ハーレーにBMWに陸王!? 警視庁の白バイその70年を超える歴史に迫る!
70年を超える歴史を有する警視庁の白バイ。 最新の21代目と22代目を実車で紹介すると共に、最初期の1940年代から2000年代初頭までの車種を写真で紹介。 かつてはハーレーや和製ハーレーの陸王、BMWなどの白バイがあったこっとをご存じだろうか?
第44回 東京モーターサイクルショー(2017年3月24日~26日、東京ビッグサイト)では、普段じっくりと見ることのできない特殊なバイクも展示された。白バイもそのひとつで、記念撮影を希望する人が列をなして待つなど、人気が高い。ここでは、歴代の白バイについて紹介しよう。
現行車種はホンダ「CB1300P」とヤマハ「FJR1300AR」
現在、警視庁の白バイとして活躍しているのは、2009年から導入されている歴代21代目のホンダ「CB1300P」と、2014年から導入されている最新22代目のヤマハ「FJR1300AR」だ。
CB1300Pは「CB1300 SUPER BOL D’OR」を、FJR1300ARは「FJR1300AS/A」をベースに、パトライト(赤色灯)、サイレン、サイドボックス、無線機などの装備品を追加。車重はベース車両から30kgほど増え、310kg前後になるという。
ホンダ「CB1300P」
ベース車両CB1300 SUPER BOL D’ORのスペック。全長2200mm×全幅825mm×全高1205mm、ホイールベース1520mm、車重273kg。274kg(CB1300 SUPER BOL D’OR Eパッケージ)。排気量1284cc、最高出力74kW/7000rpm、最大トルク115N・m/5500rpm。
ヤマハ「FJR1300AR」
ベース車両FJR1300AS/Aのスペック。全長2230mm×全幅750mm×全高1325mm、ホイールベース1545mm、車重296kg(AS)、289kg(A)。排気量1297cc、最高出力108kW/8000rpm、最大トルク138N・m/7000rpm。
画像で見る歴代の白バイたち
続いては、これまでに導入された歴代白バイを画像で紹介しよう。ただし、資料中に車種名が確認できないものは、メーカー名のみを記載した。また、導入時期は警視庁でもおおよその資料しか残っていないようで、「~年頃」となっている。
1942年頃~60年頃
(1)ハーレーダビッドソン(750cc)、1942年頃に導入された。(2)陸王 RQ(750cc)、54年頃。(3)エムロ ELポリスタイプ(500cc)、60年頃。(4)メグロ セニアTII(650cc)、60年頃。
1965年頃~60年頃
(5)ホンダ ドリームCP77(305cc)、65年頃。(6)ホンダ ドリームCB450II、65年頃。(7)カワサキ X500(500cc)、65年頃。(8)ヤマハ 650SX-1(650cc)、70年頃。
1970年頃~83年頃
(9)スズキ T500(500cc)、70年頃。(10)ホンダ CB750FP(KO)(750cc)、70年頃。(11)ホンダ CB650P(650cc)、79年頃、(12)スズキ GSX750EP(750cc)、83年頃。
1985年頃~90年頃
(13)スズキ GSX750P(E4)(750cc)、85年頃。(14)ホンダ CBX750P(750cc)、86年頃。(15)ヤマハ FZ750P(750cc)、 89年頃。(16)ホンダ VFR750P(750cc)、90年頃。
1990年頃~2003年頃
(17)ホンダオブアメリカ(1500cc)、90年頃。(18)BMW K750RT-POLICE(750cc)、92年頃。(19)ホンダ VFR(800cc)、2001年頃。(20)スズキ GSF(1200cc)、03年頃。
条件さえ守れば白バイレプリカで公道走行もOK!
ギャングパーツが出展していたのが、白バイのレプリカ。白バイに似たバイクで走っていいの?と思うかもしれないが、車体に「警視庁」、「~県警」と表記したり、パトライトを装備したり、白バイ隊員そっくりのコスプレで乗ったりしなければ、白バイのレプリカでの公道走行は可能だ(展示車両は展示用に青色灯を装備しているため、この状態では走行できない)。もちろん、交通ルールは厳守である。
ホンダ「CB400/SB P Style」
愛車を白バイレプリカとする「パトロールスタイルパーツ」には、無線機ボックスやダミーアンテナなどがセットになっている。モデルは、ホンダ「CB400/SB」。
ヤマハ「セロー W250 P Style」
オフロードタイプも白バイレプリカにできるパトロールスタイルパーツもある。モデルはヤマハ「セローW250」。
2017年4月10日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)