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最終更新日:2023.01.13 公開日:2023.01.13

ランボルギーニ最強のSUVは極楽的な楽しさ!ウルス・ペルフォルマンテを試す

ランボルギーニのスーパークロスオーバーに、最強モデルの「ウルス・ペルフォルマンテ」が登場。サーキットもオフロードも乗りこなす猛牛モンスターに小川フミオが試乗した。

文=小川フミオ

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武装したランボルギーニ

フロント部はカーボン素材による空力付加物をそなえる

 これはいままで乗ったウルスのなかでも最高。ランボルギーニが発表した「ウルス・ペルフォルマンテ」に、2022年10月、ローマのサーキットで試乗して、いたく感心してしまいました。

 ウルスのナリはSUVだけれど、走りはスポーツカー。ランボルギーニにふさわしいスーパークロスオーバーです。私はこれまでにも、東京でも走ったし、雪の降るアイスランドを走破したこともあります。

 今回のウルス・ペルフォルマンテは、昨夏に発表されたばかり。ほぼ同時に発表されたウルスSと、基本的に同じ490kWの4リッターV8エンジンを搭載。ただし、車高は落とされ、サスペンションも専用。さらにカーボン製のパーツをあらゆるところに使って、ボディの軽量化と、空力付加物による”武装”が特徴的なのです。

「ウルスの次のステップがこれ、というのが私たちの今回の結論でした。(2012年発表の)ウルスのアップデートの時期が来たので、パフォーマンスの向上をめざしたのです」。アウトモビリ・ランボルギーニのステファン・ヴィンケルマンCEOは、試乗のためのローマ郊外のバレルンガサーキットで、私にそう語ってくれました。

車高はウルスSより20mm低い

この存在、いつまで許されるか

 たしかに、スポーツカーみたいな走りを味わわせてくれるモデルでした。加速は鋭く、ブレーキングは強力でかつペダルフィールは繊細。ステアリングホイールは路面とタイヤとのコンタクトをダイレクトに伝えてくれて……ひとことでいうと、極楽的な楽しさ。

 印象的だったのは、オートマチック変速機のプログラムが著しく改良されたこと。マニュアルモードで、ギアを出来るだけ引っ張ってV8エンジンのトルクを余すところなく使いきるのも、ひとつの楽しみかた。

計器盤の液晶画面もウルス・ペルフォルマンテ用にデザイン。人工スエードを張った専用スポーツシートが用意される

 いっぽう、オートマチックでサーキットを走っても、これがかなり良い。加速時は私の気持ちをよく汲んでくれるようにシフトアップするし、ブレーキングに合わせてのシフトダウンのタイミングも適切。850Nmもの大トルクをじつに細やかに使うという感じです。

「ウルスの価値をトップレベルで維持することに心を砕きました。この先、欧州での排ガス規制(ユーロ7)がどのようになるか、予断を許しませんが、V8とV12(アヴェンタドール)の市場性がある間は、改良の手をゆるめません」

 ヴィンケルマンCEOはそう言い切ります。

これぞランボルギーニ

「ラリー」モードはオフロードが楽しめる

 今回、ウルス・ペルフォルマンテのドライブモードに「ラリー」が追加されたのもニュースです。オフロード用のモードで、実際に、起伏のあるダートコースで体験が出来ました。

「ラリー」は、オフロード用にトラクションコントロールが効いて、車輪のグリップを制御するモード。それでいて、摩擦係数がそんなに高くない路面でアクセルペダルを多めに踏み込むと、フロントタイヤが路面をつかまえていても、リアタイヤのグリップが大トルクに負けて、テールスライドが起こります。

 もちろん、これで「あ、まずい」と思ったら、少しだけアクセルペダルに載せた足の力を弱めることで、グリップを回復。車両はもとのラインにピタッと復帰します。アクセルペダルを踏み続けていると、リアがさーっと流れていきます。それでも大事になりません。アクセルペダルでのコントロールがどこまでも容易です。

 素晴らしくおもしろいクルマを作ってくれた。というのが、ウルス・ペルフォルマンテを体験した私の感想。ランボルギーニの収益にとって重要なウルスは、これでますます商品価値を上げたようです。

ランボルギーニ ウルス・ペルフォルマンテ|Lamborghini Urus Performante
全長×全幅×全高:5137x2026x1618mm
ホイールベース:3006mm
エンジン:3996cc V型8気筒ターボ
出力:490kW(660PS)@6000rpm
トルク:850Nm@2300~4500rpm
変速機:8段オートマチック
駆動方式:全輪駆動
最高速度:306km/h
加速性能:0-100km/h 3.3秒
    :0-200km/h 11.5秒

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