大阪万博、車で行けないって知ってる!? 駐車場はどこ? なぜ夢洲が会場なったのか。
2025年4月13日(日)から大阪府大阪市此花区(このはなく)の夢洲(ゆめしま)で「大阪・関西万博」が開幕します。自家用車でのアクセスを考えている人にとっては、駐車場の場所が気になるところですが、そもそも自家用車で大阪万博に向かうことは可能なのでしょうか?
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万博会場へは自家用車の乗り入れはできない

舞洲万博P&R駐車場は、4つの区画に分けられている。利用する際は、利用前日までに予約が必須だ。
2025年4月13日(日)~10月13日(月)まで、大阪府大阪市此花区の夢洲を舞台に「大阪・関西万博」が開幕します。
「万博」は世界中からたくさんの人やモノが集まるイベントで、地球規模のさまざまな課題に取り組むために、世界各地から英知が集まる場です。1970年に日本、そしてアジアで最初に開催された大阪万博(EXPO’70)は日本の高度経済成長をシンボライズする一大イベントとなりました。
今回開催される大阪・関西万博は、 2005年に愛知県で開催された「愛・地球博」に続き、20年ぶりに日本で開催される国際博覧会です。
そんな大阪・関西万博に自家用車でアクセスしようと考えている人は、駐車場の場所が気になるところでしょう。しかし、会場である夢洲には、自家用車や二輪車で直接乗り入れることはできません。
大阪・関西万博の公式Webサイトによると、自家用車や二輪車で来場した場合、会場へ向かうには舞洲、尼崎、堺の3か所に設けられた、万博P&R(パークアンドライド)駐車場に駐車し、会場行きのP&Rシャトルバスに乗り換えて移動する形になります。
<舞洲万博P&R駐車場>
・A 対象車種:自家用車、EV車、自動二輪車、原付
・C 対象車種:自家用車
・D 対象車種:自家用車
・E 対象車種:自家用車
<尼崎万博P&R駐車場>
・対象車種:自家用車・EV車
<堺万博P&R駐車場>
・A 対象車種:自家用車・EV車
・B 対象車種:自家用車
万博万博P&R駐車場は、どの場所を使うとしても専用のWebサイトで利用日前日までの予約が必須です。
舞洲万博P&R駐車場は、A・C・D・Eの4つの区画に分かれており、予約時にその中から駐車する場所を選択します。
尼崎万博P&R駐車場は、周辺の交通混雑緩和のために、神戸市以西に住んでいる人を対象とした駐車場。こちらには区画がなく、自家用車とEV車が駐車できます。
堺万博P&R駐車場は、AとBの2つの区画に分けられており、AのみEV車を駐車することができます。
なお、二輪車を駐車できるのは、舞洲万博P&R駐車場のみなので注意が必要です。
基本的には公共交通機関を推奨

人工島である夢洲へのアクセス手段は、大阪メトロ中央線の利用、もしくは主要鉄道駅からのシャトルバス利用のみ。
このようなアクセス体制がとられているのは、夢洲が大阪の市街地方面の陸地と橋でしかつながっていない人工島であることに起因しているようです。
大阪・関西万博の公式Webサイトにも「万博会場への基本的なアクセス方法は、大阪メトロ中央線と主要鉄道駅からのバス利用の2つ」と記載されています。
大阪・関西万博の最寄りは「夢洲駅」で、東京都内から会場へ向かう方法としては、下記のような方法が挙げられます。
<都内から万博会場へのアクセス事例(新幹線を利用)>
①東海道新幹線:東京駅→ 新大阪駅 約2時間30分
②地下鉄御堂筋線:新大阪駅→本町駅 約20分
③地下鉄中央線:本町駅→夢洲駅 約20分
①+②+③=約3時間10分
<都内から万博会場へのアクセス事例(飛行機を利用)>
①飛行機:羽田空港→伊丹空港 約1時間
②空港リムジンバス:伊丹空港→新阪急ホテル・大阪梅田(梅田駅) 約30分
③地下鉄御堂筋線:梅田駅→本町駅 約10分
④地下鉄中央線:本町駅→夢洲駅 約20分
①+②+③+④=2時間〜2時間30分
万博会場に夢洲が選ばれた理由は主に3つ

開催万博の会場としては、広大な用地の確保が必須。夢洲はその要素を満たしていたとされる。
夢洲は、アクセスが悪い場所と評されることも少なくありません。しかし、大阪・関西万博の開催地に選ばれたのには、いくつかの明確な理由があります。
大阪万博の事業計画資料によれば、万博会場の条件として、100ヘクタール以上の広大な用地を確保できることが重要でした。
さらに、夢洲はすでに造成された埋立地であることから、新たに自然環境を破壊することなく整備できるという点も評価されたといいます。環境負荷が比較的小さいという特性は、持続可能性が求められる万博の趣旨とも合致しているといえるでしょう。
そして、夢洲は大阪市内中心部からの距離が比較的近く、既存の都市機能やインフラを活用できる点も重要な要素となりました。アクセス手段が限定されているとはいえ、地下鉄やシャトルバスの運行によって交通手段は十分に整備可能であると判断されたようです。
しかし、会場設営の進捗が遅れていたり、「負の遺産」と呼ばれた過去のある夢洲が会場に選ばれたりしたことで、万博に対してマイナスな印象を抱く人も一定数いるようです。
実際、SNSでは「パビリオンの工事がまだ途中なのに、あと1週間足らずで開幕できるわけない」「開催を延期したほうがいいんじゃ?」といった声が多くみられました。
このように、多方面から話題になっている関西万博。もし訪れる予定のある方は、自家用車ではなく公共交通機関を利用するのが無難といえそうです。
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