海に突き刺さる角柱!? ノルウェーに欧州初の 海中レストランが建設
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険しいノルウェーの海に進入する建築はまるで映画のシーンのようだ。(c) Snøhetta
海の中を観察しながら⾷事を楽しめるヨーロッパ初の海中レストラン「アンダー(Under)」が、ノルウェーに建設される。そのユニークな建築が話題だ。
建築は地元ノルウェーの新鋭「スノヘッタ」
海中からみたレストラン。(c) Snøhetta
コンクリートでできた角柱状の建造物が斜めに海に突き刺さるという前代未聞のレストランを手がけるのは、建築オフィス「スノヘッタ(Snøhetta)」。米ニューヨークの9.11記念パビリオン、ノルウェー国⽴オペラ・バレエ劇場、エジプトの新アレクサンドリア図書館などを設計し、国際的に活躍する地元ノルウェーの新鋭建築家が設計を担当しているのも話題だ。
「陸からコンクリート製のトンネルを通って海中に到達し、今まで味わったことがない体験ができる」というのがコンセプトであるとスノヘッタの建築家は説明する。
上空から見た建物。入口には右側にスリットが入っている。(c) Snøhetta
水と陸の境を見ながら味わうシャンパン
米CNNによると、レストランはノルウェー最南端の海岸Lindesnesの海に面する岬から水深5メートルの海底に建設される。⼊り⼝から入ると陸と海のちょうど中間にゲストをもてなすシャンパンバーがあり、さらに降りるとレストランが開ける。幅約11メートル、⾼さ約4メートルの窓に広がる海中を眺めながら食事ができるのがこのレストランの目玉だ。
神秘的な海を眺めるレストランの内観。インテリアには木素材や、深海を意識した色調が使われる。(c) Snøhetta
メニューはロブスターをはじめとする地元産の海産物をメインに、地元の食材を使った北欧の創作料理がグルメシェフの手によって振る舞われる。
海洋生物センターも併設
敷地内には、海洋生物の生態を研究する海洋生物調査センターも併設する予定で、海中に沈む建物の外壁には⼆枚⾙などの生き物が付着できるコンクリート材が採⽤されるという。環境への配慮がなされているのがエコの国ノルウェーらしい。
建物の入口。(c) Snøhetta
3階建ての建物に収容できる⼈員は100⼈で、2018年2⽉から建設に着⼯し、2019年初めに完成する⾒通しだ。今から深海ファンやグルメからオープンが待たれていることを地元メディアが伝えている。
201711月22日(JAFメディアワークス IT Media部 荒井 剛)