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最終更新日:2024.09.06 公開日:2024.09.06

これぞアストンマーティン! 伝説の「ヴァンキッシュ」が新型で復活。V12ツインターボエンジンを搭載し華麗に登場。【新車ニュース】

最高出力835馬力! アストンマーティン伝説の「ヴァンキッシュ」が、V12ツインターボエンジンを搭載し新型フラグシップモデルとなって復活。モータージャーナリストの小川フミオが解説する。

文=小川フミオ

写真=Aston Martin

最高出力835馬力! V12ツインターボエンジンを搭載

アストンマーティン ヴァンキッシュ|Aston Martin Vanquish

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英国のスポーツカーメーカー、アストンマーティン・ラゴンダが新型車「ヴァンキッシュ」を2024年9月3日に正式発表した。614kW(835ps)と超ド級のパワーを誇る12気筒エンジン搭載車で、同社によるとこのモデルをもって「フロントエンジン・スポーツカーのポートフォリオが完成」という。

招待客を対象にした特別なお披露目が行われたのは、イタリア・ベネチア「マリーナ・ミリターレ」にて。ベネチア国際映画祭のタイミングでアンベールされた。ゲストのなかには、ジョージ・クルーニー夫妻、ベネディクト・カンバーバッチ、マイケル・ダグラス、ケビン・コスナー、エイドリアン・ブロディ、ダニエル・クレイグ、ジョー・アルウィン、マイケル・ワードらが含まれていた。

アストンマーティン ヴァンキッシュ|Aston Martin Vanquish

3代目ヴァンキッシュは、長いノーズに後輪の上にドライバーが座るような、トラディショナルなスポーツカー・レイアウトを継承している新型ヴァンキッシュ。ターボチャージャーを2基備えた5.2リッターV12エンジンは、614kW(835ps)の最高出力と1000Nmの最大トルクを発生する。

全長4850mm、全幅2044mm、全高1290mmのクーペボディを、2885mmのホイールベースをもつシャシーに搭載。車重は1910kg。フロント車軸より後ろに押し込まれた12気筒エンジンは、8段オートマチック変速機を介して後輪を駆動する。

23年1月に限定で発売された「DBS770アルティメット」の後継モデルといえるポジションだ。こちらは、566kW(770ps)の最高出力と900Nmの最大トルクなので、だいぶパワーが上がっている。フロントバンパー、 フェンダー、グリルのデザインも一新。リア部分のボディ幅は10mm 拡大。「堂々たる佇まい」とはアストンマーティンの説明だ。

新型ヴァンキッシュのデザインコンセプト

アストンマーティン ヴァンキッシュ|Aston Martin Vanquish

アストンマーティンでは新型ヴァンキッシュをして「唯一無二のヘイローモデル」としている。ヘイローモデルとは、いってみればブランドを代表するクルマ。

「大陸を走破するGT カーの長距離走行の快適性と、スーパーカーの精度、操作性、夢中になって楽しめるドライビングエクスペリエンスを融合」したとプレス向け資料には記されている。

ビルシュタインDTX ダンパー、エレクトロニック・リアディファレンシャル(E-diff)、21インチ径の鍛造ロードホイールと組み合わされた専用設計のピレリPゼロタイヤなどを装備。今回はじめてESC(横滑り防止装置)システムとE-diffを統合制御。操縦性向上に大きく寄与しているとされる。

サーキット専用モデルではないと断りをいれつつ、必要に応じてブレーキを残しながらカーブに入っていくときにも安定した車両姿勢を保持するための「コーナー・ブレーキング 2.0」も初搭載。

アストンマーティン ヴァンキッシュ|Aston Martin Vanquish

ボディデザインも、走行性能を念頭においたものと説明される。 F1マシンのように複雑な機能的なディテールと、1960年代にル・マン24時間レースに出走した量産モデルのイメージを合体させたようなもの、と説明されている。とりわけ目をひくのは、垂直に切り落としたようなカムテール。ただしすべてが空力のためのデザインという。

「ウルトラ・ラグジュアリーなパフォーマンスを、ブリティッシュなクールさを持ったスポーツカーのスタイリングと組み合わせ」たのがデザインのコンセプトとは、アストンマーティンのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼チーフクリエイティブオフィサーであるマレク・ライヒマンの言葉だ。

ルーフ全長に及ぶパノラミック・ガラスルーフと、10.25 インチ のドライバー用ディスプレイ、さらにやはり10.25 インチのインフォテイメントシステム用タッチスクリーンがそなわる。

Apple iOSとAndroid OSが使え、スマートフォンと連動。15個のスピーカーとダブルアンプのBowers & Wilkinsサラウンドサウンドシステムが標準装備となる。

内装は官能的な造型で、居心地がよさそう。仕上げのよさもアストンマーティンの魅力のひとつであり。新型ヴァンキッシュも期待を裏切らない出来のようだ。スーパースポーツなので、おそらく機能性とうまくバランスをとっているはずだ。

ヴァンキッシュのインテリアは「ドライバーを楽しませることと、その官能的な体験を1名の同乗者だけと共有することに焦点を絞ったものになっています」とされる。

年間生産台数は1000台以下に絞られていて、最初のデリバリーは2024年第4四半期を予定しているそうだ。

SPECIFICATIONS
アストンマーティン ヴァンキッシュ|Aston Martin Vanquish
ボディサイズ:全長4850×全幅2044×全高1290mm
ホイールベース:2885mm
車両重量:1910kg
駆動方式:FR
エンジン:5.2リッターV12ツインターボ
最高出力:835PS(614kW)/6500rpm
最大トルク:1000Nm/2500-5000rpm
トランスミッション:8段AT
最高速度:345km/h
0-100km/h加速:3.3秒

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