世界最速の“コンパクトカー”誕生! アウディ新型「RS 3セダン/スポーツバック」を発表。【新車ニュース】
アウディの新型「RS 3」がニュルブルクリンクで7分33.123秒のラップタイムを記録し、「コンパクトカークラス最速」の座に返り咲いた。マイナーチェンジを受けてよりスポーティになった話題のニューモデルを紹介しよう。
RSの名は伊達じゃない
アウディは8月20日、高性能なRS 3のセダン/スポーツバックをアップグレードし、さらにスポーティになったマイナーチェンジモデルを発表した。
まずはそのスポーティさを感じられるエクステリアから。エッジのある六角形のシングルフレームはこれまでよりもフラットで広くなり、ボリューム感のあるダイヤモンドパターンのグリルによって、コンパクトなスポーツカーの躍動感を強調。縦の黒いブレードで強調された2つの機能的なサイドエアインテークと、フロントスプリッター上の3つの開口部も同様で、まるで1987年のAudi Sport quattro S1 Pikes Peak(パイク スピーク)を彷彿させる広く低い印象を与えている。
ヘッドライトはチェッカーフラッグを表示するようなデジタルシグネチャーとなり、マトリクスLEDヘッドライトとの組み合わせで、ドライバーは3種類のデイタイムランニングライトデザインをMMIタッチディスプレイから選択することができる。
リアもモータースポーツを彷彿とさせるデザインとなり、フロントのエアインテークデザインを反復した縦に配置されたサイドリフレクター、大きなRS専用のディフューザーの中央にある赤いリフレクター、その両側に配置したRSエキゾーストシステムの楕円形テールパイプトリムなどがそれである。
RS専用のボディカラーは、キャラミグリーンとケモラグレー、新しいメタリックペイントのアスカリブルーとプログレッシブレッド、そして初めて導入されるマット仕上げのデイトナグレーとなっている。
一方のインテリアは全体的にダークな色調で、上部と下部がフラットになった新しいステアリングホイール、カーボンによる装飾、スポーティなディスプレイ、オプションのRSバケットシートなどのすべてがパフォーマンスにふさわしいデザインになっている。
ドアパネルに刻まれた菱形のライトは、夜間走行を魅力的に演出する機能を搭載し、RS 3のロック/アンロック時にダイナミックに点灯。12.3インチのアウディバーチャルコックピットプラスは、標準でSport、Performance、Runwayの各表示モードを備えており、Runwayモードでは、エンジンが最高回転数に達する前に、通常時とは反対にアイドル回転数を背景に表示させたり、レヴカウンター(エンジン回転計)を目立つように中央に表示するなど、新仕様を採用している。
伝統の直列5気筒ターボエンジンは400PSに
パワーユニットは、294kW/400PS、最大トルク500Nmを発揮する2.5リッター直列5気筒ターボエンジンを搭載。1-2-4-5-3の特徴的な点火順序に基づく独特なサウンドが特徴だ。パフォーマンスとしては、0から100 km/hまでを3.8秒で加速し、最高速度は290km/hだ。
コーナリング性能はさらに向上。コーナー入口でのアンダーステアを回避し、より意のままにターンできるようになった。またオーバーステアも進化し、アルゴリズムの改善でステアリングの角度によっては簡単にオーバーステアを起こすことができるようになった。
コーナリング性能は数字で表現することが難しいが、Audi Sportのレーシングドライバーであるスティップラーは、ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェ(北コース)で7分33.123秒というタイムを記録し、これまでのクラス記録を5秒以上も短縮。RS 3は再び20.832キロメートルのサーキットで最速のコンパクトカーとなったことを証明した。
新型RS 3セダン/スポーツバックはアウディのインゴルシュタット工場で製造され、2024年10月からディーラーに並ぶ予定だ。
SPECIFICATIONS
アウディ RS 3 スポーツバック(セダン)|Audi RS 3 Sportback(Sedan)
ボディサイズ:全長4381(4533)×全幅1851×全高1442mm
ホイールベース:2631mm
車両重量:1565kg
駆動方式:4WD
エンジン:2.5リッター直列5気筒ターボ(TFSIエンジン)
最高出力:294kW(400PS)/5600-7000rpm
最大トルク:500Nm/2250-5600rpm
最高速度:290km/h
0-100km/h加速:3.8秒