日本各地の絶品夜景、この展望施設で楽しもう︕
日没時刻が早くなり、夜の時間が長くなる秋から冬の季節だが、日本各地には、美しくきらめく夜景が展望できるスポットがある。高層ビルの窓明かり、湾岸を走る高速道路の一筋の光、ライトアップされた工場や歴史的建造物など、あなたのお気に入りはどんな夜景?
北海道函館市/函館山山頂展望台
函館の夜景がパノラマで展開
函館市の南西の端に位置し、津軽海峡に突き出た標高334mの函館山。その山頂展望台から見下ろす夜景は大パノラマ。扇状に広がる函館市街地の無数のきらめく明かりと両側から挟み込む寒色の海とのコントラストは多くの観光客を魅了する。目を凝らせば函館港や市街地の歴史的建造物も眺望できる。国内観光客への「訪問した(またはする予定の)函館の観光ポイントは?」のアンケート調査で、この函館山が75.8%の回答率で1位に選ばれたのもうなずける(平成29年度函館市観光動向調査より)。
開館時間:10:00~21:00※山頂展望台(屋内)
料金:入場無料
※函館山山頂展望台への交通アクセスは、【2021年4月12日11時 ※予定】までは、ロープウェイのみ利用可能。登山バス・タクシー・マイカー・レンタカーの利用不可。
☆お出かけの際は、事前にホームページなどで確認を。
千葉県木更津市/海ほたるパーキングエリア「展望デッキ」
海の中を貫く「アクアブリッジ」
東京湾の中央部を横断し、神奈川県川崎市と千葉県木更津市を結ぶ延長約15.1kmの有料道路である東京湾アクアライン。この有料道路上にあり、海に囲まれた全長650mの島(木更津人工島)に建設された、世界でも珍しい海上パーキングエリアが「海ほたるパーキングエリア」。海に囲まれたこの施設、木更津側展望デッキからは、暗く広がる海の中を明かりに照らし出されて対岸に向かって伸びていく「アクアブリッジ(橋梁)」が、また川崎側展望デッキからは、東京スカイツリーや横浜の夜景などが眺望できる。展望デッキには望遠鏡も設置。冬の冷たい潮風対策をしっかりして東京湾の風景をぐるりと楽しんでみては?
営業時間(展望デッキ):24時間利用可
料金:無料(高速料金は別)。
東京都千代田区/屋上庭園「KITTEガーデン」
眼下に望むライトアップされた東京駅の赤レンガ
1931年に竣工した、JR東京駅丸の内南口前にある旧東京中央郵便局の局舎の一部を保存・再生し建築された商業施設「KITTE」。この施設の6階にあるのが、屋上庭園「KITTEガーデン」。約1,500m²のスペースを有する、緑豊かな開放的な展望スポット。目の前には2012年に復原された、クラシックなJR東京駅丸の内駅舎が。赤レンガの外壁がライトアップされ、背景を取り巻く丸の内地区の高層ビル群の窓明かりと相まって対照的な夜景空間を作り出す。
営業時間(展望施設):11:00~23:00(日曜日・祝日は、11:00~22:00※天候により閉鎖する場合あり)
料金:入場無料
神奈川県川崎市/川崎マリエン展望室
臨海部の倉庫群と工場が作り出す夜景
川崎マリエンは、川崎市の臨海部に位置する東扇島にあり、市民と川崎港の交流を深めるために生まれたコミュニティ施設。この施設の一つ、独特なアーチ形の建物がタワー棟で、この最上階の10階に「川崎マリエン展望室」はある。展望室は高さ51mで、360°ぐるっと周りの風景が見渡せる。そしてこの施設から眺望できる夜景のポイントは、臨海部の倉庫や工場などが構成する人工物特有の風景美だ。港には隣接して建つ大型倉庫群、ガントリークレーン、コンテナを積載したトラックが控え、首都高速湾岸線が海岸線と並走して延び、西側には火力発電所や製鉄所がオレンジ色や緑色の明かりによって独特な陰影を作り出す。また海側に目を転じれば東京湾を航行する大型船の船影も目に飛び込む。屋内施設なので防寒対策をあまり気にせず工場夜景が楽しめるのもいい。
