道の駅が新たに5駅追加! 敷地面積2万平方メートル越えが3施設も登録!
国土交通省は、県や市町より申請のあった5駅を新たに道の駅として登録すると発表した。2月に6駅が加わり、今回の登録で、全国の道の駅は合計で1209駅となる。
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道の駅制度創設から30年! ハイレベルな道の駅が増加中!
1993年に創設され、今年で30年が経過した「道の駅」。今回の59回目の登録で、道の駅の総数は1209駅となった。それにしても、近頃の道の駅のレベルはどんどん高くなっていると感じないだろうか?
その理由は、国土交通省が現在取り組んでいる道の駅の在り方に「地方創生・観光を加速する拠点」に加え、「ネットワーク化で活力ある地域デザインにも貢献」することを条件に取り組んでいるからだ。旅の途中で立ち寄る人にとっても、地域住民にとっても、道の駅が目的地のひとつになったという人もいることだろう。
それでは、今回登録された山形県山形市の【やまがた蔵王】、山形県最上町の【もがみ】、千葉県館山市の【グリーンファーム館山】、奈良県奈良市の【クロスウェイなかまち】、大分県大分市の【たのうらら】の5駅をさっそく見てみよう。
名山・蔵王への登り口に! 道の駅「やまがた蔵王(ざおう)」
2018年5月に道の駅「蔵王(仮称)」として基本構想が策定、建設工事は2022年10月からスタートし、施設は2023年12月にオープン予定。この道の駅は国道13号、東北中央自動車道・山形上山ICに近く、山形を代表する観光地「蔵王」の登り口に位置する。
やまがた蔵王では、地場産品を扱う隣接の商業施設と連携し、広域観光の要として蔵王及び山形の自然、食文化、伝統などの魅力を発信する。また、高速・路線バスの発着点などの交通拠点、災害時の広域的な防災拠点としても機能する。整備手法は公共が資金調達を負担し、民間事業者に設計(Design)、建設(Build)、運営(Operate)を一括して委ねるDBO方式を採用している。
オープン:2023年12月予定
所在地:山形県山形市表蔵王79番地1
敷地面積:2万1161平方メートル
延床面積:2488.48平方メートル
施設:駐車場367台、トイレ83器、情報提供・休憩施設、観光案内所、ベビーコーナー、備蓄倉庫、非常用電源、貯水槽、マンホールトイレ、公衆電話、公衆無線LAN、物販施設、飲食施設、多目的ホール、更衣室、バス停留所、バス待合、芋煮広場、イベント広場、車中泊施設、シェアサイクル、サイクルラック、EV充電施設
清流・最上小国川に癒される! 道の駅「もがみ」
道の駅もがみは、日本海と太平洋を結ぶ一般国道47号に位置し、山形県の東の玄関口として物流・観光・ビジネスといった道路利用者の利便性向上と、町内外への誘客を目指している。周辺の観光・イベント情報や地域の資源・史跡・各種体験などの情報を、最上町観光協会がコンシェルジュとして対面で提供する。また、地域サークル活動や各種研修など、多様な目的に合わせて利用できる交流スペースを設置。地域住民が活躍できる機会を創出し、地域活性化につながる交流拠点にもなる予定だ。
道の駅の建物は大きくはないが、隣接している既存の民間ドライブイン「川の駅 ヤナ茶屋もがみ」にはヤナで獲れた鮎を扱うレストランや物産、ログハウス風のコンビニなども揃っているため、もともとあった利便性に地域交流の機能が加わった形となる。
オープン:2023年度予定
所在地:山形県最上郡最上町大字志茂字柳ノ原1469番地50
敷地面積:3139平方メートル
施設:駐車場54台、トイレ22器、情報提供、休憩施設、観光案内所、ベビーコーナー、非常用電源、公衆電話、公衆無線LAN、物販施設、交流スペース、会議室、EV充電施設
