クルマも欲しいし、ドライブデートもしたい! 全国の若者・男女2060人にアンケート調査して分かったウソ・ホント。
インターネットやSNSの普及で爆発的に情報の量は増えているにも関わらず、なかなか見えてこない若者たちのリアル。ここ数年、マスメディアが盛んに取り上げる「若者たちの〇〇離れ」というのも根拠に乏しいものばかりだ。そこで『KURU KURA』では、“クルマに対する意識”について、全国47都道府県の20~30代男女に一斉調査。「若者のクルマ離れ」は本当なのか? その実態を探ってみた。
全国の男女2060人のリアル
マスメディアが盛んに取り上げる「若者たちのクルマ離れ」は本当なのか? 『KURU KURA』は全国47都道府県の20~30代男女を対象に、リサーチ企業マクロミルの協力のもと“クルマに対する意識”についてアンケート調査を実施した。
前回は“若者のクルマと恋愛事情”をテーマにお届けしたが、今回は“クルマに対する意識”ついて紹介したい。現代を生きる若者たちのリアルとは……。
[Q1]あなたはクルマについてどの程度興味がありますか。
全体の57.1%が「クルマに興味あり」と回答。婚活中男性では70.9%、最も高いのは20代未婚男性で73.5%となり、若者がクルマ離れしているわけではなさそうだ。未婚女性の「クルマに興味あり」も48.3%と低くはなく、将来的に運転する意識があるのかもしれない。
ちなみに、普通自動車の運転免許を持っているかどうかについては、全体の87.0%が「持っている」と回答しており、とりあえず免許は取得している割合が高いといえそうだ。
[Q2]あなたの自動車の保有・利用状況について、あてはまるものをお選びください。
73.9%が保有し、既婚男性においては84.1%が保有。カーリースとカーシェアリングの利用も含めると、計91.7%の人がクルマを利用していることとなる。カーリースの利用率が最も高いのは20代未婚男性で13.7%だった。
[Q3]あなたがお持ちのクルマの種類について、あてはまるものをお選びください。
最も多いのは軽自動車、次いでコンパクトカーなので、日常で小回りが効くクルマの所有率が高い。既婚者男性になるとSUV率が22.4%に上がり、普通車セダンが最も多かったのは未婚男性で17.7%だった。
[Q4]あなたが欲しいと思うクルマの種類について、最もあてはまるものをお選びください。
最も欲しいと思うもののトップも軽自動車。次がSUV。実際に所有するクルマで2番目に多かったコンパクトカーは5番目。「SNSの投稿を見ている時に格好いいと思うクルマのタイプはセダン」と「格好いい」という理由でセダンやSUVを好む人がいる一方で、「維持費が安いから」「安くて燃費がよい」という理由で軽自動車などを好む人も多かった。
[Q5]あなたは、自家用車を持つことについてコストパフォーマンスの面でどのように考えますか。
「良いと思う」に該当する答えは計61.9%で「悪いと思う」の14.8%を大きく上回った。「良いと思う」の回答率が最も高かったのは未婚女性で67.1%。しかし不思議なことに既婚女性になると「良いと思う」が50.5%に減少した。
[Q6]あなたは『マイカーを持っている異性』についてどの程度魅力的だと思いますか。
「魅力的」に入る回答は計71%で多数。意外と多かったのは「どちらともいえない」で22.5%。「魅力的でない」は計6.6%。未婚男性も71.4%がマイカーを持っている異性を「魅力的」と捉え、20代男性になると74%にまで上がっていた。
[Q7]あなたが異性のマイカーに求める要素はどんなものですか。あてはまるものをお選びください。
最も多かったのが「清潔感」で、婚活中女性では52.5%、30代未婚女性では56.1%が「清潔感」を重視。「クルマに限らず清潔感のある人がよいから」と、モテる要素の根底に「清潔感」がある返答が多数みられた。
[Q8]あなたは『ドライブデート』についてどの程度魅力を感じますか。
8割以上が「魅力的」と感じている。ドライブデートに最も惹かれていたのは未婚女性で86%と高比率。逆に最も低かったのは既婚男性で61.2%にとどまった。魅力的だと思う理由には、「運転が上手ければ格好いい」と、異性にときめく瞬間も得られることなどが挙げられた。
[Q9]あなたは今まで『ドライブデート』をしたことがありますか。
74.9%が「ある」と答え、最も高比率だったのは既婚女性の81.6%。クルマの所有率がそう高くない20代未婚男性でも、70.5%がドライブデートの経験があった。最もドライブデートの経験がなかったのは、20代既婚男性で35.7%。
ここからは2択の質問の回答を見ていこう。
[Q10]ドライブデートコースは「事前に予習する」or「当日ナビに任せる」のどちらにあてはまりますか。
