ヨガ講師が教える自律神経を整えるストレッチと呼吸法!イライラやだるさも解消
ドライブに出かける朝。「さぁ、出かけよう!」というときに何となくだるかったり、しっかりと睡眠はとったはずはなのに疲れがとれていない・・・ということはありませんか? はたまた、車中泊で眠りたいのになかなか寝付けない・・・という経験はありませんか?それはもしかしたら“自律神経の乱れ”が原因かもしれません。自律神経が乱れると、体のだるさや頭痛・肩こり・便秘といったカラダの不調や、気持ちがイライラしたり不安に包まれたりといったココロの不調が起こりやすくなります。これではせっかくの楽しいドライブも台無し。そこで今回は乱れた自律神経を「呼吸とストレッチ」で整える方法を紹介。 どれも車内の狭いスペースでもカンタンにできて、時間もかからないものを厳選しました。ぜひ気軽に試して、快適なドライブライフを楽しむ一助にしてください。
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記事提供元/カエライフ
体のだるさやイライラは自律神経の乱れが原因

気温差が大きい季節の変わり目や、エアコンが効いている涼しい室内と暑い外を行き来する季節は自律神経が乱れやすくなります。また運転中も常に緊張している状態ですので、呼吸が浅くなりやすく自律神経のバランスが崩れやすい環境がそろっているといえます。自律神経が乱れると、ココロとカラダにさまざまなトラブルが起こります。
だるさや、頭痛、肩こり、便秘といったことから、気持ちがイライラしたり不安に包まれたり。そんな状態では、運転に集中できませんし、せっかくの楽しいドライブが台無しになってしまいます。
自律神経は、自分の意志ではコントロールすることができない内臓の働きや血液、発汗、体温などをコントロールしています。たとえば「よし、今から胃の動きを止めてみよう」と思っても、自分の意思では止めることはできませんよね。
ちなみに自律神経は
・カラダを活動させるときに働く「交感神経」
・リラックスするときに働く「副交感神経」
の2つで構成されています。
呼吸で自律神経を間接的にコントロール

では、どうしたら自律神経のバランスを整えることができるのでしょうか?
自分の意思でコントロールすることが難しい自律神経ですが、間接的にであればアプローチする方法があります。
それが“呼吸”です。
まずは、ふだん無意識に行っている呼吸に意識を向けること。そして、たっぷりと息を吸い、長い時間をかけてゆっくりと息を吐くこと。―――こんなカンタンなことが、自律神経を整える効果があるのです。
意識して深い呼吸をすることは、たとえばロングドライブの小休止におすすめです。
じつは運転は緊張状態が続くので、呼吸が浅くなりがち。速く浅い呼吸は自律神経が乱れる原因のひとつです。運転中に集中力が途切れたり、イライラしたりしやすくなることも、自律神経の乱れが関係しているせいかもしれません。
車中泊の際にも深い呼吸が大いに役立ちます。
ふだんとは違う限られた空間で過ごすことは大なり小なりカラダとココロにストレスがかかります。また車内で眠る前に深い呼吸を行うことで、心地よい睡眠へ導くことも期待できます。
ストレッチで呼吸の質を高めよう! 肩・胸・ろっ骨まわりをゆるめるストレッチ
意識的に深い呼吸をすることだけでも自律神経を整える効果がありますが、さらにストレッチをして筋肉をほぐすことで、呼吸の質を高めることができます。
とくに同じ姿勢がつづく車内では、肩・胸まわり・ろっ骨の筋肉が縮まってかたくなりがち。それをほぐすことで、呼吸の質をより高めることができます。
※妊娠初期、低血圧、腎臓・心臓などに持病をお持ちの方、現在通院している方などがストレッチやセルフマッサージを行う場合はかかりつけ医に相談の上、行ってください。
肩まわりのストレッチ
まずは肩。肩まわりの筋肉が縮んだ状態では呼吸も浅くなってしまいます。そこで行いたいのが肩まわりの筋肉をほぐす方法。

狭い場所でもできるカンタンなストレッチです。
- 背筋を伸ばして座ります。
- 息を吸いながら両肩を耳たぶに、ぐーっと近づけます。
- 息を吐きながらゆっくりと両肩を降ろします。
これを5~6回繰り返しましょう。肩こりにも効果があるストレッチです。
胸まわりの筋肉をほぐすストレッチ

次に、胸まわりの筋肉もほぐしていきましょう。車内で座っていると前傾姿勢になりやすく、胸まわりの筋肉が縮んでかたまりがちになります。
- 上写真のように左手を左肩の上に置き、右手は脇の下から胸のあたりの筋肉をしっかりと掴みます。
- まずは、息を吸いながら左肘を前から上に回します。
- 次に、息を吐きながらなるべく肘を遠くに回すように意識して降ろします。
3~5回、回したら反対回しも行いましょう。右側も同様です。
呼吸と連動させて筋肉を動かすことで、縮んだ胸まわりの筋肉をよりゆるめる効果があります。 胸まわりの筋肉がゆるむと呼吸が入りやすくなるので、血の巡りがよくなり、肩こり改善やリフレッシュ効果も期待できます。
ろっ骨まわりの筋肉をほぐすストレッチ①

つづいて、ろっ骨まわりの筋肉をゆるめます。
- 背筋を伸ばして椅子に座ります。
- 上写真のように胸の下、ろっ骨に両手の平を置き、呼吸をします。
- 鼻から息を吸って胸いっぱいに空気を入れてろっ骨を膨らませます。
- 吸った時間の2倍以上かけるイメージで、鼻から息をゆっくりと吐ききります。
吸って吐いてを3~5回、繰り返します。
ろっ骨まわりの筋肉をほぐすストレッチ②

続けて
- 上写真のように左の胸の下、ろっ骨の上に右手のひらを置きます。
- 左手のひらは、上写真のように背中からろっ骨の位置に置きます。
- 鼻から息を吸って胸にいっぱいに空気を入れると、ろっ骨が前後に広がるのがわかるはずです。
- 鼻から息をゆっくりと吐きます。
終わったら反対側も同様に。ろっ骨まわりの筋肉がゆるんでくると、ろっ骨の動きが大きくなり、より深い呼吸がしやすくなります。
手のひらを置いた場所に酸素を入れることを意識して、3~5回、行いましょう。
お腹の呼吸でリラックス

- 背筋を伸ばして椅子に座ります。
- 写真のように両手のひらをお腹の上に置きます。
- 鼻から息を吸ってお腹を風船のように膨らませます。
- 吸った時間の2倍以上かけるイメージで、鼻から息を長くゆっくりと吐きます。
お腹がぺちゃんこになるまでしっかりと息を吐き切ることがポイントです。これを3~5回繰り返しましょう。ゆっくりと深い呼吸を行うことで、リラックス時に働く副交感神経が優位になります。
車中泊で寝付けないときは、寝転んだ状態から、足は腰幅に開き、両手のひらをお腹に当てて、この呼吸法を繰り返します。ゆったりとした深い呼吸ができるとリラックス効果が高まり、眠気も訪れるはず。
まとめ
いかがでしたか?無意識で行っている呼吸を意識的に深くゆっくりと呼吸することで、知らず知らずのうちに緊張していたココロとカラダや、溜め込んでいたストレスに気がつくかもしれません。
深くゆっくりとした呼吸は、心身ともに快適な状態へ導きます。ドライブ中、イライラした気持ちをクールダウンさせたいとき、リラックスしたいときにぜひ試してくださいね。
※この記事は、カエライフに2019年6月28日に掲載されたものです。
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