豊かな農園と食の拠点! 道の駅「 グリーンファーム館山(たてやま)」
グリーンファーム館山は、千葉県館山市を通る基幹農道の市道8038号(安房グリーンライン)と国道128号が交わる房総エリアの中心部に立地を持つ。人・モノ・情報の拠点施設を整備することで、農産物の流通改善や観光振興が期待されている。
他には、千葉県南部地域の観光情報や歴史文化情報を発信するとともに、地域の観光と農水産業をつなぎ、生産者との交流や収穫・調理体験等を一体的に体験できる“体験価値の高い道の駅”をコンセプトとして地域のゲートウェイを目指す。グリーンファーム館山という駅名は全国から451点の応募があり、市の選考委員会が最終的に決定した。
オープン:2024年2月予定
所在地:千葉県館山市稲274番地
敷地面積:2万2905平方メートル
延床面積:835.84平方メートル
農園面積:約4000平方メートル
施設:駐車場131台、トイレ20器、情報提供施設、休憩施設、観光案内所、ベビーコーナー、非常用電源、貯水槽、マンホールトイレ、公衆無線LAN、物販施設、飲食施設、体験室、加工室、農園、EV充電施設
元地は平城遷都1300年祭の駐車場! 道の駅「クロスウェイなかまち」
奈良県奈良市中町に建設中のクロスウェイなかまちは、もともと平城遷都1300年祭のパークアンドライド駐車場として整備された土地のため、広い敷地面積を有していた。2011年には社会実験として一日道の駅が開催され、その後2017年に土地活用として道の駅として整備することを発表。駅名は一般公募475点の中から多くの人が交わり、集い、旅立つイメージを込めてこの名称に決まった。
施設には農産物等を取り扱う直売所、レストラン、カフェを備え、周辺地域だけでなく中南和地域も含めた観光資源等の情報を発信し、地域観光の玄関口も目指す。他にはバスターミナルを設置し、公共交通の結節点としての機能も担うとともに、非常用発電、災害時に自衛隊等の支援活動が可能な駐車場、備蓄倉庫を備え、全ての建物が耐震化されている。
オープン:2023年度予定
所在地:奈良県奈良市中町4694-1
敷地面積:3万3500平方メートル
施設:駐車場257台、トイレ40器、情報提供施設、休憩施設、ベビーコーナー、非常用電源、備蓄倉庫、貯水槽、マンホールトイレ、公衆無線LAN、物販施設、飲食施設、交流スペース、キッズスペース、更衣室、サイクルステーション(レンタサイクル含む)、芝生広場、ドッグラン、EV充電施設、バスターミナル、オープンテラス・テラスデッキ、調整池
周辺には観光地が充実! 道の駅「たのうらら」
大分市西部海岸と国際観光温泉文化都市の別府市の中間に誕生する道の駅たのうららは、優れたアクセス性と、観光地が集積する立地を利用し、大分市のゲートウェイを目指している。地元産品を中心に扱うとともに、商品試作協力等による6次産業化支援、オリジナル商品の開発や生産者の支援体制により、地域活性化と地域経済の発展につなげる。また、路面電車の展示などによる周遊のきっかけづくりと、歴史文化情報を発信。大分市が西洋音楽発祥の地であることから、施設の中央部には「誰でもピアノ」が配置され、施設利用者が気軽に音楽を楽しめる文化交流の空間を演出する。
オープン:2024年度予定
所在地:大分県大分市大字神崎字梶原1228番9
敷地面積:1万7520平方メートル
施設:駐車場270台、トイレ74器、情報提供コーナー、休憩コーナー、ベビーコーナー、非常用電源、備蓄倉庫、公衆無線LAN、物販施設、飲食施設、多目的室、キッズスペース、歴史文化コーナー、ホール(おとの聴こえる広場)、音楽スタジオ、サイクルステーション・ランナーズステーション、展望スペース、屋外テラス、EV充電施設、サイクルラック