スズキから新型軽EVが出る?「Vision e-Sky」や、ファンバイク「e-VanVan」に注目! 市販化が楽しみな次世代モビリティが多数登場【ジャパンモビリティショー2025】
スズキは、10月29日から東京ビッグサイトで開催される「ジャパンモビリティショー2025」の出展概要を発表した。“ちょうど良い”軽乗用BEVコンセプト「Vision e-Sky」や、BEVファンバイク「e-VanVan」、次世代四脚モビリティ「MOQBA(モクバ)2」などのワールドプレミアを予定している。
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スズキのJMS2025 出展テーマは「By Your Side」
スズキの「ジャパンモビリティショー2025(JMS2025)」出展テーマは、今年2月の新中期経営計画で発表したコーポレートスローガン「By Your Side」とし、前回の「世界中に、ワクワクの、アンサーを。」から「あなたに、ワクワクの、アンサーを。」というメッセージに進化させ、出展物ひとつひとつでBy Your Sideが体感できるブース展示、演出を予定している。
ブース内では、軽乗用BEVコンセプトモデル「Vision e-Sky」、二輪BEVコンセプトモデル「e-VanVan」をはじめ、次世代四脚モビリティ「MOQBA(モクバ)2」、船外機などを展示。総合モビリティメーカーとしての技術を集結することで、スズキが目指す“お客様ひとりひとりの困りごとの解決に寄り添う”インフラモビリティを提案する。一方で、電動モビリティベースユニット、CBG(※)事業などの取り組みも紹介。
※Compressed Biomethane Gas(圧縮バイオメタンガス)の略
そのほか、軽トラック「スーパーキャリイ」の荷台を活用したスズキの用品販売コーナーも設けられる。
予定されている出展物は以下のとおり。
四輪車

Vision e-Sky
お客様の生活に寄り添う“ちょうど良い”軽乗用BEV「Vision e-Sky」(参考出品車/ワールドプレミア)
日々の通勤や買い物、休日のちょっとした遠出など、軽自動車を「生活の足」として愛用される方の毎日に寄り添うEVとして、2026年度内の量産化を目指すコンセプトモデル。「ユニーク・スマート・ポジティブ」をテーマに、前向きで明るい気持ちになれるスズキらしいデザインが表現された。
ボディサイズは全長3395×全幅1475×全高1625mmで、航続距離は270km以上(数値はいずれも参考値)。

e EVERY CONCEPT
毎日の“働く”に寄り添うBEV商用軽バン「e EVERY CONCEPT」(参考出品車)
スズキ、ダイハツ、トヨタの3社で共同開発しているBEVシステムを搭載した商用軽バンのEVモデル。軽バンとしての使い勝手の良さはそのままに、EVならではの静かで力強い走りを実現するだけでなく、非常時には車両に蓄えられた電気を外部に供給するなど、地域社会へ貢献できるモデルとして提案する。
ボディサイズは全長3395×全幅1475×全高1890mmで、航続距離は200km(数値はいずれも参考値)。

フロンクス FFV コンセプト
お客様の「うれしい未来」のそばに寄り添う環境技術「フロンクス FFVコンセプト」(四輪技術展示車)
FFVとはFlexible Fuel Vehicle(フレックス燃料車)の略。カーボンニュートラル実現に向けたスズキのマルチパスウェイでの取り組みのひとつとして、エタノール燃料を活用した環境技術を紹介。スズキは、お客様それぞれの地域にあったカーボンニュートラル実現の選択肢を広げていくことを目指す。
そのほか、市販車として新型「eビターラ」、新型「クロスビー」、新型「ジムニー ノマド」、「スペーシア」が展示される予定。
二輪車

e-VanVan
遊びゴコロのあるBEVファンバイク「e-VanVan」(参考出品車/ワールドプレミア)
EVになってもバイクに乗る楽しさ、操るワクワクを感じたい方の願いを叶えるコンセプトモデル。1970年代より人気を博したスズキのレジャーバイク「VanVan」をモチーフとしており、独創的なスタイリングとデジタルテーマのユニークなカラー&グラフィックで先進性を表現。ファンバイクとしてEVの新たな楽しみ方を提案する。
ボディサイズは全長1810×全幅825×全高1050mm(参考値)で、車両区分は原付二種相当。

