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最終更新日:2020.10.21 公開日:2020.10.21

トシガミ様に願いを込めて。「渦巻く智恵 未来の民具 しめかざり展」11月28日から開催

日本各地のしめかざり約100点を展示紹介する「渦巻く智恵 未来の民具 しめかざり展」が2020年11月28日から開催される。土地によって異なる形の「しめかざり」には、どのような先人たちの知恵が込められているのだろうか。展示会では、しめかざりをさまざまな視点から紹介し、未来の生活道具としての可能性についても考えていく。

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出典:公益財団法人せたがや文化財団 生活工房

2021年が良い年になるよう願いを込めて「しめかざり展」開催

三重県伊賀市「エビス馬」(左)、福島県会津若松市「ケンダイ」(右) 撮影:森須磨子

 新しい年の福を授けるトシガミ様を迎えるために飾る「しめかざり」。かつて、しめかざりには地域性や多様性があったが、生活様式の変化にともない現代では年末年始を彩る手軽な装飾として用いられることも多くなった。しかし本来、しめかざりは、1年の中で世話になったモノに感謝するという作り手の「想い」が込められているのだという。11月28日から開催される「渦巻く智恵 未来の民具 しめかざり展」は、グラフィック・デザイナーでしめかざり研究家の森須磨子氏が企画。氏によってこれまでに調査・収集してきたさまざまなしめかざり約100点以上が展示される。土地によって全く異なるしめかざり。その造形や意味に触れることができる展示会だ。

千差万別のしめかざり。月下をイメージした空間での展示

京都府京都市「ちょろけん」(左)、宮城県気仙沼市「ホシノタマ」(右) 撮影:森須磨子 

 本展では、複数の展示構成によってしめかざりが紹介される。ひとつは、「しめかざり時空探訪」コーナーとして、しめかざりが現代の形になるまでの歴史的変遷やその地域性などを、写真とグラフィックで紹介。次に、「智恵と未来」コーナーでは、地域性などとは別の新しい視点でしめかざりを分類するという。例えば、現代の暮らしの中に映えるデザインや、意味の解釈などで分類されるのであれば、しめかざりをぐっと身近に感じられそうだ。そして、分類別の特徴を紐解いていくことで、本展のメインテーマのひとつでもある、これからの生活様式に合わせた「未来の民具としての可能性」に迫る。

 さらに、展示室の空間は、しめかざりが飾られた「大晦日の深夜」が展示室の空間コンセプトであるという。照明を月に見立て、月明かりに照らされたしめかざりの様子を演出する。また、普段は目にすることが少ない、装飾が付いていないしめかざりの藁の土台も展示されるなど、しめかざりをさまざまな視点から鑑賞し、考えることができる。

【「渦巻く智恵 未来の民具 しめかざり展」概要】
開催日:20201128日(土)~1227日(日)
時間:10時~18時(月曜休み)
料金:入場無料
会場:生活工房(三軒茶屋キャロットタワー34F
アクセス:東急田園都市線・世田谷線「三軒茶屋駅」直結
     東急・小田急バス「三軒茶屋」停留所そば

 なお、展示会の期間などは、急遽変更や中止になる場合もあるそうなので、訪れる際には事前に公式サイト(https://www.setagaya-ldc.net/)で情報を確認することをおすすめしたい。

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