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最終更新日:2018.12.12 公開日:2018.12.12

アストンマーティンのクラシックカーは電気もエンジンも載せ替え自在

アストンマーティンは12月5日、同社のクラシックカーをEV(電気自動車)にコンバートする「ヘリテージEVプログラム」を発表し、その第1号車としてDB6 Mk2 ヴォランテをベースにしたコンセプトカーを披露した。

 年々厳しさを増す自動車の排ガス規制だが、それは新車に限った話ではない。例えばフランス・パリでは、1997年より前に製造された自動車と2000年より前に製造されたバイクの市内乗り入れ(平日朝8時から20時まで)を2016年から禁止にした。2024年までにはディーゼル車、2030年までにはガソリン車までもがパリから消えるとも言われている。

 ここ数日間のパリでの暴動も、それらに起因する燃料税増税が引き金のひとつとなったのはご存知の通り。新車であれ旧車であれ、エンジン搭載車の立場はますます苦しい立場にあるというのが世の情勢だ。

 そんな中にあってアストンマーティンは先日、クラシックカーにおけるひとつの解決案を提示した。それが「ヘリテージEVプログラム」だ。ユニークなのは “リバーシブル式”であること。EVに換装した後でも、いつでも簡単にオリジナルのパワートレーンに戻すことができる、というのが最大のウリだ。

 手掛けたのはアストンマーティンのクラシックカー部門である「アストンマーティン・ワークス」。今回、1970年型の「DB6 Mk2 ヴォランテ」をベースにその試作車が製作された。主要コンポーネントには「ラピードE」の開発で培われた多くのノウハウが活かされているという。

 同社CEOのアンディ・パーマー氏は「我々は、今後クラシックカーの使用が社会的批判にさらされ、制限される時が来るであろうことを認識しています。”アストンマーティンの次の100年”を見据えた計画では、新型車だけでなく、基調なヘリテイジモデルも保護していきます」と語る。

 なお「ヘリテージEVプログラム」の提供は、2019年からの開始を予定しているという。今回のアストンマーティンの試みは、今後もクラシックカーに乗り続けたいと願うオーナーにとって、一筋の光明が差したと言えるだろう。

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