GSX-8T

GSX-8TT
「GSX-8T」「GSX-8TT」(市販予定車/ジャパンプレミア)
2025年7月に発表した新型ネオレトロモデル「GSX-8T」「GSX-8TT」を、日本での市販予定車として初めて展示。GSX-8Sをベースに、レトロとモダンを融合させたスタイリングデザインと、最新の電子制御を組み合わせ、走りに安心感・楽しさを享受できるミドルクラスモデルだ。
ボディサイズは全長2115×全幅775×全高1105mmで、エンジンは4サイクルの775cc。

e-PO
ペダル付折り畳み電動バイク「e-PO」(参考出品車)
「普段使いからレジャーまで、身近な移動をもっと自由に!」をコンセプトに、電動アシストとEVバイクを掛け合わせた新ジャンルの原付一種相当のモビリティ。ペダルを漕ぐことで、強力なアシスト走行が可能なことに加え、アクセル操作のみでも快適に走行できる。カーボンニュートラル時代でも、環境に配慮しながら身近な移動や外出先での移動を楽しみたいという願いを叶える電動バイクとして提案する。
ボディサイズは全長1531×全幅550×全高990mmで、定格出力は0.25kW(原付一種相当)、航続距離は30km以上(開発車両によるフル電動走行時の実測値)。

e-Address
二輪BEV世界戦略車第一弾 BEVスクーター「e-Address」(参考出品車/ジャパンプレミア)
今年1月にインドで開催された「バーラト・モビリティ・グローバルエキスポ2025」で発表したモデルを日本で初めて展示。十分な航続可能距離と洗練された外観を持つ実用性に優れた原付二種相当のスクーターで、「最新の技術を活用したバイクに乗って、日常生活をよりスマートにしたい」というユーザーの願いを叶えるモデルとして提案する。
ボディサイズは全長1860×全幅715×全高1140mmで、定格出力は0.98kW(原付二種相当)、航続距離は80km(いずれも参考値)。

GSX-R1000R
「GSX-R1000R」海外仕様モデル(市販予定車)
今年8月に鈴鹿8時間耐久ロードレースの場で発表された「GSX-R1000R」を展示。展示の際はレース走行時のようなフルバンク状態を体験しながら撮影ができるフォトスポットが用意される。
全長2075×全幅705×全高1145mmのボディに、4サイクル999ccのエンジンを積む。

水素エンジンバーグマン
「水素エンジンバーグマン」(二輪技術展示車)
スズキはカーボンニュートラルの実現に向けたマルチパスウェイでの取り組みのひとつとして、水素エンジンの研究開発を行っている。水素エンジンバーグマンは、「バイクの楽しさのひとつである、排気音を楽しみながらも環境に配慮した乗り物に乗りたい」を叶えるモビリティだ。ブースでは、ジャパンモビリティショー2023で参考出品されたモデルからの進化がわかるよう、カットモデルが展示される。

GIXXER SF 250 FFV
「GIXXER SF 250 FFV」海外仕様モデル(参考出品車)
インジェクターや燃料ポンプ、エンジン制御等を改良して、バイオエタノール85%の混合燃料が使用可能なフレックス燃料車(FFV=Flexible Fuel Vehicle)を開発し、今年1月にインドで発売した。植物を原料とするバイオエタノール燃料を使用することで、従来の化石燃料に比べて二酸化炭素排出削減に貢献しながら、ガソリンの使用も可能として高い利便性を実現した。
ボディサイズは全長2010×全幅740×全高1035mmで、249ccエンジンを搭載。
二輪車はこれらのほか、市販車の新型「DR-Z4SM」が展示される予定だ。
電動小型モビリティ

MOQBA(モクバ)2
次世代四脚モビリティ「MOQBA(モクバ)2」(参考出品車/ワールドプレミア)
ジャパンモビリティショー2023で参考出品された「MOQBA」を、技術的に進化させた「MOQBA(モクバ)2」として展示。四脚のプラットフォームをベースに荷物配送仕様・バイク仕様など、多様な用途に対応できる様々なバリエーションが用意される。

SUZU-RIDE 2
電動パーソナルモビリティ「SUZU-RIDE 2」(参考出品車/ワールドプレミア)
ジャパンモビリティショー2023にて参考出品された「SUZU-RIDE」から進化した「SUZU-RIDE 2」を展示。日常、商用、レジャーまで、いつでも楽しく軽快な気分になるスタイリング、使い勝手の良いラゲッジスペース、簡単で扱いやすい操作により、もっと気軽に移動を楽しみたいという願いを叶える電動小型モビリティとして提案する。

