水道水を使ってはダメ! ウォッシャー液を補充する目安は?
フロントガラスの「見えない」をクリアにするウォッシャー液。ウォッシャータンクが底をつき「あれ、ウォッシャー液が出ない!?」というようなトラブルは回避しておきたい。「もしものときは水道水でもいいんじゃない?」はハイリスク。どうしてダメなのかも確認しておこう。
ウォッシャー液の残量を確認しよう
皆さんは、ウォッシャー液の残量を定期的に確認しているだろうか? フロントガラスの視界不良は安全にも支障をきたす。もしものときにウォッシャー液が出ないという不測の事態を防ぐためにも、時間のあるときにボンネットを開けて残量を確認してもらいたい。
ウォッシャー液の残量を確認するときは、エンジンを切っておくこと、クルマを走らせた後は時間を置くこと、この2点に気を付けよう。走行直後のエンジンルームは高温になっているため、すぐ作業を始めると火傷する恐れもあるからだ。
それでは、ウォッシャー液の残量を以下の手順で確認しよう。
- ボンネットを開けて、ボンネットステー(つっかえ棒)で固定する
- 水が噴き出したマークのついたウォッシャータンクを見つける
- ウォッシャー液の残量を確認する
エンジンルームにはオイルの補充口などもあるので、間違わないよう要注意。
ウォッシャータンクの残量を確認する方法は車種による。多いのは、キャップにレベルゲージが付いていて、先端に付着した液の位置で確認するというもの。その他、チューブで抜き取って確認するもの、タンクそのものを側面から目視できるものなどがあるので、詳しくは、車両の取扱説明書で確認してほしい。
ウォッシャー液を補充しよう
ウォッシャー液を補充しよう。同じ製品を補充するときは、そのまま注ぎ足せばいい。
- ウォッシャータンクの補充口のキャップをはずす
- ウォッシャー液をタンクに注ぎ込む
- 正常に噴射できるか確認する
また、どこまで補充するかだが、車種によって確認する方法は違うものの、目安の線やゲージで確認するものが多い。基本的には目安まで注ぎ込んでOK。詳しくは取扱説明書で確認しよう。
違う製品を補充するときは、一度、タンクを空にしてから補充しなければならない。ウォッシャー液は、同じメーカーでも、同じような特長であったとしても、違う製品を混ぜ合わすのはNG。ウォッシャー液が混ざり合うと、性能が落ちたりノズルやポンプが詰まったりするからだ。
ウォッシャータンクを空にするときは、タンクが空になるまで噴射する。残量が多いときは、灯油ポンプで液を抜いて少なくしてから噴射すると効率的だ。あとは、はじめに説明した手順で補充すればいい。
補充する際は、タンクを持ち上げてそのまま注ぎ込むとこぼれやすいので「じょうご」を使うのがおすすめだ。
ウォッシャー液を水で代用するのはアリorナシ?
度々、巷でささやかれる「ウォッシャー液のかわりに水道水を使えばいい」はアリなのかナシなのか。答えは「ナシ」! 特に水道水で代用すると、時間の経過とともにタンク内の水が腐り、パイプ内にカビが発生するため、詰まりの原因となる。
定期的にウォッシャー液を補充できるよう、ウォッシャー液はストックしておくこと。また、走行中にウォッシャータンクが底をついても、すぐに補充できるよう、クルマにも予備を積んでおくと安心だ。
どのウォッシャー液を選んだらいいのか悩んだときは、寒冷地でなければ、とりあえず、撥水性と洗浄力に優れたスタンダードな製品を選んでおけばいいだろう。雨をはじき、泥はね、虫、鳥のフンなどの汚れを綺麗に落とせる。
北海道、東北、北陸など、冷え込みの厳しい地域でスタンダードなウォッシャー液を使用していると、タンク内やノズル内でウォッシャー液が凍結したり、噴射した途端に窓ガラスで凍り付いたりする。寒冷地のドライバーにとっては、当たり前のことではあるが、寒冷地仕様を選ばなければならない。ウォッシャータンクの凍結によって車両内部が損傷することもあるのだ。
寒冷地用のウォッシャー液の見分け方だが、ボトルのラベルに「寒冷地用」「解氷」「-30℃」「-40℃」などと目立つように記載されている。寒冷地あれば、少なくとも冬期間は、近所のスーパーやコンビニでも、寒冷地仕様のものが使いやすい容量と買い求めやすい価格で並んでいる。なお、-30℃や-40℃という表記は「不凍温度」というもので、基本的にはこの温度までは凍らないという意味だ。
なお、ウォッシャー液には、原液のまま使用するものと希釈するものがある。寒冷地用のウォッシャー液も、希釈をすればオールシーズン使用できる製品も多い。なお、希釈する際は、必ず、製品の裏書に記載されている希釈率などを守ってほしい。
雨や雪の日の運転対策として欠かせないウォッシャー液の補充。ボンネットを開ける面倒はあるが、定期的にタンクの残量を確認してこまめに補充すると同時に、万が一の時のため、クルマにも予備を積んでおくことで、走行中のトラブルを回避しよう。
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