ハマーが地面に埋まっている? 学生が作った巨大ジムニーがすごかった【東京オートサロン2024】
カスタムカーの祭典「東京オートサロン2024」に、一見すると地面に埋まっているかと思うほど、車高の下げられたハマー・H1のような車両が展示されていた。この車両の正体はいったい何なのだろうか?
シャコタンし過ぎなハマー? ではなく「NATS JIMNY J1」が登場
カスタムカーの祭典「東京オートサロン2024」では、自動車メーカーやカスタムファクトリーに混ざって、クルマに関する専門学校などの学生によるブースも出展されていた。その中でも一際、目を引いた展示車両「NATS JIMNY J1」を紹介しよう。
NATS JIMNY J1は、自動車整備やカスタマイズ等を学ぶ専門学校「日本自動車大学校(NATS)」の学生が製作した車両。同校はなんと、26年連続で東京オートサロンに出展している常連。毎年、奇抜なアイディアを取り入れた車両を展示して注目を集めている。
そんなNATSが製作しただけあって、JIMNY J1も例に漏れず、来場者に大きなインパクトを与えていた。
ひと目見て驚くのは、まるで地面に埋まっているのかと思うほどの極限ローダウンだ。正面から見るとタイヤが確認できないほどに車高が下げられている。この車高では自走は不可能だろうと思うものだが、足回りにはエアサスペンションを設け、車高調整すれば、公道走行することも可能なのだという。
NATS JIMNY J1の正体は、ジムニー(JA11)とエスクード
NATS JIMNY J1という車名からうかがい知れる通り、ハマー・H1を彷彿とさせるボディの正体は、スズキ・ジムニー(JA11)である。なんとジムニー約2台分のボディを、横に並べるようにして繋ぎ合わせて大型化しているのだ。フロントマスクを半分だけ見ると確かにジムニーの面影を感じる。
ヘッドライトはジムニー純正を流用。外側にJA11用、内側にJA21用が使用されているという。
また、全長も1.5倍ほどにストレッチされ、ジムニーには存在しないリアドアが増設されている。このリアドアも実はこだわりポイント。よく見ると、単にジムニー本来のフロントドアを流用した訳ではない事がわかる。
上側はリアクウォーターウィンドウ、下側はフロントドアを使って加工し、組み合わせた形状をしているのだ。
なお、ボディはジムニーだが、エンジンとシャシーはスズキ・エスクードのものを使用。エンジンは、2.5リッターV型6気筒エンジンだ。
ラゲッジルームにはスピーカーシステム
エクステリアだけではなく、インテリアにもこだわりポイントがある。
観音開きになったバックドアを開けると、ラゲッジルームにド派手なスピーカーシステムが搭載されているのだ。見ての通り、巨大なウーファーがビルトインされているので、音楽をかければ大きな重低音を響かせてくれることだろう。
ちなみにNATS JIMNY J1は、東京オートサロン2024内で実施された「東京国際カスタムカーコンテスト」のSUV部門において、優秀賞を獲得した。見た目のインパクトはもちろん、細かなこだわりや自由な発想。そして何より、学生が情熱を持って楽しみながら製作した車両は、展示を見たオーディエンスも楽しまたことだろう。製作を担当した学生たちの今後の活躍にも期待したい。
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