初代セニアカーET10(展示車はET11)/現行セニアカーET4DB
「セニアカー」40周年記念展示(参考展示)
セニアカーは1985年10月の発売から40周年を迎え、常に高齢者の足として生活に密着し、移動の自由を守り続けてきた。ブースでは、初代セニアカー「ET11」と現行セニアカー「ET4DB」の実機や、セニアカーの歴史を紹介するパネルを展示。
船外機

D55/DF350A
船外機60周年記念展示(参考展示)
スズキの船外機は、ユーザーにとって水上の「楽しむ」と「働く」を支える頼れるパートナーになることを目指し、1965年4月の発売から今年で60周年を迎える。ブースでは、初代船外機「D55」と現行のフラッグシップモデル「DF350A」の実機や、船外機の歴史を紹介するパネルを展示。

DF140B
「スズキクリーンオーシャンプロジェクト」の取り組み(参考展示)
スズキは海洋プラスチックごみに焦点を当てた「スズキクリーンオーシャンプロジェクト」を2020年に始動。これまでマイクロプラスチック回収装置の開発、水辺の清掃活動、船外機や部品の梱包資材からプラスチックを削減する取り組みなどを実施してきた。
スズキブースではマイクロプラスチック回収装置を搭載した「DF140B」の実機や、スズキクリーンオーシャンプロジェクトで取り組んでいる水辺の環境保護活動をパネルや映像で紹介。

DF60A FFV コンセプト
「DF60A FFVコンセプト」(船外機技術展示)
カーボンニュートラル実現に向けたスズキのマルチパスウェイでの取り組みのひとつとして開発中の、エタノール燃料を活用したコンセプトモデル。世界で広がっているアルコール含有燃料に対応し、安心して使用できる船外機を提案する。
事業紹介

MITRAコンセプト
電動モビリティベースユニット「MITRA コンセプト」(参考展示)
「MITRA コンセプト」は、多様なロボットの足まわりとして活用できることを目指して開発中の電動ユニット。この「MITRAコンセプト」にパートナーとなる企業が自律走行やAIなどの技術を組み合わせることで、物流や農業、土木建設など、様々な分野でロボットによる課題解決ができるよう、パートナーとともに目指す。
スズキブースでは、「MITRA コンセプト」のほか、LOMBY株式会社の自動配送ロボット「LM-A」や株式会社HBAの「屋外巡視点検ロボット」、オムロン株式会社の「作物育成モニタリングシステム」を展示。

CBG事業
CBG事業「ビクトリス」海外仕様モデル(参考展示)/「ACCESS」試験車両(二輪技術展示車)
スズキは酪農廃棄物の資源化により、インド農村の活性化や各種社会課題解決への貢献と、カーボンニュートラルに向けたマルチパスウェイ実現の両立を図ることができると考え、2022年よりCBG(Compressed Biomethane Gas=圧縮バイオメタンガス)事業に取り組んできた。
スズキブースでは、9月にインドで発表した「ビクトリス」のCNG(Compressed Natural Gas=圧縮天然ガス)/CBG仕様、「ACCESS」をCNG/CBG仕様とした試験車両や、スズキがインドの酪農組合の方々と共同で立ち上げたバイオガスプラントのミニチュア模型などを展示。

Glydways
「Glydways」(参考展示/ジャパンプレミア)
「Glydways」は、軽自動車並みの小型電動車両を専用レーンで隊列自動運転させる、オンデマンドの都市交通システムを開発しているスタートアップ。スズキは「Glydways」と協業し、インフラ整備や運用コスト、車両台数を抑えながら必要な時に必要な台数だけ配車することが可能な効率的で利便性の高い新しい交通システムによって、世界中の都市の交通問題の解決を目指す。スズキブースでは「Glydways」で使用する車両「Glydcar」の実車や、想定される走行シーンなどをパネル展示する。
INFORMATION
ジャパンモビリティショー2025
・会期:プレスデー10月29日(水)~30日(木)/一般公開日10月31日(金)~11月9日(日)
・会場:東京ビッグサイト(東京都江東区有明3-11-1)
・主催:一般社団法人 日本自動車工業会
・公式サイト:https://www.japan-mobility-show.com/