- じっくり30秒をキープ
筋肉は10秒で伸びはじめ、30秒かけるとしっかり伸びきります。30秒以上のストレッチは筋肉痛になる人もいるので、30秒以内を目安に行いましょう。 - リラックス&深呼吸
息を止めてストレッチをすると筋肉が伸びきりません。リラックスして、ゆっくり深呼吸しながらストレッチをすることで、筋肉がゆるみやすくなります。とくに息を吐くときに筋肉がゆるみます。 - 伸ばしている筋肉をイメージする
ストレッチをしながら、どこの筋肉が伸びているかをイメージすることで、さらに伸ばすことができます。各ストレッチでは、伸ばす筋肉の場所も紹介するのでチェックしてみてください。 - 伸ばす強さは「痛気持ちいい」がベスト
かたまった筋肉を伸ばすときの強さは、痛くない状態を「レベル0」、痛い状態を「レベル10」とすると、「レベル6」あたりの「痛気持ちいい」くらいの強さがベストです。
※妊娠初期、低血圧、腎臓・心臓などに持病をお持ちの方、現在通院している方などがストレッチやセルフマッサージを行う場合はかかりつけ医に相談のうえ、行ってください。
【実践1】運転席に座ったままできる「お尻」のストレッチ
1つ目に紹介するのは、運転席に座ったままでできる「お尻」のストレッチです。ストレッチは、必ず安全な場所に停車した状態で行いましょう!
お尻の「梨状筋」という筋肉が伸びればOK!
このストレッチでは、「お尻」の奥にある「梨状筋(りじょうきん)」という筋肉を伸ばしていきます。普段の生活では伸ばしにくい小さな筋肉なので、このストレッチでしっかりほぐしていきましょう。さらに「太もも」の外側にある「大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)」という筋肉にもアプローチします。
では、「腰」の疲れを解消するオガトレ流ストレッチをご紹介していきます。運転席のハンドルを活用して効率的に伸ばしていきますよ!
①運転席を下げて、片足をひざにのせる
運転席のシートをできるだけ後ろまで下げて、スペースを大きく開けます。片足を反対側のひざにのせて足を組みます。
◆オガトレ流ポイント
できるだけ、ひざと足首の高さが水平になるようにしましょう。お尻と太ももの外側の筋肉が、より伸びやすくなります。
また、足首の出っ張った外骨(=くるぶし)が太ももにに当たると痛いので、足首を太ももから少しずらして足を組むといいでしょう。
②胸を張ったまま上半身をハンドルに引き寄せ、30秒キープ
両手でハンドルを持って背筋を伸ばして胸を張ったまま、ぐーっと上半身をハンドルに引き寄せます。太ももの外側とお尻の奥にある筋肉の伸びを感じるところで止めて、30秒キープ。反対の足も同様に行います。
◆オガトレ流ポイント
ストレッチ効果を感じにくい人は、胸を張って背筋を伸ばしながら、さらに腰を軸にして上半身を前に倒すようにイメージしてみて。ひざと足首を水平にキープするのも忘れずに!
私、ライター内舘も実践! 最初は「あれ、ちゃんとできているかな...?」といまいち伸びを実感できず...。でも、尾形さんから「胸をしっかり張って、ハンドルに向かって上半身を倒すように」とのアドバイスを参考にやってみると、お尻のあたりから太ももの外側にかけて、しっかりと筋肉が伸びていく感覚が味わえました!
ちなみに体のかたさに自信がある(!?)カエライフ編集スタッフも挑戦してみたところ...
ひざが上がってしまい、水平にするのに苦戦...。尾形さんにひざをギューッと押さえられ「ひざと足首は水平にしましょう!」と指導されるカエライフ編集スタッフ。
さらに「どうしても足首の外骨(=くるぶし)が太ももに当たってしまい、痛い!」という問題が発覚。尾形さんのアドバイスで、足首の下にタオルを挟んで解決しました。
◆オガトレ流ポイント
カエライフ編集スタッフさんのように、このストレッチの姿勢がうまくできない人は、太ももの付け根にある股関節(こかんせつ)の動きがかたいことに原因があります。「普段、あぐらをかくのが難しい」という人にありがちなケースです。
ストレッチの途中で痛みを感じるようならやめること! 無理のない「痛気持ちいい」範囲でやりましょう。
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