かっこいいクルマに乗っていたらモテる? 若者男女4人のカーライフと恋愛事情【座談会】<後編>
後編となる今回は、クルマと恋愛の関係について語ってもらった。若者は、どんなクルマで迎えに来てもらいたいのか、そして、かっこいいクルマに乗っている人はモテるのか?
(前編はこちら)
私の彼はペーパードライバー
──後半は、クルマと恋愛の関係をテーマにします。クルマに乗っているとモテるとか、クルマがあるとデートが盛り上がるとか、そのあたりはいかがでしょうか。
中川 デートのためにクルマを持っているということはなくて、行き先によってはクルマも使う、という感じですね。特に食事に行く場合はお酒も飲めないし駐車場を探す手間もかかるので、あまり出番はありません。それでも電車とは違うパーソナルな空間で会話が続くという点に、クルマのよさがあると思います。あとドライブデートのいいところは、駅でバイバイじゃなくて最後まで送れるところですね。
──昔は、男の人ががんばって高いクルマを買うような風潮もありましたが、最近は男だから女だからというのがそもそもナンセンスになっていますよね。
村松 そうですね。率直に言って、男の人がクルマを持っているかどうかは気にしていなくて、今お付き合いしている彼もペーパードライバーでまったく運転しません。出かける時は私が運転をしているのですが、ずっと横で選曲して、これまたいい感じの曲をかけてくれるので、その空間が結構好きです。
──彼が道案内をしてくれるとか?
村松 地図も読めない人で(笑)、運転に関してはまったく役に立たないけれど、コーヒーを買ってきてくれたり、おもしろい話をしてくれたりするので、どれだけ運転しても苦にならないです。
──鷹埜さんはご結婚するまではペーパードライバーだったとおっしゃっていましたが、独身時代のデートはご主人が運転なさっていたわけですね。
鷹埜 そうです。その当時はティーダ ラティオに乗ってました。私はまだ20代前半だったのでクルマで迎えに来るっていうシチュエーションには感動しました。あとはバックで駐車する時に後ろを振り返る仕草とか、いつもより素敵に見えていたかもしれません。結婚した今は、クルマで移動していると、より話が弾むような気がします。走行中は景色が移り変わるせいか、普段はしないような話もできるので、ドライブはとても好きです。
割り勘にすればクルマのほうが安上がり
ユカワ あと、運転をするとその人の本性がわかる気がしますね。気が大きくなるというか。僕は普段から不必要なクラクションも鳴らしませんが、大事な人を乗せた時は、いつも以上に悪い言葉は使わないように気をつけています。
鷹埜 そうそう、この人は短気だとか、一緒にクルマに乗るとよくわかりますよね。
──ドライブデートのいいところって、どこでしょう。
鷹埜 キャンプやサウナを楽しむ場合はクルマしか交通手段がないこともあるので、純粋に行ける場所が増えますよね。あと、私は心配性なところがあって、電車に乗る時間やホテルにチェックインする時間などを必要以上に調べてしまいがちなので、クルマだと自分のペースで行けるので楽です。
村松 彼とふたりで行く場所はどこに行っても楽しいんですが、仲間とキャンプに出かける場合はテントだけだとちょっと不安があるので、クルマがあると安心です。豪雨でもクルマがあればお家の代わりになります。
──彼氏とキャンプ仲間はまた別なんですね。
村松 キャンプ仲間は行きつけの居酒屋さんのマスターとそのお友だちなんです。ただ、彼も今年はキャンプをしたいと言っているので、一緒に行くことになると思います。
──中川さんはドライブでいい思い出ってありますか?
中川 デートではないのですが、地元の友だち3人で名古屋に帰省したことがあります。距離もあり時間もかかりますが、車内で話が盛り上がるし、朝早く起きて出発するイベント感も楽しいし、しかも3人で割り勘にすれば新幹線より全然安いのでクルマはいいなと思いました。あと、新幹線や夜行バスだと靴を2足持って帰省したりするのは躊躇したりしますが、クルマはポンと放り込めばいいので、そういう意味でもクルマの移動は気が楽です。
高級スポーツカーで迎えに来られたら……。
──たとえば、男性がビッカビカの超高級スポーツカーで迎えに来るのはどう感じますか?
村松 ちょっと引いちゃうかもしれません。目立つクルマだとみんなが見るじゃないですか。それに耐えられない。
鷹埜 私もちょっと無理というか……。身の丈とかに合ったクルマに乗っている人のほうが安心できます。たとえば、キャンプ場で、ジープとかFJクルーザーとかのアウトドア車に乗っている人のほうが、私はかっこいいと思えるかもしれません。
──という女性陣の声を聞いて、ユカワさんはどうお感じになりますか。
ユカワ なんやかんや言って、高級スポーツカーで迎えに行くと、女性は喜ぶのでは……と思っていたので意外でした。でも、その人に、クルマに見合った余裕があって、容姿や服装がきちんとしていたらいいんじゃないかと思うんですけど……。
──皆さんの世代で何千万円もするクルマに余裕を持って乗れる人って、たとえば大谷翔平クラスの人だったら問題ないのでしょうが、なかなかハードルが高いですね。
村松 大谷翔平選手なら、まぁ……(笑)。
クルマがあるとモテると思いますか?
──アウトドア女子のおふたりは、もしパートナーとなる男性が、長い時間クルマに乗るのがイヤな人だったら、お付き合いできましたか?
村松 一緒にクルマに乗るのがイヤだという人とは付き合わないかな、多分。
鷹埜 実は、主人とはクルマがない期間が3年近くありました。その時はキャンプ道具をかついで電車やバスを乗り継いでデイキャンプを楽しんでいたので、どうしてもクルマに乗らなきゃダメということもないんです。でも、私の影響で主人もキャンプを好きになり、キャンプ道具を積めるクルマがいいねということで、エスティマになって。長い時間クルマに乗ることも増えましたが、そういうのが苦ではないと思っている人で良かったなって思っています。
──鷹埜さん主導でパートナーの方をアウトドアに引き込んだというのは今っぽいですね。
鷹埜 キャンプをする家庭で育ったのもあり、初めて自分で買ったテントがコールマンのワンタッチテントでした。それを主人とのデイキャンプで使用したのがきっかけで。今は主人のほうがハマって、私より詳しくなっている感じです。
──最後になりますが、クルマがあるとモテると思われますか?
鷹埜 モテるというか、クルマを持っていてくれたらありがたいという感覚ですね。結婚して子どもが生まれたらクルマがあるほうが便利だし、買い物に行くにしても荷台に詰め込めるので、あれば助かる、というぐらいですね。
村松 旅行にしろアウトドアにしろ、クルマがあると選択肢が広がる気はします。でもクルマがあるからモテるとか、クルマが主役になることはないと思います。
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