高齢ドライバー必読の1冊「運転をあきらめないシニアの本音と新・対策」
近年、ブレーキとアクセルの踏み間違いや高速道路の逆走など、高齢ドライバーによる交通事故が問題となっている。そんな高齢ドライバーがいつまでも安全に運転するためにできることは何か。それを解説した書籍『運転をあきらめない シニアの本音と新・対策』が12月20日に弊社から発売となる。
『運転をあきらめない シニアの本音と新・対策』は、JAFサービス「通販紀行」、全国書店、Amazonで購入できる。
近年、ブレーキとアクセルの踏み間違いや高速道路の逆走など高齢ドライバーによる交通事故が問題となっている。警察庁交通局による統計でもその傾向は明らかで、75歳以上のドライバーが死亡事故を起こす確率は、初心者である19歳以下のドライバーを除けば、その他の年代と比べて高い。とはいえ、生活や仕事をしていく上で運転が必要不可欠なため、免許返納をせずに長く運転を続けていきたいという高齢者も多い。
高齢ドライバーが事故を起こしやすくなるのは、加齢に応じて脳や体の機能が衰え、認知・判断・操作という運転に必要な3つの要素を素早く、同時に行うことが難しくなるからだ。高齢者が、いつまでも安全に運転をするためには、認知・判断・操作に関する自分自身の能力を的確に把握し、それに合わせた運転をすること。また、運転機能に影響を与える認知症にならないよう、常にチェックを行い早期発見や予防を行うことが必要だ。
高齢者の声と一緒に解説するので分かりやすい!
しかしながら、「脳の海馬は…」「反射速度が…」などと説明されてもなかなか分かりにくいもの。そこでオススメしたい1冊が『運転をあきらめない シニアの本音と新・対策』である。
本誌の特徴は、同NPO法人が認知症予防研究の第一人者として知られる浦上克哉・鳥取大学医学部教授監修により作成した「運転時認知障害早期発見チェックリスト30」を、埼玉県警が約7000人に実施した調査結果をもとに解説しているところ。高齢ドライバーが実際に感じた、経験したエピソードを取り上げて、その声と共にアドバイスが書かれている。
「歩行者や自転車に気付かず、ヒヤリ」という項目。一時停止を推奨するだけでなく、危険予知トレーニングのインターネットページも紹介している。
本書を読んだ、高齢ドライバーは「うんうん」「あるある」と場面を容易にイメージすることができるだろう。例えば、「なぜかまっすぐ駐車できない」「歩行者や自転車に気付かず、ヒヤリ」「ブレーキのつもりがアクセルだった」など、誰もが一度は経験したであろうことの対処法や予防法、知識、さらにはその項目に関する最新技術の紹介や役立つインターネットページの紹介も掲載されているので実用的だ。
また、「車のキーはどこにいった!?」「洗車をしなくてもまあ、いいか」など一見運転に関係のなさそうなエピソードが、実は認知症や運転に関係してくるといった内容もあり、普段の生活の中から、認知症を予防していくことが大切であることも解説されている。
75歳以上が受検する認知機能検査を誌上で再現
2017年3月の道路交通法の改正によって、高齢者の免許更新に変更があった。70歳以上の人が運転免許を更新するときは、自動車教習所などでの高齢者講習の受講が義務づけられ、さらに75歳以上の場合は「認知機能検査」の受検が必要となることになった。
本書の後半では、その認知機能検査を分かりやすく解説している。どんな内容の検査をするのか不安な方も多いと思うが、ここを一読すれば不安は解消されるだろう。
「認知機能検査」の内容と進行について解説している項目。問題だけでなく、進行役のセリフや問題の解説など細かく紹介されている。
自分の運転が不安になってきた人、75歳になり運転免許更新の認知機能検査が不安な人はもちろんのこと、祖父母が現役ドライバーである家族にもオススメしたい1冊である。高齢ドライバー自身では、なかなか気付けない認知機能の衰え。家族が知識を持ってアドバイスすることで、事故を未然に防ぐことに繋がるだろう。
著者は、一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)の機関紙『JAF MATE』の編集、制作に43年間携わり、編集長も務めた岩越和紀・NPO法人高齢者安全運転支援研究会理事長だ。
誌面は、A4版の2色刷りでイラストもふんだんに使用され、文字も大きくて読みやすくいデザインになっている。JAFサービス「通販紀行」、全国書店、Amazonで購入できる。価格は1,700円(税抜)。