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ライフスタイル最終更新日:2023.11.15 公開日:2023.11.16

世界最高の観光地として日本の4地域が認定! 国連お墨付きの「ベストツーリズムビレッジ2023」が発表。

国連世界観光機関は、持続可能な観光地域づくりに取組む優良な地域を認定するプロジェクト「ベストツーリズムビレッジ」において、世界各地からの54の地域を認定。日本からは、北海道美瑛町、宮城県奥松島地区、長野県白馬村、岐阜県白川村の4地域が選出されたことを観光庁が発表した。

文=岩井リョースケ(KURU KURA)

北海道美瑛町の「白金青い池(しろがねあおいいけ)」。(C)NCP - stock.adobe.com

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ベストツーリズムビレッジって何?

国連世界観光機関(UNWTO)が立ち上げた「ベストツーリズムビレッジ」とは、農業、林業、畜産業、漁業等の第一次産業を行い、地域コミュニティの価値観を保持する取り組みを行う人口1万5000人以下の優良な地域を認定するプロジェクトだ。

ベストツーリズムビレッジに認定されると、ロゴマークの使用が認められるほか、認定地域同士、相互で知見や経験を共有できるネットワークも構築され、地域の認知度を国際レベルで向上できる制度となっている。2021年からスタートしているこのプロジェクトでは、これまで北海道ニセコ町、京都府南丹市美山町(なんたんしみやまちょう)の2地域が認定されていたが、ここに北海道美瑛町(びえいちょう)、宮城県奥松島(おくまつしま)、長野県白馬村(はくばむら)、岐阜県白川村(しらかわむら)の4地域が新たに追加認定を受けた。

また、UNWTOやパートナーから支援を受けられる「アップグレードプログラム」対象地域には、奈良県明日香村(あすかむら)が選出された。アップグレードプログラムは、認定基準を満たすために地域を支援するものなので、将来的にベストツーリズムビレッジに認定される可能性が高くなる地域ということになる。

ちなみに、今回認定された世界29か国54地域をアルファベット順に並べると以下の通りとなる。

・Al Sela:ヨルダン
・Barrancas:チリ
・Biei:日本
・Caleta Tortel:チリ
・Cantavieja:スペイン
・Chacas:ペルー
・Chavín de Huantar:ペルー
・Dahshour:エジプト
・Dhordo:インド
・Dongbaek:韓国
・Douma:レバノン
・Ericeira:ポルトガル
・Filandia:コロンビア
・Hakuba:日本
・Higueras:メキシコ
・Huangling:中国
・Jalpa de Cánovas:メキシコ
・Kandovan:イラン
・La Carolina:アルゼンチン
・Lephis Village:エチオピア
・Lerici:イタリア
・Manteigas:ポルトガル
・Morcote:スイス
・Mosan:韓国
・Oku-Matsushima:日本
・Omitlán de Juárez:メキシコ
・Oñati:スペイン
・Ordino:アンドラ
・Oyacachi:エクアドル
・Paucartambo:ペルー
・Penglipuran:インドネシア
・Pisco Elqui:チリ
・Pozuzo:ペルー
・Saint-Ursanne:スイス
・Saty:カザフスタン
・Schladming:オーストリア
・Sehwa:韓国
・Sentob:ウズベキスタン
・Shirakawa:日本
・Sigüenza:スペイン
・Şirince:トルコ
・Siwa:エジプト
・Slunj:クロアチア
・Sortelha:ポルトガル
・St. Anton am Arlberg:オーストリア
・Tân Hoá:ベトナム
・Taquile:ペルー
・Tokaj:ハンガリー
・Văleni:モルドバ
・Vila da Madalena:ポルトガル
・Xiajiang:中国
・Zapatoca:コロンビア
・Zhagana:中国
・Zhujiawan:中国

■北海道 美瑛町

北海道美瑛町の「四季彩の丘」。(c)Junoreda - stock.adobe.com

北海道美瑛町の霧氷に輝くカラ松林。(c)itoh masako - stock.adobe.com

■宮城県 奥松島

日本三景、宮城県・奥松島の大高森から望む、水墨画のような絶景。(c)Watanabe - stock.adobe.com

宮城県・奥松島から望む夕暮れの松島。(c)Watanabe - stock.adobe.com

■岐阜県 白川村

岐阜県、白川村の「白川郷・五箇山の合掌造り集落」。(c)oben901 - stock.adobe.com

白川村は日本有数の豪雪地帯としても有名。(c)sirisakboakaew - stock.adobe.com

■長野県 白馬村

長野県、白馬村大出公園から見た大出吊り橋と白馬三山。 (c)photop5 - stock.adobe.com

長野県、白馬村のスキー場と山並み。(c)7maru - stock.adobe.com

奈良県 明日香村

奈良県、明日香村「稲渕の棚田」。(c)研人 児玉 - stock.adobe.com

奈良県、明日香村の棚田の夕焼け。(c)Yusuke Kawakami - stock.adobe.com

絶妙なバランスを求められる日本の観光

人口1万5000人以下の地域が世界的に認知され、多くの観光客が来ることで、その地域が潤うことは素晴らしいことだ。しかし、同時にいま日本でオーバーツーリズムが問題となっていることも忘れてはならない。

観光庁は現在、一部地域への偏在傾向を緩和させるべく、別の地域への誘客を強化し、自治体、観光地域づくり法人や地域住民とともにオーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた施策に取り組んでいる。

観光客が訪れてこその観光地だが、地域住民と利用客が満足できる「適度な賑わい」へのバランス調整は、この先も永遠の課題となりそうだ。

“私有地につき立ち入り禁止”と書かれていても、海外から来た旅行客が文字を読めず、立ち入ってしまう例も多い。これからは多言語での表記が求められるようになる。(c)Takahito Obara - stock.adobe.com

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