139万7000円から伝わるホンダの本気度! 新型「CB1000F/SE」が大型ネイキッド市場を揺さぶる
東京ビッグサイトで11月に開催された「ジャパンモビリティショー2025」。各バイクメーカーの中で最も注目すべきモデルは何だったのか? 今回は11月14日に発売されたばかりのホンダ新型「CB1000F」に注目する。
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ホンダブースで目立っていた二輪モデルは?
ホンダブースは四輪モデルが数多く並び、二輪展示はやや控えめな印象。110cc~125ccモデルが5台ほど、250ccモデルはレブル1台のみで、残りは1000~1100ccモデルが5台ほどといったところ。
二輪車で最も目立っていたのは、ステージ上に展示され、近未来的なスタイリングをまとった電動二輪「EVアウトライアー」「EVアーバン」といったコンセプトモデルだった。
電動車ならではの自由なレイアウトを生かして、前後輪にインホイールモーターを採用したという「EVアウトライアー コンセプト」。ホンダはNM4のような近未来的なクルーザーバイクを市販化させているので、このコンセプトモデルも量産化されるかも!?
CB1000Fが大型ネイキッド市場を盛り上げる!
しかし、ベテランから若手まで“走り”を求めるライダーたちが集まっていたのは別の場所。発売直前というタイミングも相まって、ホンダが渾身の力を注ぎ込んだ大型ロードスポーツ「CB1000F」の周囲には、常に熱気が漂っていた。
CBシリーズのフラッグシップとして登場したこのモデルは、風格と軽快感を高次元で両立。スーパースポーツ譲りのエンジンをベースとする999ccの水冷4ストローク直列4気筒を搭載し、大型バイクビギナーから熟練ライダーまで、幅広い層が楽しめる懐の深さを備えている。
新型CB1000Fのグラファイトブラックカラー。こちらは実際に跨ることができた
スタイリングも実に“CBらしい”。日本人好みの丸型ヘッドライトを核に、ボリューム感を持たせつつもスマートにまとめたタンク、凝縮感のあるフロントマスクが大型ネイキッドとしての存在感を主張する。
一方で、シャープなテール形状とライト類の処理によって、リヤまわりには軽快な抜け感を演出。クラシックとモダンが絶妙に融合したフォルムだ。
発表時に賛否を呼んだ5インチのフルカラーTFTメーターも、実車を見ると印象は大きく変わる。情報の視認性や操作性は高く、新時代のCBであることを明確に主張する装備として納得できる仕上がりとなっている。
新型CB1000Fには5インチフルカラーTFT液晶メーターが標準装備されている。これがネオクラシックなスタイリングに合うのかとライダーの間で話題となっていた。あなたは肯定派? 否定派?
実際に跨ると、シェイプされたボディと795mmのシート高によって足つき性は良好。厚みを持たせたシートはクッション性にも優れ、長時間のライディングでも疲労を抑えてくれそうだ。
軽量化による取り回しの良さも特筆点で、大型バイクに不慣れなライダーでも安心して扱える懐の深さを感じさせる。走り出しはスムーズで、エンジンはストレスなく回り、アクセル操作に対して素直に反応する。
新型CB1000Fは1リッター水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブエンジンを搭載し、最高出力91kW(124PS)/9000rpm、最大トルク103Nm(10.5kgf-m)/8000rpmを発揮する。
そして、車両価格は税込139万7000円。140万円を切る設定からは、このクラスの主役を本気で狙うホンダの覚悟が伝わってくる。
会場には、ヘッドライトカウルやラジエーターグリル、グリップヒーター、クイックシフターなどを装備した上級仕様「CB1000F SE」(税込159万5000円)も展示されており、こちらは2026年1月16日発売予定。スタンダードモデルとはまた異なる魅力を放つ一台として、登場が待ち遠しい。ホンダは国内でCB1000FおよびCB1000F SEの合計年間販売目標を5000台に設定している。
2026年2月にはカワサキから新型「Z900RS」が発売されることもあり、来年は大型ネイキッドの勢力図が大きく動きそうだ。
CB1000Fにヘッドカウルやカラーステッチシートなどを追加装備した「CB1000F SE」は2026年1月16日(金)に発売! こちらが本命というライダーも大勢いることだろう。




