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公開日:2025.11.27

気温差で発生するクルマの不調! 秋に起こりやすいクルマのトラブルとは? 点検ポイントと注意点。

クルマの点検をする女性。(c)Trickster – stock.adobe.com

朝晩の気温変化が大きくなる秋は、クルマの部品や機能に思わぬ不調が現れやすくなる季節です。安全で快適なドライブを楽しむため、注意すべきポイントを押さえておきましょう。

クルマの点検をする女性。(c)Trickster – stock.adobe.com

文=大門道子

資料=日本自動車整備振興会連合会

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なぜ「秋」はトラブルが起きやすいのか

バッテリーの電圧をチェックしている様子。(c)dreamnikon – stock.adobe.com

バッテリーの電圧をチェックしている様子。(c)dreamnikon – stock.adobe.com

秋は、日中と朝晩で気温差が大きくなるため、クルマにとっては「季節の変わり目」という意味で負荷のかかりやすい時期です。夏の間、エアコンの頻繁な使用、長距離移動における渋滞の多さなどで電装系に負担がかかっていたクルマも多く、この「疲れ」が秋になると表面化しやすいといわれています。

他にも、気温低下によるタイヤの空気圧低下や、夏に使用した冷却水やウォッシャー液、各種フィルター類の消耗など、放置すると冬に向けてトラブルのリスクが高まる項目がいくつもあります。秋のドライブでトラブルが起こる前に、点検ポイントを押さえておきましょう。

秋によくあるトラブルとその原因・予防策

バッテリー液量のチェック方法。

バッテリー液量のチェック方法。

バッテリー上がり・始動不良

秋は、夏に酷使された電装品の不調が表れやすい季節。エアコンなどの連続使用によってバッテリーへの負荷が増え、劣化が進行している可能性があります。特に、朝晩の冷え込みが始まると性能が低下し、エンジンのかかりが悪くなるケースが増えてきます。

特に使用から2〜3年以上経ったバッテリーは不具合が起きやすく、点検・交換を検討することが推奨されています。点検としては、バッテリーの液量は本体横についているUPPER LEVEL(最高液面線)とLOWER LEVEL(最低液面線)の間で足りているか、バッテリー上部にある端子の腐食や取り付け金具の緩みはないか、6つあるキャップの通気口に白い腐食物やゴミなどが付着してふさいでいないか、などを日頃から確認しておきましょう。

タイヤの空気圧低下/偏摩耗・グリップ低下

気温が下がるとタイヤ内部の空気が収縮し、自然と空気圧が低下しやすくなります。空気圧が不足すると燃費の悪化や偏摩耗、さらにはグリップ力の低下につながることがあり、安全性にも影響します。そのため、月に一度を目安にガソリンスタンドなどで空気圧を確認し、基準値まで補充しておくことが望まれます。

ウォッシャー液や冷却水の消耗

夏の間にウォッシャー液を多用したことで、液量が減っている可能性があります。これを放置したまま冷え込みや結露を迎えると、液量不足でフロントガラスが十分に清掃できず、視界不良や凍結によって安全運転に支障をきたすことがあります。

また、冷却水(エンジン冷却液)も長期間点検していないと、劣化や不足が見過ごされがちです。冷却水が足りないと暖房の効きが悪くなったり、オーバーヒートの原因になったりします。液量をチェックして必要であれば補充しましょう。

曇りによる視界不良

秋は朝晩の冷え込みによって、フロントガラスが曇りやすくなります。特にエアコンフィルターが汚れていると除湿効果が落ち、ガラスの曇りが取れにくくなるため、定期的に交換しましょう。一般的には、1年ごとまたは走行距離1万kmごとに交換するといいとされています。

ブレーキの錆(サビ)

夏の雨や湿気でブレーキディスクにサビが発生しやすく、長期間走行しないと制動時に「キーッ」という異音が出ることがあります。軽度のサビは走行中に自然に取れる場合もありますが、音が続く場合は整備工場で確認してもらうのが安心です。

タイヤ空気圧のチェック方法。

タイヤ空気圧のチェック方法。

このように秋は、気温差や夏の疲れによってクルマのトラブルが表面化しやすい季節です。安全で快適なドライブに出かけられるよう、バッテリー、タイヤ、ウォッシャー液、フィルター、ブレーキなどの基本的な点検を心がけましょう。

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