クルマのある暮らしをもっと豊かに、もっと楽しく

Cars

最終更新日:2018.02.20 公開日:2018.02.20

【ジャパンキャンピングカーショー18】大人気の軽キャンパー、その中身に迫ってみた!【後編】

2月2日から4日まで幕張メッセで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2018」。同展示会は日本最大のキャンピングカーショーであり、全国のビルダーが集結して約360台ものキャンピングカーが展示された。 軽自動車ベースの「軽キャンパー」を紹介する後編は、ダイハツの軽ワンボックス「ハイゼットカーゴ」と、軽トラック「ハイゼットトラック」をベースにしたキャンピングカーを紹介しよう。

 後編は、ダイハツの軽ワンボックス「ハイゼットカーゴ」と、軽トラック「ハイゼットトラック」をベースにしたキャンピングカーを紹介する。

「テントむし」シリーズの最新作は4人用「Fタイプ」!

 バンショップミカミが「ハイゼットトラック」およびスズキの軽トラック「キャリイ」をベースに開発した軽キャンパーが、「テントむし」シリーズだ。

 今回は、4人用として車内空間を広く取った最新モデルの「Fタイプ」が展示された。ベッドとして展開できたり真後ろに向けられたりできる伊FASP社製マルチモードシート(通称FASPシート)をセカンドシートに採用。なお同車は車体の大型化などにより、登録は8ナンバーとなる。

「テントむし Fタイプ」。ポップアップルーフを備えており、乗車も就寝も定員は4名。そのほか給排水タンク(10L/12L)とシンク、冷蔵庫(18L)、カセットコンロ式調理器具、オートチャージャー、外部電源などを標準装備。オプションでサイドオーニングや発電機も設定。展示車両の価格は、364万4000円(税別)。

車内の様子。2列目のFASPシートを後ろ向きにしてテーブルを設置することで4人が対座できるダイニングスペース(ダイネット)とすることが可能。軽キャンパーながら居住性に優れた1台となっている。

→ 次ページ:
軽だけど大型並みの居住性を求めた1台!

大型に負けない居住性を求めた「バロッコ」

 フィールドライフ販売の軽キャンパー「バロッコ」は、「大型に引けを取らない本格派モーターホーム」というコンセプトで開発された。

 居住性を追求し、断熱パネル製のボディや二重窓で断熱効果を高めたほか、家具、内装、電装、塗装、すべてが純国産素材で自社工場生産という、こだわり抜いた作りとなっている。まるで自宅のように、ほっとできるスペースを目指しているのだ。

「バロッコ」。ボディカラーは8色から選べ、展示車両は「トニコオレンジメタリック」だ。給排水タンク(13Lずつ)、冷蔵庫などを標準装備。展示車両は内装や装備として多数のオプションが装備されており、価格は429万500円(税別)と、軽キャンパーとしては豪華な高級車だ。

ダイネットレイアウトにしてある居室スペース。ソファの座面と背もたれを動かすだけでベッドに展開可能。ポップアップルーフ内にもベッドがあるので、乗車および就寝定員が4名となっている。

→ 次ページ:
欧州キャンパー並みの外壁パネルを使用!

欧州クォリティのシェルを備えた「インディ727L」

 インディアナRVの軽キャンパー「インディ727L」の特徴は、欧州のキャンピングカーの多くが採用しているという、アルミ外壁パネルをシェル(荷台部分に架装された居室)に採用していること。

 アルミ外壁は、外側からアルミパネル、合板、断熱効果の高いポリスチレンフォーム(22mm厚)、合板、そして車内側の壁紙という5層構造となっており、軽量化と高断熱、高い耐久性を実現。アルミパネルは、仕上がりの美しさと、断熱性を損なわないようにするため、バキュームプレス工法で製造されている。

ポップアップルーフ部分のテント生地には、微細多孔質膜構造を持つ特殊ポリウレタンの透水防水素材「ハイ・ブリザテック」を採用。高い防水・撥水機能と同時に、内部の湿気を外部に放出できる機能も備えているという。シェルのカラーはロイヤルブルーメタリック。展示車両の価格は321万200円(税別)。

「インディ727-L」の車内。シェルに備えられている窓はすべて、これまた欧州キャンパーでは常識となっているアクリル製二重窓が採用されている。高い断熱性で室内の結露を防ぎ、また軽量化にも貢献している。画像はダイネットモードだが、ベッドにも展開できる。ポップアップルーフ内のベッドも利用することで大人2人+子ども2人が就寝可能。

→ 次ページ:
次は「ハイゼットカーゴ」ベースの軽キャンパー!

 続いては、ベース車両を変え、ダイハツの軽ワンボックス「ハイゼットカーゴ」をベースとした軽キャンパーを紹介しよう。

充電システムを工夫した「リゾートデュオ・バス キング」

 近年、キャンピングカーに家庭用エアコンや冷蔵庫など電化製品を搭載するのが標準仕様となってきているが、軽キャンパーでネックとなるのがオルタネーターの発電量が60Aほどしかないこと。せっかく走行充電システムを搭載しても追加したサブバッテリーまで充電する余裕がなく、その結果、電化製品の長時間使用ができないという問題が生じている。

 そこでソーラーパネルを搭載し、不足する電気を補う手法が多くのビルダーで採用されるようになってきた。しかし、Stage21ではそこをさらに追求。「リゾートデュオ」シリーズ最新モデル「バス キング」では、ルーフに11A(180W型)の発電量を持つソーラーパネルを搭載してサブバッテリーを充電し、これまでのように「すぐ電化製品が使えなくなる」という不満を解消したという。

ルーフに11A・180Wのソーラーパネルを搭載し、105Ahのサブバッテリーを充電。また、20Aの走行充電システムも搭載する。また、同社の低電力型車中泊用ポータブルクーラー「冷え蔵II」を筆頭に、モニターやLED照明なども備える。展示車両の価格は221万5000円(税別)。

乗車4人、就寝は2人。2名用ソファーベッド、脱着式テーブル、バタフライテーブル付きギャレー、丸形シンクなどを備えている。

→ 次ページ:
リチウムイオンバッテリーを搭載した軽キャンパー!

軽でもリチウムイオンバッテリー搭載! 「パーム」

 「MOC」シリーズで知られるカーショップスリーセブンの軽キャンパー完全ニューモデルが「パーム」。パームは1000Whのリチウムイオンバッテリーを搭載しており、軽キャンパーとしてはとても珍しい。

 リチウムイオンバッテリーというと、発火の心配をされる方もいるだろう。しかし、スマホなどで使われているコバルト系とは異なり、リン酸系を採用。リン酸系は正極材料にリン酸鉄リチウムを使用しており、周囲温度が500度に達しても発火しないという特徴を持つ。その上、過放電や過電流を保護するバッテリーマネジメントシステムも搭載して、さらに安全性を高めている。

1000Whのリチウムイオンバッテリーを搭載した、カーショップスリーセブンの最新モデル「パーム」。今回、一般に初公開された。一見すると外見は大きな変化がないように見えるが、ルーフが断熱材を使用したものに変更されている。乗車は4人、就寝は2人。展示車両の価格は256万8000円(税別)。

ベッドマットのカラーリングは複数から選択可能。後部にはキャビネットや、ベッドマット下の収納などが設けられている。また天井にはネットが張られ、こちらでも小物を収納しておける。

 前編がまだの人はこちら! 軽ワゴン「エブリイ」や軽トラック「キャリイ」など、スズキ車ベースの軽キャンパーを中心に紹介!

2018年2月20日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

この記事をシェア

  

Campaign

応募はこちら!(12月1日まで)
応募はこちら!(12月1日まで)