ハイラックスのキャンピングカーがカッコいい! 悪路も乗りこなす大人の秘密基地が登場【ジャパンモビリティショー2023】
トヨタのピックアップトラック「ハイラックス」をベースにしたキャブコンバージョンタイプのキャンピングカーがジャパンモビリティショー2023に展示されていた。機動力と居住性、そしてアウトドアファンの冒険心をくすぐる無骨なデザインを持った車両を紹介しよう。
ハイラックスのキャブコン「BR75」は珍しい?
ジャパンモビリティショー2023では、一般社団法人日本RV協会(JRVA)とコラボレーションしたキャンピングカーエリア「JAPAN MOBILITY SHOW 2023 CampingCar Area by JRVA」が設置。同エリアには、コンパクトさが人気の軽キャンピングカー、ハイエースなどのワゴンをベースにしたバンコンバージョンなど、さまざまなタイプのキャンピングカーが計35台も展示されていた。その中でも一際目を惹いた珍しいキャンピングカー「BR75」を紹介しよう。
「BR75」は、トヨタ・ハイラックスをベースにしたキャンピングカー。このBR75の何が珍しいかというと、キャブコンバージョン(キャブコン)タイプであること。キャブコンというのは、主にトラックやバンをベースにして、キャビン(居住空間)を架装したタイプのことだ。
製造元のダイレクトカーズによると、ハイラックスベースのキャンピングカー自体は日本でもいくつか販売されている。しかし、それらはトラックの荷台に着脱可能なキャビンを積載したトラキャン(※)タイプ。現在、国内で販売されているハイラックスベースのキャブコンはこのBR75のみだという。
※トラキャンとは、トラックキャンパーの略。トラックの荷台に着脱可能なキャビンを積載したキャンピングカー。キャビンは積載物扱いであり、使用しない時は、車体から外して保管することが可能。
キャブコンとトラキャンの仕様上の大きな違いは、運転席とキャビンが車両内部で繋がっているかどうか。キャブコンは繋がっているので、車内を通ってキャビンへ移動することができる。しかし、トラキャンは繋がっていないので、キャビンへ移動するには一度外に出ないとならない。
例えば、雨天時に前方のシートからキャビンへ移動したい時に、車内を通れるのは大きなメリットとなる。
グッドデザイン賞2023を受賞
通常であればベース車両に対して別物感のある印象に陥りやすいキャビンの部分を、まるで元々そうであったように、まとまりのある外装デザインに造形されているのもポイントだ。そのデザイン性の高さからグッドデザイン賞2023を受賞している。
ダイレクトカーズによると、外装デザインもかなりこだわりがあるといい。例えばリアのランプユニットは、トラックの荷台を切り離した際に取り外し、純正品をそのままキャビンに取り付けて流用するなど、ベース車両のデザインを損なわないようにさまざまな工夫がなされている。
ベッドスペースは2箇所
もちろんキャビンの設備も充実。リビングとして使用する際は、テーブルを挟むように配置されたベンチシートでくつろぐ事ができる。その上、テーブルを収納するとフルフラットのベッドスペースにすることも可能。ルーフトップを上げればフルフラットの状態でも大人が立って歩けるそうだ。
また、バンク部分にもセミダブルサイズのプルダウン式のベッドが設置されていて、両方合わせれば大人2名、子ども2名くらいの就寝が可能だろう。ちなみに、エアコンも設置されているので、夏でも冬でも快適だ。
シャワールームや外部コンセントなども完備
リアゲートと繋がるシャワールームも特徴だ。ここにはシャワーとシンク、鏡が設置されているので、キャンプ中でも快適にシャワーを浴びることが可能。もちろん床は全面に防水パンが施工されているので、水漏れの心配もない。
さらに、リアゲートを開けて外にシャワーホースを伸ばせば、外でシャワーを浴びたり、汚れたキャンプギアを洗ったりできる。
この他にもリアランプ付近に設置された外部コンセントから電源を供給することが可能だったり、オーニング(タープテント)がサイドに取り付けられていたりと装備は盛りだくさん。
ハイラックスの機動力と、キャビンの居住性、さまざまな装備。そしてアウトドアファンの冒険心をくすぐる無骨なデザインを持った車両は、まさに大人の秘密基地。あなたのキャンプライフの可能性を広げてくれるだろう。
BR75はハイラックスZ-GRスポーツをベースにした「BR75-G」が1245万円。ハイラックスZをベースにした「BR75-Z」が1098万円。
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