「事前に予習する」がわずかに多い。予習派が多かったのは婚活中男性で61.5%、そのなかでも30代婚活中男性が最も多く63.8%とデートに慎重なようだ。婚活中女性は38.5%と、相手にまかせる人が多いようだ。
[Q11]ドライブデート中の車内の沈黙に「耐えられない」or「気にしない」のどちらにあてはまりますか。
ドライブデートで「車内の沈黙は気にしない」と答えた人は、66.4%。婚活中男性だと62.1%で婚活中女性になると69.8%となり、女性の方がドライブを気楽に考えていた。「沈黙が気にならないタイプとつき合いたい」と、ドライブがいいシミュレーションになったりもする。
[Q12]ドライブデートのガソリン代は「どちらかが払う」or「ガソリン代は割り勘」のどちらにあてはまりますか。
6割以上が「どちらかが支払う」と回答。最も多かったのは30代既婚男性で81.1%。20代未婚男性でも68%だったが、30代未婚男性になると66.9%とわずかに減少。平均収入は20代より上がっているはずだが、割り勘派が思いのほか多かった。
[Q13]ドライブデートの送り迎えは「家までしたい・されたい」or「待ち合わせ場所を決めたい・決められたい」のどちらにあてはまりますか。
送り迎え派が63.1%と多数で、やや少なかったのは婚活中女性で57.6%。初期のデートでは家の場所を知られたくない人もなかにはいそうだ。婚活中男性は65.9%で全体よりは多いが、それでも大多数とはならず、どこで解散するかが気になるところ。
[Q14]ドライブデートに軽自動車は「アリ」or「ナシ」のどちらにあてはまりますか。
「軽自動車はアリ」が68.9%と受け入れ多数。特に婚活中の男女ではともに約7割が「アリ」と回答した。なお、「ナシ」が最も高かったのは20代既婚女性で43.6%。独身時代の回想のはずで、理想通りの結婚ができたのかもしれない。
[Q15]マッチングアプリの写真にクルマは「アリ」or「ナシ」のどちらにあてはまりますか。
マッチングアプリのプロフィール写真をクルマにするのはどうか。全体での答えは半々。しかし婚活中女性に「ナシ」が44.4%いることの方が重要だろう。ふたりにひとりに近い割合で拒否感を持たれるなら避けた方がよさそうだ。既婚女性においては「ナシ」が69.9%に上り、客観的な意見を寄せている。
さて、ここから以下は自由回答によるアンケート調査をお届けしよう。若者からはさまざまな意見があがっていた。興味深い回答を一部抜粋して紹介する。
[Q16]あなたがドライブデートするときに気を付けていることを教えてください。
「相手が酔わないように匂いに気をつけている」「急発進、急ブレーキをしない」「綺麗に洗車してから行く」「車内を清潔にしておく」「カッコつけはしないようにする」「ガソリンは満タンにしておく」「高速代をケチらない」「トイレ休憩を気にする」「行き先のルートなどは事前に調べる」など。
[Q17]あなたが運転中や車内で「好き」or「嫌い」なしぐさや行動はどんなものですか。
好きなしぐさや行動は「余裕のある運転」「左腕をひじ掛けに置いて右手で運転」「バックする際に助手席を掴む」「歩行者に優しい」「駐車券をとる瞬間」「ブレーキの際、手を出して押さえてくれる」など。
対して、嫌いなしぐさや行動は「何回も切り替えしての駐車」「運転が上手いと勘違いしている人の危険運転」「他のドライバーに暴言を吐く」「密室でのゲップ」「車間距離が近い」「趣味の合わない音楽を流してくる」など。
[Q18]あなたがドライブデートの際に行きたい場所・おすすめのコースなどを教えてください。
お台場周辺、東京タワー、浅草、横浜、富士五湖、箱根、天城ドライブコース、鴨川シーワールド、房総半島、軽井沢、城崎温泉、神戸、淡路島、宮島、山陽道、コストコ、唐津、霧島など。
クルマはやっぱり便利!
今回のアンケート調査結果を見る限りでは、マスメディアが盛んに取り上げる「若者のクルマ離れ」を示す明確な事象を確認することはできなかった。都市部に住む方々からは公共交通機関で十分という意見も出る一方で、自家用車の保有率は73.9%と高く(日本自動車工業会の「2023年度乗用車市場動向調査」によれば、全世帯の乗用車世帯保有率は77.6%)、独身期から家族形成期に変わるタイミングでの購入意欲も依然として高いようだ。
また特筆するべき内容は、現代の若者においてもなんと8割以上がドライブデートに魅力を感じているということ。そう、なんだかんだでクルマはいろんなシーンで使えてやっぱり便利なんだぜ! 愛車とともに青春を謳歌した世代にとっては、ちょっとホッコリするアンケート調査結果だったかもしれない。
【若者のクルマと恋愛事情調査】
調査対象:全国47都道府県の20~30代男女
調査人数:2060人
調査期間:2024年2月16日~2月22日
調査方法:インターネットによる回答
調査協力:マクロミル