高速道路のナンバリングを全路線で実施。路線番号の表示で、外国人などにも分かりやすく。
国土交通省は3月30日、全ての都道府県で高速道路の路線番号による道案内を開始すると発表した。
従来、都市高速を除く高速道路の案内標識・標示は、基本的に道路名称を記載することで行われてきた。これは、地元の利用者や全国的に知られている名前を持つ高速道路については有効だったが、訪日外国人や馴染みのない利用者にとっては、分かりにくかった。そこで国交省では、この4月から、従来からの名称による路線名に加えて、番号(数字)を用いたナンバリングを行い、路線番号(上図)による道案内を開始することにした。
対象となる路線は、高速自動車道路と自動車専用道路などの高規格幹線道路や、これら道路網から主要な空港、港湾、観光地へアクセスする路線としている。なお、すでにナンバリングが実施されている首都高速道路や(上写真)、阪神高速道路などの都市高速道路は対象外だ。
全国の高速道路ナンバリング一覧 国土交通省報道発表資料(参考)より
ナンバリングされる数字(上図参照)は原則2文字以内とし、並行して走り、地域で馴染みのある国道の番号を基本としてつけられた。たとえば東名自動車道は似たエリアを通る国道1号の番号を活用し「1」。中央自動車道の高井戸から岡谷までは並進する国道20号を活用し「20」といった具合だ。その番号の前には高速道路(Expressway)を意味するEがつく。また、起点や終点が同じ別路線や、並行している路線などはグループ化する。グループ化された路線は番号の最後にAがつく。たとえば東名高速道路や名神高速道路はE1。新東名高速道路や新名神高速道路はE1Aとなる。さらに環状道路には番号の頭にCがつく。
ナンバリングにあたっては、北や南から新たに整理した番号を振っていくなど、さまざまなアイデアが検討されたが、最終的にはよく知られている国道番号を活用することになった。
国交省では、各道路管理者と連携して2020年を目途に全国高速道路のナンバリングを完了させ、利用者にとって分かりやすい道案内にしていきたいとしている。
2018年4月8日(JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一)