開館時間:9:00~21:00(入場は20:30まで)
休館日:年末年始(12月29日~1月3日)および施設が定める休館日及び設備点検日。
料金:入場無料
神奈川県横浜市/横浜ランドマークタワー 69階展望フロア「スカイガーデン」
横浜の街の華やかな夜景を眼下に
横浜みなとみらい地区に建つ、横浜ランドマークタワー。その高層ビルの69階、地上273mの高さにあるのが展望フロア「スカイガーデン」。展望フロアまでは高速のエレベータが運んでくれる。回廊式の展望フロアは、ぐるりと横浜の街や海が見渡せる。特に眼下に広がる横浜みなとみらい地区の夜景は見もので、大観覧車のコスモロック21を筆頭に各施設の光の演出が多彩で見飽きない。またライトアップされた首都高速湾岸線の横浜ベイブリッジや鶴見つばさ橋、賑わいを見せる横浜駅方面の夜景まで一望。
営業時間:通常営業/10:00~21:00(最終入場は20:30)
延長営業/10:00~22:00(最終入場は21:30)※毎週土曜日、月曜日が休みの場合の前日日曜日、ゴールデンウィーク、夏休み期間、クリスマス期間
※上記時間以外に年末年始特別営業あり(詳細はスカイガーデンHP参照)
料金:入場料大人(18~64歳)1,000円 、 65歳以上・高校生 800円、 小・中学生 500円、幼児(4歳以上)200円。
三重県四日市市/四日市港ポートビル展望展示室「うみてらす14」
ライトアップされる石油化学プラントの複雑な形
伊勢湾の奥、三重県四日市港の霞ケ浦地区にある四日市港ポートビル。その最上階14階、高さ90mにある展望展示室「うみてらす14」。昼は鈴鹿山脈から名古屋方面までが見渡せるロケーションだが、この施設のポイントは四日市コンビナートの工場夜景が一望できることにある。この四日市港は、1959年、日本で最初の大規模な石油化学コンビナートができた場所。このビルの周りに眺望を遮る高層の大型建造物が少ないので、緑や白やオレンジ色でライトアップされるいくつもの石油化学プラントの複雑な造形が眺められる。この四日市コンビナートの工場夜景の特徴は以下の通り、(1)巨大建造物が比較的少ないので遮るものが少なく、広範囲に奥行きのある夜景が広がる。(2)程よい間隔でプラントが集積しているため光量のボリュームがある。(3)工場の周りに海、運河、河川などが多いため水面への反射夜景ができる。この展望展示室で、工場夜景を心行くまで堪能してみてはいかが?ただし夜景が見られる夜間に開館するのは、土曜日・日曜日・祝日のみ(21:00まで)なのでご注意を。
夜間開館日:土曜日・日曜日・祝日のみ(開館時間は10:00~21:00まで)
※2020年12月19日~27日は、「クリスマス・年末特別期間」のため開館時間は21:00まで(12月23日は休館日)
開館時間(通常):10:00~17:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:水曜日(祝日の場合は開館)、12月29日~1月3日
入場料金:一般(高校生以上)310円、中学生以下無料
大阪府大阪市/梅田スカイビル空中庭園展望台
高さ173mの風にあたりながら眺める夜の大阪
大阪市北区の新梅田シティに建つ地上40階、高さ173mの梅田スカイビル。このビルの39階・40階・屋上は「空中庭園展望台」という大阪の街を一望できる展望施設。中でも屋上部分はスカイ・ウォークと呼ばれる円い回廊式の屋外デッキ。高さ173mの外気にあたりながら、360°ぐるり周りを遮るもののない迫力の眺望が楽しめる。とくに夜景は高層ビル群の窓明かりとその間を縫うように走る阪神高速や鉄道を照らす明かりなど、見所が多い。39階・40階にはショップやレストランやカフェなどもある。
営業時間:9:30〜22:30(最終入場22:00)※特別営業日あり
