MG Bは顔もお尻も両方カワイイ! ロードスター乗りも釘付けの英国車の魅力──ハッサンの「ワカモノ旧車オーナー探訪記」Vol.02【新連載】
全国のカーマニアを訪ね西へ東へ。カメライターのハッサン(高桑秀典)が26年前に買った愛車、アルファロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)に乗って、ワカモノ旧車オーナーのリアルな声をお伝えする新連載。第2回目は、去る9月28日に1974年式のMG B Mk-3が納車されたばかりのMMさん夫妻をご紹介。
英国車に魅せられて
1974年式 MG B Mk-3
MMさん夫妻(28歳/25歳)
記念すべき“オーナー紹介の初回”に登場してもらうのは、自身初の旧車として1974年式のMG B Mk-3を購入したMMさん夫妻だ。
「大学に通っていた19歳のときにクルマの免許を取り、はじめてのマイカーとして1.6リッター仕様のNBロードスターを買いました。2輪はヨシムラカラーのスズキGSX400インパルスに乗っていたので、いま思うと趣味性が高い6輪生活でしたね」
その後、NBロードスターは泣く泣く手放すことになってしまったものの、親戚から譲ってもらったボルボV50とGSX400という2台体制になり、趣味車を買うために貯金をはじめたのだそう。
「クルマ全般が好きなので、自分の手の届く範囲で、なにかしらの個性的なモデルを買いたい思っていました。当初981型のポルシェ・ボクスターのMT仕様を考えていたのですが、友人がローバーミニに乗っていたこともあり、その影響で英国車に興味を持ちました。もともとの守備範囲は日本車だったのですが、いつの間にかにそっちの方に(笑)」
MG Bのことが気になり始めたのは契約する半年前のことだったらしく、インターネットで検索してところ、オートモービルアシスト・ブレスというスペシャルショップのサイトが出てきたのだという。
「中古車はタイミングが大事なので、ブレスに実車を見に行ったその日に試乗することなく契約してしまいました。このときはまだ27歳だったので高桑さんが水色号を買ったのと同じ年齢ですね。NBロードスターがとても楽しいクルマで、オープンカーの面白さを知ることができたので、似たようなスポーツカーにまた乗りたいな、という気持ちが自分の中にあったことは確かです」
MG Bは乗り味も私好み
購入に至るまでの勢いがスゴイなぁ~と感心していたら、実は3、4年ほどの間、アレコレ悩んでいたのだという。
「社会人になったら趣味性が強いクルマが欲しいなと思っていたので、24、25歳ぐらいのときから何を購入しようかと考えていました」
一時期、英国車にこだわらず愛車探しをしていたそうで、メルセデスAMG CLA45Sや、1世代前のBMWミニ・ジョンクーパーワークスにも試乗。アバルト595もイイかな? と思ったこともあるらしい。
最近のパワフルなクルマは、キビキビ走り驚くほど速くて安定していることが分かり、それもアリだな思ったそうだが、近くに旧車に乗っている友人がいて、メンテナンスは大変そうだけど自分で所有できるうちに乗っておこうと思い直してMG Bを購入。幸い、ボルボを手元に残すことができたので、攻めた買い物ができたとのこと。
「MG Bはデザインがカワイイですね。フロントとリア両方の見た目が好きなクルマにはなかなか巡り会えないのですが、MG Bは顔もお尻も両方イイです。パッケージング的にMG Bは自分の好みだろうな、と買う前から思っていたのですが、納車されて乗ってみたら、やっぱり理想的なクルマでした! エンジンの排気量が1.8リッターなので、トルクがあってエンストしにくいところもポイントです」
“リセットするのはあって当たり前”という、旧車ライフの本質を知ることなく購入したこともあって、はじめは不安でいっぱいだったらしいが、いまのところ平気で心配なく乗れているそうだ。
「細いウッドハンドルも最高ですね。乗り味も私好みで、車体が軽くてハンドルを切ったぶんだけ曲がってくれます。休みの日に楽しく乗るのが第一目標ですが、クーラー付きなので、できれば普段使いをしたいですね」
コンディションがいいMG Bを購入することができたことに満足しているMMさん夫妻は、これから充実した旧車ライフを楽しんでいく。
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