【東京モーターショー2019】国内メーカーの見どころまとめ!ホンダ・スズキ・カワサキ編
「東京モーターショー2019」が開催されている。本記事では、ホンダ・スズキ・カワサキ編として「ホンダ・ホンダe」「スズキ・WAKUスポ」「カワサキ・Ninja」など展示の見どころを紹介しよう。
ホンダは、新型コンパクトEV「ホンダe」と新型「フィット」をお披露目!
東京モーターショー2019のホンダブースでは、2020年に日本で発売する電気自動車(EV)「ホンダe」の量産モデルを日本初公開した。同社は、2030年までに全世界で新車販売数の3分の2を電動化する計画を進めており、ホンダeはそのアイコンとなる1台である。
都市型のスモールカーをコンセプトにしており、総電力量35.5kWhの駆動用バッテリーを搭載、航続距離は220km(WLTCモード)。車両下部にバッテリーを搭載しているため重心が低く、後輪駆動を採用したことから街中での取り回しの良さと優れた走行性能を両立しているという。
ドアミラーが小ぶりなのは、従来の鏡ではなく「サイドカメラミラーシステム」を搭載しているから。車内に設置されたモニターに従来のドアミラーで確認できたエリアを映し出せる。また、スマートフォンアプリ「My Honda+」を利用すれば、バッテリーの充電状況や航続距離の確認、ドアの施錠や開錠などが可能になるという。
また、フルモデルチェンジして2020年2月に発売予定の新型「FIT(フィット)」もお披露目。歴代のモデルで継承されている広い室内空間や使い勝手の良さはそのままに、外観は丸みを帯びた優し気なデザインが採用。Aピラーの構造を一新することで広い視野を実現しているという。
また「日常生活に寄り添うような心地よさ」をコンセプトにそれぞれ特徴を持った以下の5種類のモデルをラインナップするという。
BASIC(ベーシック)
デザイン性と快適性を備えた基本のタイプとして、やわらかな表情をつくるフロントフェイス、シームレスで流れるようなフォルムなど、親しみを感じさせるシンプルなデザインが特徴。
HOME(ホーム)
ナチュラルな風合いの織物のシート、本革のステアリング、プライムスムースのソフトパッドなど、インテリアのカラーをグレーに揃え、シンプルながらリラックスできる落ち着いた空間が特徴。
NESS(ネス)
気分が盛り上がるようなカラーコーディネートとともに、シートとインパネソフトパッドの表皮に撥水性の高い素材を採用。フィットネススポーツのような、軽快でファッショナブルなスタイリングが特徴。
CROSSTAR(クロスター)
アウトドアに似合うようにとデザインされたCROSSTAR専用のエクステリアと大径タイヤを採用。シートとインパネソフトパッドの表皮に撥水性の高い素材を採用するなど、アウトドアでの使用を想定したタフさが特徴。
LUXE(リュクス)
優雅で心地よい時間が過ごせる空間として、質感や手触りのよさを追求したという専用の本革シートを標準装備。エクステリアには、プラチナ調クロームメッキや専用デザインの16インチアルミホイールを採用するなど、高級感のある雰囲気が特徴。
また、ハイブリッドモデルには、高い環境性能と心地よい走りの両立を目指して開発したという2モーターハイブリッドシステム「e:HEV(イーエイチイーブイ)」を搭載する。
同社のブースでは他にも、スーパーカブの新シリーズ「CT125」や新型「アコード」など、さまざまな車種や技術を展示している。
スズキのコンセプトモデルは、変形するPHEV「WAKUスポ」
東京モーターショー2019のスズキブースでは、パーソナルコンパクトPHEVのコンセプトモデル「WAKUスポ(ワクスポ)」が参考出品されている。
ワクスポは、「いつでも、誰でも、どこへでも。楽しさ、ワクワクをシェアリング」をテーマに開発されたコンパクトPHEV。Aセグメントのコンパクトボディに、車体形状、フロントマスクの表示などを切り替える「ワクワクスイッチ」を搭載。ワクワクスイッチを押すことでクーペタイプからワゴンタイプへと車体のリア形状が変形するのが特徴である。
