都内の公道をF1マシンが初走行! 神宮外苑いちょう並木が爆音に震えた!!【Red Bull Showrun Tokyo】
3月9日、都内の一般公道を初めてF1マシンが走行するイベント「Red Bull Showrun Tokyo」が開催された。場所は、通称「明治神宮外苑いちょう並木」と呼ばれる、東京都道414号。その模様をお届けする。
3月17日に、オーストラリア・メルボルンで第1戦の決勝が開催されるフォーミュラ1世界選手権の2019シーズン。今年は、ホンダが2チームにパワーユニットを供給するのが話題のひとつだ。1チームは、トップチームのひとつであり、ホンダが初めてコンビを組むアストンマーティン・レッドブル・レーシング。そしてもう1チームが、そのジュニアチームともいえるレッドブル・トロロッソ・ホンダで、こちらは2018シーズンから引き続き供給となる。
開幕戦を1週間後に控えた3月9日、通称「明治神宮外苑いちょう並木」と呼ばれる、東京都道414号を舞台に、アストンマーティン・レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン選手とピエール・ガスリー選手がデモ走行する無料イベント「Red Bull Showrun Tokyo」が開催された。舞台となる東京都内の公道をF1マシンが走るのは初めてということもあり、来場者は1万人超え。入場制限がかかるほどの大盛況となった。
ふたりはアストンマーティン「DB11」のオープンカーに乗ってコースの下見がてら、ファンへの挨拶を行った後、まずはチーム初年度となるガスリー選手から走行。ガスリー選手は全日本スーパーフォーミュラ選手権の2017シーズンに参戦していた「日本育ち」。日本のファンを前に、2往復目にコース中央でドーナツターンを披露した。しかし、大きく回りすぎてスタックさせてしまう。メカニックの手を借りてゴールとは逆方向に再スタートし、お詫びとばかりにもう半周追加するサービス精神を発揮した。
一方、2016年のシーズン途中に移籍して今年でレッドブル・レーシングで4シーズン目となるフェルスタッペン選手は、タイヤスモークを上げるサービスを披露するも、落ち着いて走行させた。ちなみにマシンは「レッドブルレーシングF1デモカー」という名称で、型式などは非公開。フェルスタッペン選手が走り終えると、今度は2台同時走行というサプライズラップも行われた。
今回の東京の公道におけるF1マシン初走行に対し、ガスリー選手は「F1で東京の道を走るなんて考えてもいなかったので、本当に最高でした。大勢のファンの前で走れたのも良かったし、これからもチャンスがあればいいなと思います」とコメント。
フェルスタッペン選手は、「今日は大勢のファンのみなさんと接することができて、ありがとうございました。鈴鹿(サーキット)でも会えることを楽しみにしています」とした。さらにフェルスタッペン選手は、父親のヨス・フェルスタッペン氏が現役時代、ホンダF1の試作車をテストしていたことについても質問を受け、振り返りながらこう応じた。「そのクルマに乗っている写真が家に飾ってあるし、僕もはっきりと覚えているよ。父の後を継いで(ホンダF1ドライバーとしての)2代目として、しっかりと頑張っていくよ」。父親への敬意と自身の決意が表れている。
ちなみに開幕前のホンダ勢の状況は好調と伝わっている。アストンマーティン・レッドブル・レーシングのマシン「RB15」とレッドブル・トロロッソ・ホンダの「STR14」は、スペイン・バルセロナのカタルーニャ・サーキットで開催された開幕前の合同テストで、8日間の合計で1768周、およそ8230kmを走行。順調な走り込みに成功しており、活躍が期待されている。
また開幕戦の決勝については、17日(日)13時50分からホンダウェルカムプラザ青山の大型スクリーンで無料パブリックビューイングも実施される(座席は200席)。さらに同日までは、ホンダF1マシン第1~第3期の各期の初優勝マシンと、第4期の1台で2018シーズンに走行したレッドブル・トロロッソ・ホンダ「STR13」+ホンダのパワーユニット「RA618H」も展示中だ(「STR13」+「RA618H」のみ19日(火)まで展示)。今年のホンダは、ウェルカムプラザのある青山からヒートアップ。大勢の観客の期待を胸に早くもフルスロットルである。