休館日:なし
入場料金:大人1,500円(障がい者750円)、4歳~小学生700円(障がい者350円)、4歳未満は無料
広島県尾道市/千光寺公園「頂上展望台」
水面に映る瀬戸内・尾道の街明かり
JR山陽本線尾道駅の北側、標高144.2mの千光寺山の中腹にかけて広がる千光寺公園。尾道市の桜の名所として知られるこの公園の一角、頂上付近に建つのが「頂上展望台」。この頂上展望台からは尾道の夜景が楽しめる。南側に目を向けると、尾道市街が明かりに照らされて広がる。瀬戸内海の尾道水道を挟んで対岸には向島の夜景も。さらに東側に目を転じると、オレンジ色のライトに照らされた尾道大橋が海峡を跨ぐ。尾道水道に映り込む市街地の明かりや尾道周辺の山々のシルエットもここからの夜景の魅力の一つ。頂上展望台の近くには、駐車場(千光寺公園駐車場)もある。
開館時間(頂上展望台):24時間利用可
入場料金:無料
福岡県北九州市/門司港レトロ展望室
レトロな風情の港町・門司がライトアップ
明治から昭和初期にかけて国際貿易の拠点であった港町の門司(福岡県北九州市門司区)。近代日本を支えたこの港町に建つ、高層集合住宅の最上階31階(地上103m)にあるのが「門司港レトロ展望室」。この展望室からは、往時の趣を残す歴史的建造物が並ぶ門司港レトロ地区はもちろん、眼前に広がる関門海峡を挟んで対岸の下関市や関門橋までが一望できる。とくに夜は眼下の門司港レトロ地区の各建造物がライトアップされ、旧門司三井倶楽部やJR門司港駅などのクラシックな姿が眺望できる。また海峡を跨いで本州と九州をつなぐライトアップされた関門橋も見逃せない。ただしこの展望室から夜景が見られる夜間営業は、現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、金曜日・土曜日・日曜日・祝日のみとなっているのでご注意を。
夜間営業日(営業時間):金曜日・土曜日・日曜日・祝日(10:00~21:00)
通常営業日(営業時間):月曜日~木曜日(10:00~17:00)※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当面の間、時短営業中。
休館日:年4回
入場料金:大人300円、小・中学生150円
駐車場(門司港レトロ駐車場):普通車1日200円
☆門司港レトロ地区では、イルミネーションイベント「浪漫灯彩」開催予定(開催期間:11月21日~2021年3月14日/点灯時間:17:30~24:00※11月21日は点灯式のため18:30~。※開催期間、点灯時間は予定)
福岡県福岡市/福岡タワー「スカイビュー123」
福岡市のウォーターフロント地区から望むパノラマ夜景
福岡湾沿いのウォーターフロント開発地区に建つ、全長234mの福岡タワー。その123mの最上階にある展望室が「スカイビュー123」。ここからは福岡市の街並みや沈む夕日が美しい博多湾などの景色を360°ぐるりと一望。夜になれば、福岡市の繁華街である天神地区や博多駅の明かり、ヨットハーバーや海浜公園などを照らす明かり、暗く広がる福岡湾とライトに照らし出される福岡都市高速や行き交う車のライトまでが展望できる。
11月中旬~12月下旬にかけては、福岡タワー自体がクリスマスバージョンのイルミネーション(クリスマスプレゼントがモチーフ)でライトアップする(点灯時間:日没~23:00)。
営業時間:9:30~ 22:00(最終入館21:30)
入場料金:大人800円、シニア(65歳以上)720円、小・中学生500円、幼児(4歳以上) 200円
☆新型コロナウイルスの影響で休業・営業内容変更の場合があります。各展望施設にお出かけの際は、各種報道機関の発表、各自治体や各施設のホームページなどで最新情報をご確認の上、お出かけください。