一見すると2ドアタイプに見えるが、後席にはスライドタイプのドアが採用されている。また、ワゴンタイプに変形する際にリアシートが後方にスライドしながら自動でリクライニングし、クーペ時よりもゆとりある空間になるという。
同社ブースでは、「HANARE(ハナレ)」も参考出品されている。ハナレは、家の”離れ”をイメージした自動運転モビリティ。4輪全てにインホイールモーターを内蔵したEVで、前後左右関係なく移動可能。自動運転モビリティなので運転席はなく、車内には前後向かい合わせのソファのようなシートと側面に大型のディスプレイを搭載しているのが特徴である。
車体側面が跳ね上げ式の大きなドアになっている。ドアを開けば開放的な空間となり、乗り降りもスムーズだ。完全な自動運転が実現すれば、このようにプライベート空間でくつろぎながら移動する新しいスタイルが生まれるのかもしれないと想像させるコンセプトモデルだ。
同社ブースでは他にも、新コンセプトの軽SUV「HUSTLER CONCEPT(ハスラーコンセプト)」、新エンジンを搭載したスポーツバイク「GIXXER SF250(ジクサーSF250)」など、さまざまな車種や技術を展示している。
カワサキは、中型スポーツバイク「Ninja ZX-25R」やZシリーズの新型「Z H2」を参考出品!
東京モーターショー2019のカワサキブースでは、スポーツバイク「Ninja ZX-25R」が参考出品されている。
Ninja ZX-25Rは、新開発の249㏄水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブエンジンを搭載したフルカウルスポーツモデル。現行の250㏄クラスの車種としては唯一並列4気筒エンジンを搭載。
フレームを新設計のトレリスフレームにすることで軽量化を図り、競技用オフロードバイクなどに採用されているフロントサスペンション「SFF-BP(セパレート・ファンクション・フォーク・ビッグ・ピストン)」(※)を250ccクラスで初搭載するなど、優れた走行性能を有しているという。また、トラクションコントロールやパワーモード切替、クイックシフターなど、運転しやすさを追求したライダーサポート技術も搭載。
※SFF-BP(セパレート・ファンクション・フォーク・ビッグ・ピストン)は、フロントフォークの片側に分離加圧ダンパーを配し、もう一方にスプリング機構を配して役割を分担したことで高いサスペンション性能を発揮するSFF(セパレート・ファンクション・フロントフォーク)構造と、ピストンサイズを大きくすることにより衝撃の減衰力が向上したBPF(ビッグ・ピストン・フロントフォーク)構造を合わせたフロントフォーク。
同社のブースでは、人気車種であるZシリーズの新型「Z H2」も参考出品された。
Z H2は、最高出力200PS、最大トルク137N・mを発揮する998㏄水冷並列4気筒バランス型スーパーチャージドエンジンを搭載したスーパーネイキッドモデル。
こちらも新設計のトレリスフレームで軽量化し、フロントサスペンションに「SFF-BP」を搭載。軽快なハンドリング性能と、スーパーチャージドエンジンのパワーを受け止める高い剛性を両立したという。
獲物を狙う猛獣の背中のように盛り上がった燃料タンクと低く構えたヘッドランプ、大胆に跳ね上がったテールセクションなどが生み出す迫力のあるデザインが特徴である。
同社ブースでは他にも、海外向けのオフロード4輪「TERYX KRX 1000(テリックス KRX 1000)」や12月に新発売されるレトロモデル「W800」など、さまざまな車種や技術を展示している。
東京モーターショー2019のテーマは「OPEN FUTURE」。世界8か国、187企業・団体が出展し、未来のモビリティを提案している。未来の街や生活に繋がるクルマを想像しながら楽しんでもらいたい。一般公開の会期は10月25日から11月4日まで。